ロボアドでは年間1%前後の手数料が発生します。この1%前後の手数料が高いと感じる人もいれば、こんなものか、と感じる人もいます。
ロボアドで生じる1%前後の手数料が高いか安いか、ロボアドの手数料について考えてみました。
手動で行うと面倒なリバランスを定期的に自動で行ってくれるロボアドサービスについて、1%前後の手数料はサービスの対価として決して高過ぎる訳ではありません。
概要
ロボアドにも手数料が発生している
投資信託に手数料が発生するのと同様、ロボアドにも手数料が発生します。ロボアドの手数料はかつて“1%”というのが標準でしたが最近は各社により若干異なります。それでも概ね1%前後というのが相場です。
仮に100万円のロボアドに投資すると、年間1万円前後がロボアドの会社に手数料として支払われます。手数料がほとんど生じない指数連動型の投資信託が存在する今、ロボアドの1%前後の手数料は高い、と感じる投資家がいるのも事実です。
ロボアド投資を行うと発生する1%前後の手数料は高いか安いか、どんなもんでしょうか?
ポートフォリオを考えてリバランスまで1%前後の手数料でやってくれるなら安いと考える
ロボアドの特徴は概ね下記3点となります。
・ポートフォリオを考えてくれる
・ポートフォリオに基づき自動で投資してくれる
・定期的にリバランスをしてくれる
ウェルスナビの柴山社長が、自分でポートフォリオを組んで投資できるなら手数料支払ってまでロボアドに投資しなくても大丈夫、というようなことを以前仰られていました。ロボアドの会社の社長がそれを言っていいのか?、と思わないでもありませんが、そんな素直なスタンスだからこそウェルスナビが伸びている一面があるようにも思います。
実際に大きめの本屋に行くと資産運用としてのポートフォリオの組み方の本は何冊もありますし、GPIFのポートフォリオを真似てしまう、という運用手法もあります。GPIFのポートフォリオの真似っこ手法はある程度有効と考えますが、GPIFのポートフォリオには金が入っていないのでここをどう考えるか。金にこだわらなければ、下手に自分でポートフォリオ考えるよりも楽で理論的には有効です。ポートフォリオを考えてくれる部分はロボアドの大きな特徴ですが、チョット知恵を使うと自分でできなくはありません。
ただし出来上がったポートフォリオは定期的にメンテナンスする必要があります。半年に1回や年に1回見直してポートフォリオの資産構成内容を実状に合わせる必要があります。これが“リバランス”と呼ばれます。このリバランスが手作業ですると正直面倒です。新たなポートフォリオに基づいてアチラの資産を削って・コチラの資産を増やして、というのはなかなか手間です。個人的にはこの自動的なリバランス機能にこそロボアドの手数料の意味があると考えています。
またリバランスは損切りに近い行為であり、リバランスの内容を考えてくれてためらうことなく自動でリバランスしてくれる、というのはトレーダー的視点で見ると大きな損失計上を避けるためには非常に有効と考えます。
月に1回のリバランスを行うフォリオロボプロは、毎月ポートフォリオを考えることができるのか、という面と毎月リバランスをする手間を考えると、1%の手数料なら問題ない水準といえるかと。
利益が出ていれば手数料が若干高かろうが問題ない、と思ってしまいがちです。しかし勝敗は兵家の常と同様、いくら考え抜いたポートフォリオでもマイナスになる時は必ずあります。マイナスパフォーマンスになったロボアドに対し1%前後の手数料を支払うことを許容できるか、というのがロドアドの手数料のスタンスを考える時の大きなポイントです。しかし、面倒なリバランスを定期的に自動的にやってくれる、と考えれば1%前後の手数料はやむをえない、と考えることができます。
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ロボアドの手数料を払いたくないなら松井証券の投信工房という選択肢も
一度設定してしまうと、後は年間1%前後の手数料でほったらかし投資ができるロボアドですが、手数料ゼロでロボアド投資ができる方法もあります。それが松井証券の投信工房です。
松井証券の投信工房は手数料ゼロで利用できるロボアドです。ポートフォリオ作成機能はもちろん、リバランス機能もあります。最初に10万円の投資資金を出す必要がありますが、その後は手数料無料です。
ただし他のロボアドと異なりETFなどの資産の買付は手作業で行う必要があります。面倒なリバランスは手作業です。ただし手作業とはいえ、指定された部分を順次クリックするだけでリバランスができます。よって極力手間のかからない形でリバランスができるようになっています。
それでも定期的にログインしてリバランスの手続きをして・・・、という一連の手間はかかります。手数料が惜しいなら、これくらいの手間をかける必要があります。
手数料を支払わずに資産運用を行いたい、というのなら松井証券の投信工房という選択肢を覚えておいて損はありません。
なお、投信工房でも最大で年0.34%(税込み0.37%)のファンドの信託報酬等が発生しますが、信託報酬等はいずれのロボアドにも発生します。
まとめ
サービスには適正な対価を支払う必要がある、というのは言葉では分かっていてもケチってしまいがちです。ロボアドの手数料もケチってしまいがちな手数料の分野といえるのではないでしょうか。
ロボアドに頼らなくても自分で同じ事ができるから手数料はもったいない、という方ならともかく、そうでないなら、一定の手数料は支払う必要があります。
どうしても1%前後の手数料が惜しい、という場合は松井証券の投信工房という手もあります。ロボアドの1%前後の手数料が惜しい、と感覚的に思う前に手数料なしでできること、を考えてみては?日頃忙しい中でポートフォリオを考えて、定期的にリバランスをして・・・、という手間を考えるとロボアドの1%前後の手数料は決して高い訳ではないと気付くのではないでしょうか。
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