2017年秋のアメリカの政府機関閉鎖危機とは、債務上限問題とセットで到来

 トランプ大統領による、政府機関閉鎖よりメキシコとの国境の壁建設を優先する、の発言を受け8月22日のダウ平均は200ドル近い下げを見せました。以前から一定の層には意識されていた政府機関閉鎖問題ですが、トランプ大統領の発言を契機に広く知られることになりました。

 政府機関閉鎖問題とは何か。そして一緒に語られることの多い債務上限問題とは何かを解説しました。本来別々の問題の両者ですが、今回は運悪く同じようなタイミングで期限が到来。

 下手をすると世界的な経済混乱を招きかねないため、トランプ大統領とアメリカ議会との折衝に世界が注目しています。

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トランプ大統領は政府機関閉鎖よりメキシコとの壁建設を優先と発言

 トランプ大統領が、政府機関閉鎖よりメキシコとの国境の壁建設を優先する、と発言。その発言があった8月22日にはダウ平均が約200ドル下落しました。

 北朝鮮問題、そしてトランプ大統領の白人至上主義問題と来て、次は政府機関閉鎖問題が現実のものとなろうとしています。

 政府機関閉鎖ともなれば、金融市場他に対する影響は甚大であり、まさかアメリカの大統領が政府機関閉鎖という事態は招かないだろう、というのが共通認識でしたが、そこはさすがのトランプ大統領。

 政府機関閉鎖よりメキシコとの国境の壁建設優先、との驚くべき発言が飛び出て、9~10月に迎える政府機関閉鎖そして債務上限問題が今後クローズアップされることになりそうです。

政府機関閉鎖とは

 政府機関閉鎖、とは文字通り、政府の機関が閉鎖されてしまうことです。予算が無くなり政府の機能がストップしてしまう事態、と捉えることができます。

 実は1970年代以降、度々発生しています。よって政府機関閉鎖事態は、史上初!、という訳ではありません。とは言え、世界最強国家のアメリカの政府機関期間が閉鎖されてしまうため、世界の金融市場を始め各方面に対する影響は甚大なものとなります。

 為替の世界では、かつて政府機関閉鎖の影響で、毎月初めの金曜の雇用統計発表が後ろにずれこみ、為替市場のサイクルに多大な影響があった、何てこともあったようです。

米国政府の決算期末は9月、9月末迄に予算を議会で通す必要あり

 アメリカ政府の決算期は9月です。よって政府は9月までに翌年の予算案の承認を議会で得る必要があります。アメリカの大統領といえども、お金が絡む問題についての自由度は殆ど無く、必ずと言っていいほど議会にお伺いを立て予算の承認を得る必要があります。

 年度の予算となれば当然のことならが、議会の承認が必要となります。

 そして現在、トランプ大統領は来年度予算の件で議会との折衝がうまく行っていない中での、政府閉鎖よりメキシコとの国境の壁建設を優先する、との発言が飛び出ています。ハイ、当然現在議論中の予算案にはメキシコとの国境の壁建設のための予算約16億ドルが計上されています。

予算案成立のためには民主党の協力が必要不可欠

 問題を難しくしているのは、予算案の承認はトランプ大統領の与党・共和党のみでは行えない点。

 アメリカの議会は上下両院の二議会制です。2017年8月時点で上下両院ともに与党・共和党が過半数を占めています。

 そんな訳でトランプ大統領と共和党の関係の問題あれど、スムーズに予算案が上下両院で可決されるか、と言えばそうはいかないのが、アメリカ政治の面白い所。

 下院は問題なく現状の予算案で可決ができますが、上院で予算案を可決するためには60議席以上が必要となります。現在の上院の定数は100議席、共和党52議席・民主党46議席・無所属2議席の勢力図となっており、与党・共和党は過半数の議席を占めてはいますが、60議席には届いていません。

議事妨害=フィリップバスター阻止のために上院は60議席確保が必要

 議会の進行を妨害するために、日本では牛歩戦術が取られることがありますが、アメリカでは長時間に渡って演説を行う手法が取られます。

 フィリップバスターと言われる議事妨害ですが、アメリカでは下院は議員の演説時間に制限が設けられており限界がありますが、何と上院には演説時間に制限が設けられていません。よって理論上は反対の議案に対し、何日も永遠に食事を取りながら等で妨害することが可能になっています。(尚、現在は実際に演説はしません、フィリップバスター宣言のみです)

