三井不動産株価の今後の見通しと予想(2015年10月20日版)

 グループ会社の三井不動産レジデンシャルが販売の横浜のマンションで傾き問題が発生した三井不動産(東証1部8801)。傾いたマンションだけでなく、敷地のマンション全棟の建て替えの方向のようで、三井不動産への影響はどうなるのか?

 現在の所は、実際に杭打ち工事をした旭化成グループの責任が追及されていますが、住民側からすれば、マンション=三井不動産、というイメージであり、三井不動産の責任も免れません。

 そんな三井不動産の株価は今後どうなるのでしょうか?日本橋の大家さん的存在の三井不動産、2013年以降3,000~3,800円という株価の間を行ったり来たりしていましたが、今回の件がきっかけに新しい展開を迎えるのかどうかに注目です。

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三井不動産の業績推移

 まずは三井不動産の過去5期分決算数値+2016/3期予想数値を見てみます。

15.10.21三井不動産-決算推移-min

 日本橋の大家さん的存在でビルの賃貸が主力の三井不動産、2012/3期以降は日本経済の回復を背景に順調に業績を拡大。2016/3期も引き続き増収増益の計画となっています。尚、三井不動産の事業の中で、マンション事業を行っている分譲事業は売上中で約3割の比率を占めています。(ただし同社は戸建て販売も行っています)

 今回の横浜のマンション傾き問題で、三井不動産としては特別損失の計上を余儀なくされると推察され、その影響を勘案した後の2016/3期決算予想がどんな数字となるか、アナリストからは注目されそうです。(恐らくマンションの建て替え工事代等は三井不動産・三井住友不動産・旭化成でそれぞれ負担ということになるとは思いますが)

三井不動産の配当金推移

 三井不動産の配当金は下記のように推移しています。

三井不動産の1株当たり配当金推移
・2010/3期→22円(中間11円+期末11円)
・2011/3期→22円(中間11円+期末11円)
・2012/3期→22円(中間11円+期末11円)
・2013/3期→22円(中間11円+期末11円)
・2014/3期→22円(中間11円+期末11円)
・2015/3期→25円(中間11円+期末14円)
・2016/3期予想→28円(中間14円+14円)

 過去頑なに1株当たり年間配当金22円にこだわってきた三井不動産ですが、前期(2015/3期)から配当金を1株当たり25円に引き上げ。そして当期(2016/3期)は28円まで引き上げの予定となっています。
 しかしながら、横浜のマンション傾き事件の一件が三井不動産の配当政策にどう影響するのか。隠れた注目点と言えそうです。

三井不動産の株価推移と高値と安値

 実は横浜のマンション傾き事件、関係銘柄で三井不動産を取り上げるのが最後になります。何故最後になったかと言えば、三井不動産株は動かない+個人投資家にあまり縁がない、から。

 チャートは後でジックリ見ていただくとして、三井不動産と三菱地所の両銘柄、あんまり値動きがないんです。それと、三井不動産の株は1単元1,000株(要は株価×1,000倍が実際の株の購入価格)で株価3,000円代の三井不動産株を買おうとすれば300万円以上の資金が必要となり、個人投資家には縁遠い存在なんです。

 そんな三井不動産の過去5年分の月足チャートは下記のようになっています。

三井不動産の株価推移(5年分:月足チャート)
14.10.21三井不動産5年月足チャート-min

 2012年から2013年のアベノミクス相場初期に上昇トレンドに乗った三井不動産の株価ですが、2014年以降は完全に約3,000円~4,000円のレンジ相場に入っています。過去5年(2012年1月以降)で見た時の三井不動産の株価の高値と安値は下記。

・三井不動産株価の最高値→3,879.0円(2015年8月14日)
・三井不動産株価の最安値→1,141円(2012年1月16日)

そして現在(2015年10月20日)の終値は3,238円。横浜のマンション、第一報が報じられたのは10月14日ですが、三井不動産の株価はストップ安になることもなく多少下がった程度。
 これまでの株価の流れからすれば大勢に殆ど影響は出ていません。三井住友建設や旭化成の株価とは大違いです。

