2016年のREIT市場を予想するポイント

 株価に比べると全体的にパッとしなかった2015年のREIT市場。2016年のREIT市場はどうなるのか?予想する上でのポイントを考えてみました。

 地価の上昇でそろそろ外部成長に限界が見えている国内のREIT。となると各REITの運営能力が試されるステージに。2016年は2015年以上に個別のREITの運営能力が問われそう。また米国は金利引き上げで、米国REITの苦戦が予想される中、日本のREITも米国REITに影響されてしまうのか?

 2016年の国内REIT市場も、2015年同様REITの選別能力が問われそうです。(2015年12月30日更新)

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日本のREIT市場は世界第2位

 実は気が付けば世界第2位のREIT市場となっている日本市場。2001年に東証にREITが上場されてから14年、利回り商品としてREITは完全に認知されたようです。
 しかしながら世界最大のREIT市場のアメリカのREITの全時価総額が約110兆円と比べると、日本のREITの全時価総額は約10兆円。REIT市場、と言った場合、世界的にはまだまだアメリカ市場が中心、という状況になっています。

 それでも2000年代初頭からREITの投資をしていた管理人にとっては、日本が世界第2位のREIT市場になったというのは、何だか感慨深いものがあります。リーマンショックでやられて、その後殆ど触っていませんが・・・。

2015年末時点のREIT全銘柄の予想利回りは3.4%

 2015年末時点で日本のREITの全銘柄の予想分配利回り(加重平均)は3.4%。昨年末に比べると+0.5%高まっています。

 長期保有の観点で、利回り面で言えば2015年のREIT市場、まずまずの成果を残すことができた、と言えます。しかしREITの価格自体は2015年はパッとしませんでした。

2015年の日本とアメリカのREIT

 2015年のREITは日本もアメリカも価格が振るわず。日米ともに株価がボチボチ好調だったのとは対照的になっています。

 下記が2015年1~12月(12月14日迄)の東証REIT指数連動型上場投信(ETF1343)の週足チャート。

15.12.14-2015年REIT指数週足-min

 2015年約2,000円でスタートしたREIT価格でしたが、その後9月までひたすら下落トレンドに。9月に1,600円付近で反転して1,800円を超えたものの、どうやら2015年のREIT指数は1月から低い値段で終わるのは確実。

 日経平均が1月に17,000円付近からスタートして、12月に19,000円は維持できそうな状況と比べると、2015年のREIT市場は不振だった、と言わざるを得ません。


 日経225の1年分週足(ヤフーファイナンスより)

 では日経平均と比べて不調となったREIT指数、2016年はどうなるのか?2016年のREIT市場を考える上でのポイントをピックアップしてみました。

2016年のREIT市場を考える上でのポイント

 2016年のREIT市場を考える上でのポイントを下記のようにプラス要因とマイナス要因を列挙してみました。

2016年のREIT市場にプラスと考えられる要因

・大企業は景気が良い(オフィス需要は旺盛)
・東京オリンピックまで地価は高止まりする、との説
・2016年夏に参議院選挙が予定されており景気は政府により下支えが予想される
・外国人観光客のインバウンド消費は引き続き旺盛と予想される
・老齢人口は増加
・日銀の追加緩和によって銘柄によっては買い入れ余力が倍に

 大企業の景気はよく足元のオフィス需要は旺盛。実際に東京都心5区のオフィスの空室率は需給の均衡点と言われる5%を切っており、この傾向は2016年も継続すると言われています。

 また日銀が12月に発表した追加金融緩和によって、これまでの発行済み投資口数の5%以内と決められていた保有制限が、10%に引き上げられました(ただし銘柄による)。正直、これは意外でした。

2016年のREIT市場にマイナスと考えられる要因

・都心部では既に地価は上昇しきっている
・日本の人口は減少中
・アメリカで金利引き上げが12月に予定されている
・2017年3月の消費税10%を前に個人消費の増加は望み薄
・ショッピングモールの飽和

 既に人口減少社会になっている日本、景気が良い、という前提が崩れると、一気に負の面が現れる可能性が。地下には直接影響しませんが、2017年3月に10%に引き上げが予定されている消費税、この消費税アップに関連する影響は、注視する必要があると考えます。

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分野毎にREIT市場を分解してみる

 REIT市場はオフィス系・商業系・住宅系・物流系・ホテル系の4種類に分類できます。その5種類のREITが上記のどのポイントに該当するか分類してみました。

オフィス系REIT

〇大企業は景気が良い(オフィス需要は旺盛)
〇東京オリンピックまで地価は高止まりする、との説
〇2016年夏に参議院選挙が予定されており景気は政府により下支えが予想される
△既に地価は上昇しきっている
△アメリカで金利引き上げが12月に予定されている

商業系REIT

〇2016年夏に参議院選挙が予定されており景気は政府により下支えが予想される
〇外国人観光客のインバウンド消費は引き続き旺盛と予想される
△日本の人口は減少中
△2017年3月の消費税10%を前に個人消費の増加は望み薄
△ショッピングモールの飽和