 ただしさすがにそれでは何も決まらなくなってしまうため、全上院議員の5分の3以上(60議席以上)の賛成を経て討論終了となり、法案の採決が可能になります。よって揉める法案については、フィリプバスター対策を加味して60議席以上の賛成がないと上院での成立はなされません。

 現在の、トランプ大統領が提示の予算案には民主党が大反対しているメキシコとの国境の壁建設の予算が盛られていることもあり、下院で可決した場合でも、上院は民主党がフィリップバスター戦術を取ることは確実。

 そんな訳で民主党の反対により、予算案成立ができず政府機関閉鎖の可能性が現実味を帯びている、というのが現段階の状況です。

債務上限問題も加わる

 今回、問題を厄介にしているのは予算案が成立しないことによる政府機関閉鎖問題に加え、債務上限問題もセットになりつつある点。

 債務上限問題とは、簡単に言えばアメリカ政府が借金できる総量規制。アメリカでは債務の上限枠を議会が決定しています。世界最大の借金大国とも言えるアメリカは、国債の新規発行無しに、政府の資金繰りは回りません(日本も同じようなものですが、日本はまだ自国で国債を消化できる体力があります)。

 そんな訳で債務の上限枠がギリギリになったら、その都度議会に上限枠を広げてもらわないとならないのですが、現状の枠を使い切ってしまうのが9月、と言われています。枠を使い切っても、ヘソクリ等のやり繰りでどうにか10月までの資金繰りは可能のようですが、頑張っても10月がマックスの様子。で何も手を打たないでいると、何と世界のアメリカが資金繰りでデフォルト=債務不履行、というトンデモナイ事態が到来します。

 アメリカ国債でデフォルトが発生すると、その被害は計り知れません。世界各国の金融機関はアメリカ国債をタップリ持っており、その影響は世界に及びます。アメリカを除くと、一番影響が大きいの日本だったりするので、正直他人事ではありません。

 タイミング的に、予算案が通過しないことによる政府閉鎖問題と、債務上限問題がセットになってしまっているので、少々事情が複雑になっています。

 ドッチかのみがOKということはありえず、ALL or Nothing、なのでNothingになると世界経済は大混乱となるのは必定かと。

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トランプ大統領のチキンレース的展開か?

 トランプ大統領は元はプロレス団体のオーナーです。以前CNNを悪者レスラーにしてトランプ大統領がやっつける動画が話題になりましたが、アレがプロレス団体のオーナー時代に作った動画を加工した様子(未確認情報ですが)。

アメリカの大統領が作る動画ではないよなぁ

 そんな訳でトランプ大統領はプロレスはお得意分野。色々言われていますが、ビジネスマンとしては超一流のトランプ大統領、政府閉鎖やデフォルトの影響は分かっているハズ(←このハズが問題のような気もしますが)なので、現状は諸々の事情が分かった上での民主党とのチキンレースではないかと。

 だから最終的に何とかなる、となるかと言えば、決してそんなことはありません。最終的に何とかなったとしても、紆余曲折の過程で、とんでもないことが発生する可能性もあるので。リーマンショックの際のアメリカ議会のように、金融再生法案を否決するという、トンデモないことをやらかすのが、アメリカ議会でもあるので。

 ともあれ政府閉鎖問題に債務上限問題と、2017年の秋はアメリカの話題が様々な所で持ち上がりそうではあります。しかしトランプ大統領、何かと目立つのは良くも悪くもさすがです。

まとめ

 アメリカには議会予算局(CBO)という機関があって、議会が独自に予算の情報を持っています。だから日本が予算のことは財務省にお任せなのに対し、アメリカは議会が独自で予算案の対案を練ることができます。ここが予算という面では日本とアメリカの大きな違いです。今回の政府機関閉鎖と債務上限問題もCBOが独自のレポートを出しています。

 そんな背景もあり、アメリカでは政府と議会は予算を巡って例年激烈な議論が交わされることになります。最終的にはどこかで着地点を見出し予算案成立、との流れになるのですが、今年はメキシコとの国境の壁建設予算があり、現状政府予算案の着地点が見えていません。

 政府閉鎖問題に債務上限問題、最終的にどんな形での着地となるか。2017年の秋はアメリカ政府と議会の対応に世界の金融市場が左右されることになりそうです。

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