チャート屋から見た、米国REITを買えないたった1つの理由

16-10-21米国商業用不動産価格指数

 今年に入って不調が言われている米国REIT市場。国内で米国REITを組み入れた投資信託は、分配金も多く大ヒット商品になっているので、管理人も興味深くその価格推移を見てみます。

 そんな時に気付いたのが、米国商業用不動産価格指数(グリーン・ストリート・アドバイザーズ)。同指数の推移を見ると、米国REITは既に買えない水準。フィボナッチ的に161.8%を到達している米国商業用不動産価格指数、チャート屋的には、ここは一旦お休みすべき状況、と考えますが果たして?

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10月も下落中の海外REIT指数

 海外のREIT指数、8月以降は調子よくありません、という記事を9月に書いています。

関連記事:2016年海外REIT指数が不調と言っても2015年よりはマシ、という話
 
 その時の外REIT指数である「S&P Global REIT指数(ドル建て)」のチャート(月足)は下記のような状態でした。

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※チャート画像はTradingViewを利用、以下同様

 そしてこのチャート、その後どうなっているかと言うと・・・、

16-10-21海外REIT指数-16年10月

 正直厳しいのぅ、という状態。まだ10月は終わっていませんが、このままだと3か月連続で陰線確定。6・7月の上昇分は既に下落していて、目先3月の上昇分を何とか維持している状態です。

 ではこの先、海外REIT指数(ほぼ、米国REITと置き換えても問題ありません)は再度上昇するのか、それともこのまま下落し続けるのか?

 ファンダメンタル的なことは分かりませんが、フィボナッチ利用のチャート屋としては”下落”かな、と考えます。下記にその理由を記してまいります。

米国商業用不動産価格指数(グリーン・ストリート・アドバイザーズ)をフィボナッチ的視点で見る

 米国の不動産市況を測る指数として、グリーン・ストリート・アドバイザーズが算出している商業用不動産価格指数というものがあります。

米国商業用不動産価格指数(Green Street Advisors Commercial Property Price Index)とは、米国の調査会社であるグリーン・ストリート・アドバイザーズ(Green Street Advisors, Inc.)が算出する米国のレバレッジのない商業用不動産の価値を指数化したものです。

米国商業用不動産価格指数は、不動産の売買交渉から契約段階における売買が反映される指数となっており、即時性が高いことが特徴の指数です。同指数は米国の商業用不動産の価格の推移を把握する際に用いられます。※「株初心者のための株式投資と相場分析方法」より

 上記の抜粋にありますが、米国商業用不動産価格指数はレバレッジのかかっていない実需中心の商業用不動産の価値が指数化されているので、不動産の需給の現実の姿を現している、と考えられています。

 そして米国商業用不動産価格指数の10月6日に公表された指数及びその推移は下記となります。

16-10-21米国商業用不動産価格指数
http://www.greenstreetadvisors.com/pdf/press/cppi/GSACPPI.pdf

 このグラフを見て、瞬間的にフィボナッチ・イクステンション128.2%か161.8%か?、と思った管理人は、半分病気かもしれません。。。
 けど相場はN字を描いて上昇していくことが多いのですが、まさに米国商業用不動産価格指数はそのお手本とも言える推移となっています。

 それでは、さーてお立合い。米国商業用不動産価格指数をフィボナッチで分析してみます。

米国商業用不動産価格指数のフィボナッチ・イクステンション

 もうグラフに最初の高値と戻りの数字がそのまま出ているので、手計算でフィボナッチの数字を算出します。

基点-100
戻しのポイント-61.2
フィボナッチイクステンション128.2%-110.9
フィボナッチイクステンション161.8%-123.9

 米国商業用不動産価格指数をフィボナッチ分析した、世界初のケースかもしれませんが、出てきた数字は上記。

 現在の米国商業用不動産価格指数の126.5ポイントというのは、相場が一旦終了してもおかしくないフィボナッチ・イクステンション161.8%である123.9を超えてしまっており、ここで相場という観点では下落の可能性があります。

 ま、フィボナッチと言っても万能ではなく、そのまま161.8%も突き抜けてしまうケースも多々ありますが、フィボナッチ使いとしては要警戒、という水準に位置しています。

