ベンチャー業界では知らぬ者がいない、ベンチャーキャピタル(VC)のガリバー、ジャフコ(東証1部8595)。新興株バブルの崩壊で多くのVCの元気が無くなりましたが、さすがVC業界でジャフコの名前は以前と変わらず鳴り響いています。
当サイト、ベンチャーのカテゴリーの記事もあるので、折角の機会なのでジャフコの株価の分析を行ってみました。未上場の株の評価と全く異なり、チャートでのフィボナッチを使った株価の分析及び予想、VCのジャフコにも通じるのでしょうか?
ジャフコの株価、フィボナッチ的には非常に重要な値位置差し掛かっており、今後の値動きは要注意です。
※動画と説明文の両者によって、より理解が深まる構成となっています
ジャフコ株価の推移と高値と安値
ジャフコの株価推移を見てみると、2014年に付けた高値が越えられていないので、2014年以降の日足チャートで分析と予想を行ってみます。まずは高値と安値の確認から。(動画1:00~)
・高値→5,900円(2014年1月27日)
・安値→3,525円(2014年5月21日)
IPO市場は堅調ですが、ジャフコの株価は2014年1月27日に5,900円をつけてから、その約4ヶ月後の2014年5月21日には3,525円まで下落しています。ただし5月21日の3,525円を底に反転し、現在も上昇が続いている状態。
そして6月30日に一気に株価が上昇して、本日の7月3日の終値は5,380円となっています。
ジャフコ株価のポイント
ジャフコの株価を考える上でポイントは3つあります。(動画1:57~)
①フィボナッチ・リトレースメント
フィボナッチ・リトレースメントを最高値と最安値で引きます。

すると分かるのは、現在のジャフコの値位置はリトレースメント78.6にぶつかった所、ということ。リトレースメント78.6〜88.6は相場が反転しやすいゾーンであり、急上昇したジャフコの株価、ここで反転の可能性があります。
②ハーモニックパターンのガードレー
ジャフコのこれまでの株価推移を見てみるとW型に上昇していることが分かります。相場でW字といえばハーモニックパターンの登場ですが、リトレースメント78.6で形成されるハーモニックパターンはガードレーパターン(いずれハーモニックパターンもちゃんと解説しないとダメですね、時間見つけて書きます)。
ジャフコの株価パターンは既にガードレーが完成している状態。

ハーモニックだけでトレードしている方にとっては、ショート(売り)のタイミングとなっています。(ハーモニックだけでのトレードは、正直シンドイのでオススメしません、悪しからず)
更にRSIが70を超えており、エントリーはテクニカルにも背中を押してもらえる状態となっています。
③フィボナッチ・ファン
今回は久しぶりにフィボナッチ・ファンを利用してみました。

上記のようにフィボナッチ・ファンを引くと、ファンにサポートされながらジャフコの株価が上昇する姿が見えてきます。よって今後もファンが効いてくる可能性がある、と考えられます。
ジャフコの株価、今後の動きを予想
意図して選んだ訳ではないのですが、前回の「mixi」以上にハーモニックパターン状態のジャフコの株価パターン。今後の株価の動きを予想する上で、ハーモニックパターンは外せません。
それを踏まえてジャフコの今後の株価の動き、3つのシナリオを予想してみました。(動画4:35~)
①ハーモニックパターンのガードレー通りにそのまま下落
最初のシナリオは、既に完成しているハーモニック・パターンのガードレーがに反応して、そのままジャフコの株価は下がる、というもの。

株価が下がった時の目処はリトレースメント50のある4,700円付近。丁度上記図のように下落すれば、フィボナッチ・ファンで引っかかることにもなります。
尚且つ、4,700円付近は、1年の価格帯別出来高では、他を圧倒して出来高ができているゾーンでもあります。
②ハーモニック・パターンのバットパターンで5,600円付近まで上昇して下落
シナリオ2は、フィボナッチ・リトレースメントの88.6の5,600円付近まで株価が上昇してから下落する、というもの。88.6達成後の下落であれば、ハーモニックパターンとしては、バット(こうもり)パターンとなります。

上記図の様に株価が上昇すれば、フィボナッチ・ファンも効いています。
そしてシナリオ2の場合も、下落のポイントは上記①と同様の4,700円付近。
①も②もハーモニックパターンを根拠としていますが、ハーモニックパターンでの反転は、ジャフコの株価に限っていえば、上昇トレンドに逆らっての逆張りとなるため、深い追いせず、予想が当たっても、それなりの所で利益確定するのが肝となります。
尚、ハーモニックパターンは本来、トレンド方向の戻りや押しで入るのが最もリスクが少ないので、①②はハイリスク型のパターンとなります。
③5,900円を目指し、更に上方にブレイク
シナリオ3は上昇トレンドが継続、というもの。ハーモニックパターン関係なく、そのままジグザグはあるかもしれませんが、基本的にフィボナッチ・ファンに支えられながら上昇。そして最高値5,900円を目指し、更には上方ブレイク。

6月末の急上昇、一旦下落はあるかもしれませんが、上昇トレンド自体は継続というケースです。ハーモニックパターンで逆張りして+損切できないと、一番痛い目に合うケースとなります。
ジャフコ株の教科書的なトレード案
教科書的に一番リスクが少ないトレードは、ハーモニックのバットパターン(リトレースメント88.6)を根拠に、リトレースメント88.6を越えたら逆張り。そして損切りは5,900円+α、利益確定は4,700円以下というものです。(動画8:10~)
仮に5,600円でショート(売り)ができれば、損切り幅300円+αに対して、利益は900円。損失1に対して利益が約3見込めるので、悪くないトレードです。
ハーモニックやフィボナッチを利用したトレード、このような利益と損失のマネジメントとセットで行うと、期待値でトレードを組み立てることができ、負けても慌てないトレードが出来るようになります。
この辺りはいずれ、「損切り」をテーマに記事を書く際に、詳しく説明の予定です。
→記事作成しました「株やFXの損切の目安やルール、利益とセットで考えてみる」
ジャフコの株価まとめ
ベンチャーキャピタルの株価、理論的に考えるとじつは結構面白かったりしますが(含み益とか未上場の投資先の評価とか組み合わせて云々)、当サイトお得意のチャートでフィボナッチを利用して、ベンチャーキャピタルの代表銘柄ジャフコの株価の分析と予想を行ってみました。
ジャフコの株価は、まさに現在フィボナッチ的に重要な値位置にいます。ハーモニックが効いて下落するのか、それともハーモニックをものともせず上昇して、上昇トレンドの強さを認識することになるのか。
ジャフコの株価の動き、しばし注目です。
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