三井不動産4ヶ月の株価推移
15.10.21三井不動産-4ヶ月日足-min

三井住友建設4ヶ月の株価推移
15.10.20三井住友建設-4ヶ月日足チャート-min

関連記事:三井住友建設株価の今後の見通しと予想

旭化成6ヶ月の株価推移
15.10.21旭化成-4ヶ月日足チャート-min

関連記事:旭化成株価の今後の見通しと予想

 ね、結構な差が出ています。

 横浜の傾きマンション問題の当事者である三井不動産・三井住友建設・旭化成の株価の値動き違い、株式市場が冷静に事態を見ているのか、それとも三井不動産は個人投資家が簡単に触れない銘柄だからこの値動きがないのか、このあたりは非常に興味深い所です。

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三井不動産の今後予想される株価ポイント

 三井不動産の株価について、過去のチャートから考えられる、今後予想される株価ポイントをピックアップしてみました。

 三井不動産の今後の株価は3,000~3,800円のレンジを上か下かどちらに抜けるのかが最大のポイント。

①三井不動産の株価3,800円のポイント
 三井不動産の株価、3,800円付近の高値をなかなか抜けられない状況が続いています。

三井不動産の株価推移(2年分:週足チャート)
15.10.21三井不動産-2年週足チャート-min

 3,800円の天井を抜ければ、株価は次のステージに入って行くので、期待する所が大きいです。しかしながら、足元の日本の株式市場の状況及び今回のマンション事件があり、地合いとしては一気に3,800円を超えていく、という状態ではありません。

 尚、3,800円の天井を抜けると、その次は2007年に付けている約4,000円という株価がポイントとなります。
 
②三井不動産の株価3,000円のポイント
 三井不動産の5年分のチャートを見れば一目瞭然ですが、同社の株価は約3,000円が強いサポート&レジスタンス(サポレジ)となっています。

三井不動産の株価推移(5年分:月足チャート)
14.10.21三井不動産5年月足チャート-min

 マンションの傾き事件発覚後も株価は3,000円を割ることなく推移していますが、今後の事件の進展に伴い三井不動産の株価が下落の場合、3,000円のサポレジを維持するか割れるかが最大のポイント。

 3,000円のゾーンが維持できれば、引き続きレンジ相場継続、となりますし、3,000円を明確に割れれば、三井不動産の株価は下落トレンド入り確定となります。

三井不動産の株価が3,000円を割れた場合の予想ポイント

 株式市場の地合い及び今回のマンション事件の影響により、三井不動産の株価が下のサポレジの3,000円のゾーンを明確に割れた場合のポイントをフィボナッチ・リトレースメントで考えてみました。

15.10.20三井不動産-リトレースメント-min

 リトレースメントで見た場合、38.2の2,800円付近でギリギリ耐えてそのまま再度レンジ相場入り、の可能性もありますが、下落の前提で話を続けます。すると下にあるポイントは、
①リトレースメント50.0の2,500円付近
②リトレースメント61.8の2,200円付近
③リトレースメント78.6~88.6の1,400~1,700円のゾーン

、となります。

 三井不動産の株価が下落トレンドに入った場合、フィボナッチ・リトレースメントのセオリー通り、78.6~88.6の1,400~1,700円を目指して下落していくのか、50の2,500円付近や61.8の2,200円付近で反転となるかが見所。

 2012年以降、一気に伸びた三井不動産の株価ですが、2012年後半から2013年前半に2,100円付近で株価が停滞しており、丁度その辺りはリトレースメント61.8に該当しているので個人的には2,100~2,200円で一旦止まるか、それともそのまま落ちていくのかが、非常に興味深い所です。

三井不動産の株価まとめ

 正直1株当たりの売買代金が300万円代からと、個人投資家にはあまり縁のなく、また値動きもそれ程面白く無い三井不動産の株価ですが、3,000~3,800円のレンジ相場を抜けると、株価としては面白い展開になるのでは、とは思います。

 今回の横浜のマンション傾き問題、一番責任のあるのは実際に工事を施工した旭化成グループとなりますが、とは言え住民の方にとっては三井不動産のマンション、というブランドで買っている面が大きく、三井不動産は無罪放免、ということにはなりません。

 横浜のマンションは全棟建て替えの方向のようですが、果たして三井不動産の業績及び株価にどんな影響を与えるのか?三井不動産規模となると、今回の事件程度では株価もそれほど大きく動かない可能性もありますが、レンジ相場がこのまま続くのか、もしくは、遂にレンジをブレイクするのか(その場合は下の可能性が高そうですが)、は大きな注目ポイントです。

 今後のマンション事件の進展とともに、三井不動産の株価の動きにも注目してみたいと思います。

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