テクニカル分析を学ぶならこの1冊で十分?管理人のテクニカル分析のバイブルとも言える「マーケットのテクニカル秘録」をご紹介!
株もFXもテクニカル分析は欠かせないと思っている管理人。けど一方でテクニカル分析だけでも勝てないとも思っています。恐らく、テクニカル+環境認識力というか、何というか、+αがないと相場で継続的には勝てないのではないかと。
そんな管理人ですが、テクニカル分析はそれこそ色々な本や商材(FX)を買いました。そんな中で、テクニカルの本でバイブル的存在となっている本があります。それが「マーケットのテクニカル秘録」です。
概要
今は無き茅場町の千代田書店で購入
かれこれ9年前に買った「マーケットのテクニカル秘録」。実は今は亡き茅場町の千代田書店で買いました。さすが相場の街、茅場町にある千代田書店、相場の本、充実してました。あと千代田書店はブックカバーの付け方が非常に丁寧で、未だにブックカバーが当時のままになっています。
そんな「マーケットのテクニカル秘録」、初めて読んだ時は既にある程度のテクニカルの知識はありましたが、それでもまだ知らない世界があるのに衝撃を受けました。特にダイバージェンスの考え、これは全く知らなかったので、こんな世界があったのか、と本当に衝撃。(ダイバージェンスの詳細は下記をどうぞ)
それから結構な年月が流れますが、未だにテクニカルのことで分からなかったり、考え事する時にはこの本は必ず手元に置いておきます。それくらい常用しています。もう手放せません。他にも色々とテクニカルの本を持っていますが、この本だけは最後まで手元に置いておきます、ホント。
それくらいの愛読書です。
「マーケットのテクニカル秘録」の対象者
「マーケットのテクニカル秘録」は初心者というより、既にテクニカルを若干でもかじっている方が対象。
ストキャスやMACDやRSIといったテクニカル指標をかじって、テクニカルの世界は面白いと感じたり、テクニカルでトレードしたい、とか、テクニカルでトレードしても今一つ成果がでないといった方が、次のステップアップをするのに最適。
これからテクニカル分析を勉強したい、というのであれば、もう少しやわらかい本を見て、チャートでテクニカル指標を眺めてから、本書に入った方がよいです。
恐らく初心者が本書をいきなり開いても、訳わかめ・・・、と言うことになりかねませんので。
決して難解な内容ではなく、テクニカルの最低限の知識とできれば実践の経験があれば、スンナリ頭に入る内容となっています。
他のテクニカル本との違い
「マーケットのテクニカル秘録」の一番の特徴は、各テクニカル指標の計算式と見方に加えて、具体的なトレードでの利用方法が記載されている点。
このテクニカル指標の計算式はこうで、20-80ラインを超えたら売買、というテクニカルの本に普通に書いてあることはもちろん書いてありますが、そこから先の、具体的にはどんな時にこの指標を利用したらよいのか、このテクニカル指標で足りない点は他のどのテクニカル指標で補えばよいのか、という点にも言及されています。
教科書的な話は分かった、じゃあ実施このテクニカル指標はどうやったら使ったらいいのか?、というテクニカルをかじり始めると、すぐ浮かんでくる疑問について、本書は相応の答えを用意してくれています。完璧な答えはありませんよ、けどテクニカルの初めの頃って、どうやったら使えるの?、という始めの一歩が分からない時も多いので、本書は各テクニカル指標を利用する際の最初の一歩を導いてくれます。
テクニカル分析を利用した具体的なトレードが可能になります
恐らくテクニカル分析って、トレード好きが必ず通ってくる道ではないかなぁ、と思います。ただし本とか読んでも、教科書的なことは書いてあるけど、イザ実践しようとすると、さてどんなタイミングで・・・、と最初の頃は思ってしまいます。
その意味では本書はテクニカルの教科書的な内容はもちろん、実際このテクニカル指標はトレードの際にこうやって使いますよ、と具体的な記載があるので、トレードの参考書的存在も兼ね備えています。
本書を読み終わった後で振り返ると、MACDやストキャスのラインのクロスだけでトレードすることが、非常に幼稚なトレードだった、ということに気付くようになります。
本書を読んだらテクニカルで勝てる、とまでは言いませんが、少なくともテクニカルについて語ることが出来るようにはなります。ホントは、本書を読んだらマーケットで勝てますよ、と言えればいいのですが、さすがにそれこまでは・・・。
「マーケットのテクニカル秘録」の欠点
とは言っても、当然この本にも欠点があります。
欠点①、少々値段が張ります。6,264円!
ただし、価格以上の価値があると思います。
欠点②、実は読む部分第2章だけだったりして・・・、という点。
第1章はそもそも論の説明、第2章が本題のテクニカル、そして第3章がシステムトレードへの応用。結構高い本で、愛読書でもありますが、実際に繰り返し読んでいるのは第2章だけです。
ただし第4章はデイトレードについて解説。デイトレードの研究用には使える章ではあります。
欠点③、ADXをよく書きすぎではないか、という点。
「マーケットのテクニカル秘録」はADXが非常によいテクニカル指標として、各部分で紹介されています。初めて読んだ時、おーっそんなスゴイテクニカルがあったのか、とある種の感動を覚えましたが、ADXってどーも使いにくい、というか分かりにくい。管理人は未だにADX使いこなせていません。
よってこの本の通りにADX使っても、相場で勝てないと思われます。確かにADXは優れたテクニカル指標だとは思いますが(実際見ることが多いので)、この本を読んでADX使えば勝てる、と思っては危険。ちなみに下記の記事でも、同じようなことを触れています。
④、テクニカルだけでは勝てません、多分
管理人はテクニカル分析が好きで、結構色々なことをやってきましたが、最終的に人間はテクニカル指標だけでは勝てない、という結論に至っています。テクニカルだけで勝っているトレーダーの方もおられるとは思いますが、少なくとも凡人はテクニカルに過度な期待を抱くのは禁物。
相場は根拠の積み上げ、という考えをベースに、テクニカル指標も根拠の一つ、というクールな姿勢が本書を読む際にも大切と思っています。
当然その後にそれなりの経験を得た今では欠点も見えますが、それでも未だに本書はトレードのお供として本棚の一番目立つところに置いてあります。管理人にとっては、「マーケットのテクニカル秘録」はテクニカルを語る上で欠かすことのできない存在となっています。
まとめ
テクニカル分析を、何もかじったことの無い初心者は多少勉強してから進んだほうがよい本ですが、初級を卒業したテクニカル好きな方には、オススメできる本です。
そして実践すると、テクニカルだけでは勝てねー、という経験を積むのでしょうけど・・・。
テクニカル分析だけでは相場で勝てませんが、テクニカルが分かれば相場で勝つ確率は高まるのは間違いないです。テクニカル分析力アップのための1冊を、もしお探しであれば「マーケットのテクニカル秘録」オススメです。
ひょっとしたら本書が管理人のように、生涯のテクニカル分析のお供になるかもしれませんよ。
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