住宅系REIT

〇東京オリンピックまで地価は高止まりする、との説
△日本の人口は減少中
△アメリカで金利引き上げが12月に予定されている
△老齢人口は増加

物流系REIT

〇大企業は景気が良い
〇2016年夏に参議院選挙が予定されており景気は政府により下支えが予想される
△日本の人口は減少中
△アメリカで金利引き上げが12月に予定されている
△2017年3月の消費税10%を前に個人消費の増加は望み薄

ホテル系REIT

〇外国人観光客のインバウンド消費は引き続き旺盛と予想される
〇老齢人口は増加
△日本の人口は減少中
△アメリカで金利引き上げが12月に予定されている

 別途、介護施設を保有するヘルスケア系REITも存在していますが、日本のREIT市場に占めるシェアは1%にも満たないため割愛しています。

 上記を見ると、いずれのREITもバラ色の世界、という訳ではなさそうです。意外や意外、REITの大本命のオフィス系は大企業の景気がよいため、ポイントを列挙すると相対的によさげに見えます。
 住宅系REITは物件の住居者が個人で退去リスクが分散できるという特徴はありますが、日本の人口減の影響や日本の空き家率が10%を超えていることを考えると、そう簡単にバラ色の世界は待っていないかと。ただし都心で家賃の上昇し始めているようであり、この傾向が続くようなら、案外注目を浴びる可能性も。

 インバウンド消費が好調、という前提が変わらないようであればホテル系REITは2015年同様、2016年の奮闘も予想されます。しかしながら既に稼働率がパンパンの施設も多くなっている点には注意が必要。料金上げれば即収益も上がりますが、そのサジ加減はREIT運営会社の腕の見せ所です。

 商業系は個人消費がさえない中、ショッピングモールも飽和しており、苦戦の可能性も。

 また物流系は近年一気に伸びてきましたが、さすがに人口減の日本でそろそろ飽和では?、という話の一方、楽天やアマゾンは今後も物流網の整備強化を表明しており、今後も施設が増え続けるかどうかは、見モノです。個人的にはドライバーの供給がもう限界じゃないかと思いますが。

 尚、日銀の追加緩和による保有上限の10%引き上げの影響は、個別REITによる部分が大きいため、業界毎のコメント部分には記載しませんでした。日銀が買いそうなREITをコバンザメ的に買っていけば、うまく儲けられる可能性はあります。
 ただし追加緩和の発表の際に日銀は、保有株を2016年4月から売却する、と同時に発表しているので、株価が下落するとREITの買い上げ効果は相殺されてしまう可能性もありますので、お気を付けを。

15.12.14ビル-min
REITはオフィス系以外も存在

リーマンショックの前と比べるとまだバブってはいない

 地価の上昇が言われ、銀行も不動産融資がリーマンショック前のプチバブル期並みに増えている、と報じられてもいますが、リーマンショック前の状況を多少なりとも知っている身からすれば、まだ日本のREIT市場はバブッている状態とは言えません。

 ただし人間歴史から学ぶ訳で、リーマンショック前のプチ不動産バブルを経験した方がまだ大勢残っているので、となるとさすがに同じようなことはしないかと。当時ヘンテコなREITの上場もあったりしましたが、今の所REIT市場はそれなりの規律があります。

 リーマンショック前の教訓があるからREIT市場はバブらない、と考えれば2016年は2015年のような全体的には停滞、けど個別銘柄で見れば上がる銘柄もある、という状況になりそうです。一方で、東京オリンピックに向けて地価もまだまだ上昇する、と考えればREIT市場もまだ上昇する可能性もあります。

 あんたはどう思う?、と聞かれれば前者。

やはりリーマンショック前後の経験者が、まだリアルで現場に残っているので、簡単には同じようなこと=プチバブルにならないのでは?

 コレ、バブル経済の教訓と一緒です。天井と底を経験した人が残っている時って、案外同じ失敗繰り返さないもんです。歴史もそーいうケースが多いですから。

 よって管理人は少なくとも、2016年REIT市場はプチバブル的状態がやって来る、というのは無いと考えます。ハズレたらゴメンナサイですが。

2016年のREIT市場予想のまとめ

 2015年12月にアメリカは金利の引き上げがほぼ確実視されており、アメリカのREIT市場は苦戦が予想されています。その流れで言えば日本のREITも2016年も2015年同様苦戦が予想されます。

 ただし2015年はホテル系REITが奮闘しており、2016年もREIT指数全体がさえなくとも、個別の銘柄で見れば奮闘する銘柄が出てくる可能性は充分あると考えられます。その意味では、2016年のREIT市場も、2015年同様個別の銘柄分析の上でコレという銘柄に投資するという、セオリー通りの投資が必要不可欠かと。

 少なくとも全部のREITが揃って上昇、という状況は考えにくい2016年のREIT市場。2015年に引き続き投資する側の目利き力が問われそうです。

 2016年も引き続き、REIT市場についても注目しようと考えています。

PS チャートを用いて東証REIT指数の今後の値動き等分析や予想をしてみました。
東証REIT指数の今後の見通し


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