リーマンショック以前の水準を超えている米国商業用不動産価格指数

 米国商業用不動産価格指数のフィボナッチ分析は、当たらぬも八卦の世界の世界かもですが、もう少し真面目に米国商業用不動産価格指数を考えてみます。

 米国商業用不動産価格指数の100の水準は2007年9月です。リーマンショックが発生したのが2008年9月。以前の記憶を振り返ってみれば、2007年末頃からサブプライム問題が指摘され始めており、不動産証券化を得意としていたベアー・スターンズがJPモルガンに身売りしたのが2008年3月。
 よって米国商業用不動産価格指数の100という水準は、リーマンショック前の不動産市場の最高値水準に当たります。

 その後、リーマンショックが発生して不動産価格は下落して・・・、と思って気が付けば、なんと米国商業用不動産価格指数はリーマンショックの前の水準を超えてしまってます。それもフィボナッチ・イクステンション161.8%の水準まで。

 確かにアメリカの景気はよいのは間違いないのですが(シェール革命及び人口ボーナス等、世界で一番経済的背景に恵まれているような)、それにしたって不動産価格がリーマンショック前を超えてしまっている、というのは明らかに買われ過ぎ、ではないかと。

 相場の最後は華麗なる打ち上げ花火が上がることが多いので、フィボナッチ的には2.618%まで上がって下落、何てシナリオも考えられますが、冷静に考えると、これまで上がり続けていた米国商業用不動産価格指数、どこかで調整があってもおかしくはありません。

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海外モノの高利回り商品ならソーシャルレンディングという選択肢も

 環境が悪くなければ、不動産絡みの商売は今も昔も儲ける可能性が高いビジネスではあります。とは言っても、何年かに一度大幅な値崩れが発生して、再スタート、というのが、これも歴史の繰り返し。

 海外REITは確かに利回りが高いので、非常に魅力的な商品です。とは言え、ここまで米国不動産の上昇があると、これ以上は持てない・・・、と思うのも人情。

 そんな時は現金にして持っておくのが一番なのですが、何かしら高利回り商品で運用したい、とお考えであれば、海外のソーシャルレンディングへの投資、という方法があります。

 日本のソーシャルレンディングは基本的に不動産案件中心にまわっているので、REITからのリスクヘッジという観点では心もとない面がありますが、クラウドクレジットは海外の案件で不動産に関係ないソーシャルレンディング案件の紹介を行っています。

 まだソーシャルレンディングの市場自体が立ち上がり数年の市場なので、大きな資金を投じるには注意が必要です。ただしクラウドクレジットの案件は海外案件を中心に利回り9~13%と非常に高い利回りの案件を紹介しており、不動産以外の利回り商品、という観点では研究の価値は充分に有しています。

 クラウドクレジットは設立3年のベンチャー企業ではありますが、伊藤忠商事やマネックス証券グループも株主となっています。

 まだまだ市場が立ち上がったばかりのソーシャルレンディングの世界ですが、投資先の1つとして研究する価値はあります。海外REITで海外の金融商品にそれほどアレルギーがないようであれば、まずはクラウドクレジットに口座開設を行い、ソーシャルレンディング投資の一端を覗いてみてはいかがでしょうか?

関連記事:ソーシャルレンディングのIPO会社、米国レンディング・クラブ

まとめ

 実は米国商業用不動産価格指数のグラフを見て、一番驚いたのはリーマンショック前の水準を既に遥かに上回っていた、という点です。米国の不動産価格が上昇している、とは風の噂に聞いていましたが、まさかここまでの水準だったとは・・・。
 そして足元の米国商業用不動産価格指数の水準が、フィボナッチ・イクステンション161.8%の水準に近かったのは、フィボナッチ使いとしては、非常に興味深い事態です。

 米国商業用不動産価格指数の分析にフィボナッチが使えるのか?、という議論は当然ありますが、世の中の現象はフィボナッチで説明できてしまうことが多い、というのも事実。オカルトっぽい話はご勘弁・・・、という向きもあるので、相場分析のネタの一つとして、ご覧ください。

 いずれにしても客観的には既に十分過熱状態と考えられる米国商業用不動産価格指数。海外REITはその指数の影響をもろに受けるので、既に海外REIT指数自体は下げ始めていますが、今後の先行きがどうなるのか、興味を持って追いかけて行こうと思います。

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