PC市場再編、富士通もパソコン事業をレノボに売却へ

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 市場縮小が続いて、大手は撤退競争の感のあるパソコン事業。遂に富士通もパソコン事業を中国のレノボグループに売却の方向へ。これでPC市場再編も最終段階に近付いたのかもしれません。

 富士通のパソコン事業をレノボが買うことになれば、かつてパソコン市場を巡って激烈な争いをしていたNECと富士通が同じ傘の下に入るという、パソコンの歴史を知るものとしては、何とも不思議な結末を迎えることになります。

 株とは全く関係なく、殆ど管理人の趣味で書いてきた当サイトのパソコン業界記事、富士通のパソコン事業のレノボへの売却で一つの節目を迎えるかもしれません。

富士通がパソコン事業をレノボグループに売却の方向へ

 サイトのアクセス解析を見ていると、昨日からパソコン関係の記事が読まれていました。何かあったんだなぁ、と思っていましたが、今朝の日経新聞を読んで理解しました。

レノボ、富士通のパソコンを傘下に 合弁会社に過半出資 国内シェア4割」(日本経済新聞)

 そうかぁ、富士通はパソコン事業をレノボに売るのかぁ。ま、東芝とVAIOとの合併が破断しているので、次に候補となれば当然レノボが筆頭になるよなぁ、とは思っていましたので、当然の帰結といえばそれまでですが。

 けどまぁ、NECは既に2011年にパソコン事業をレノボに売却しているので、遅れること5年、富士通も同じ道を歩んだということになります。

日本のパソコンメーカー、撤退の歴史

 当サイトは、株とか経済情報とかのサイトですが、パソコン市場についても管理人の趣味で何記事か書いています。日本のパソコンメーカー、昨今は完全に撤退の歴史ですが、それについても以前記事にしています。

 

 富士通もパソコン事業をレノボに売却の方向なので、これでNECと富士通という、かつて日本の国内PC市場で覇を唱えた両社が実質的にパソコン事業から撤退することになります。(ただしNECは法人中心にパソコン商売をしており、完全撤退ではありません、恐らく富士通もそうなるのではないかと)

 ただ管理人は、長くパソコンを公私ともに触っていますが、富士通のパソコンって殆ど縁がありませんでした。FM-7から始まって、FM-TOWNS、FM-Vと来た富士通のパソコンシリーズ、ホント殆ど縁がありません。その昔、小学校の頃に行っていた夏休みパソコン教室で(BASIC習ってました)、講師の先生が使っていた、FM-TOWNS見せてもらって、子供心にスンゴイPCだなぁ、と思った記憶はありますが。(ただその記憶も、その後に電気街でシャープのX68000を見て、全く別物の感動を発見することになりますが)

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国内PC市場はNEC+富士通+レノボ連合が圧倒的なシェアを握ることに

 富士通のパソコン事業がレノボの傘下に入ると、国内のPC市場はNEC+富士通+レノボ連合が圧倒的なシェアを握ることになります。

 2016/7/27の日経に掲載されていた、2015年の国内パソコン市場シェアは以下の通り。
16.8.2-2015年国内PC市場

 2015年ベースだと、NEC+富士通+レノボ連合が40%オーバーという、圧倒的なシェアを握ることになります。
 残された国内勢は、東芝、パナソニック、VAIO、セイコーエプソン。まともにデスクトップPC作っているのは、何とシェア1.4%のエプソンだけになってしまいます。そりゃヨドバシカメラに行っても、デスクトップPCの姿を見なくなる訳です。

 そして次の焦点は東芝。不適切会計問題の本丸ともいうべきパソコン事業、そのまま温存するのか?けど東芝もパソコン事業を外資に売ってしまうと、ホント国内勢のパソコンメーカーって存在感がなくなってしまいます。

 神戸でひっそりLet’s noteを製造しているパナソニックが東芝の次に名前はありますが、東芝12.3%のシェアに対してパナソニック2.7%。存在感の違いは、ケタが違っています。けどLet’s noteはいいパソコンですよ。下手な新品ノートPC買うより、中古のLet’s note買った方が壊れません、ホント。

 探せば2万円代からcore i5搭載の中古のLet’s noteがあります。

 管理人は先日、中古のLet’s noteを購入しました。ゴツゴツしていて質実剛健という感じ。使い勝手が良く、気に入ってます。

お節介ながらパソコンは使えたほうがいいよ、というお話

 サラリーマンやOLは当たり前のようにパソコンを利用していますが、スマホが普及してプライベートでは殆どパソコンなしでも不便の無い状況になりつつあります。

 確かにスマホって便利なんですが、スマホはどこまで行っても、消費するツールです。ゲームやったりメールやったり、えらく便利な存在なのですが、スマホから付加価値は生まれません。スマホアプリ一つ作るにしても、スマホだけでは不可能。
 以前、某セミナーで、パソコンはソフトを開発したり等で付加価値や経済的価値を生むことはできるが、スマホが単に消費するだけのツールなので、絶対にパソコンは使えたほうがいい、と聞いてなるほどー、と思った記憶があります。

 そのセミナー、だから今の若い子はスマホしか使えないから、後で経済的に苦労する、という話に繋がっていったのですが、一理あるな、と思いました。スマホって便利すぎるが故に、TVと一緒で受け身のツールになってしまいます。けど一歩先に進んで、自分で何かしようとすると、実はスマホだけだと何もできない・・・。まぁ好きな人は、自分でパソコン買ってプログラミングの勉強してしまうんでしょうけど、そこまでやる人は、どんな時代にも一定数いるので、スマホに囲まれた生活を送ると、普通であればパソコン使おうとは思わなくなるよなぁ。

 パソコンマニアの立場からも、若者にはパソコンに慣れ親しんだほうが将来なにかと役に立ちますよん、とオススメしておきます。

まとめ

 しかし富士通がパソコン事業を売却ですかぁ、時代の流れとは言え、寂しいものがありますね。じゃあお前は国内製のパソコン使っているのか?、と言われると、メインパソコンは自作だし、サブのノートは台湾製(けど半分壊れている・・・)。パソコンマニアがこんな状況なので、国内パソコンメーカーの苦境は推して知るべし、でしょう。考えてみればスマホはiPhoneだし、身の回りにある国内メーカーのIT機器って、EIZOのディスプレイだけじゃないか???

 パソコン自体はビジネスシーンを中心に、決して無くなることはないと考えますが、国内のパソコンメーカーの時代は大きな曲がり角を迎えつつあります。パソコンメーカーの再編、次の焦点は東芝でしょう。

 果たして国内のパソコンメーカー、5年後そして10年後にはどんな光景になっているのでしょうか。非常に興味深い所です。

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