富士通もPC事業を分社化、日本のパソコンメーカーを振り返る

 富士通が2016年春のPC(パソコン)部門の分社化を発表。日本の電気メーカーの花形部門だったPC事業も、今や各社でお荷物扱い。

 時代の流れだよなぁ、とも思いますが、けど経験的に日本のパソコンメーカーのPCは長持ちするのが分かるので、何とか頑張ってほしい所。

 MSXの時代からPCを触っている管理人が、郷愁の意味を込めて日本のパソコンメーカーの過去と現在を振り返ってみました。

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富士通もPCを分社化、ただし売却は否定

 そーか富士通のFM-Vも分社化ですか。

「富士通、2016年春にPC事業を分社化~田中社長はPC事業の売却の可能性は否定」(インプレス)

 PC事業の分社化=売却、と思ってしまいますが、どうやら今の所は富士通は売却は否定されているので、目先でスグにFM-Vがなくなることはなさそうですが、時代の流れを感じずにはおれません。
 既にPC98シリーズ以降パソコンの名門NECはPC事業を中国のレノボに売却、VAIOのソニーもPC事業を分社化してファンド(日本産業パートナーズ)に売却。そしてダイナブックで世界を席巻した東芝も不適切会計の舞台になる等、うーむ日本のPC事業って落日という言葉しか浮かんできません・・・。東芝の不適切会計、詳細は下記をご覧ください・・・。

 若干、イヤかなりPCマニアが入っていて、PCは自作派の管理人、丁度この機会に日本のパソコンメーカーの過去と現在を振り返ってみようと思います。

15.10.30富士通株価-10年月足チャート-min
最悪期は脱している富士通の株価

日本のパソコンメーカー

 日本の大手のパソコンメーカーとして、NEC、ソニー、東芝、パナソニック、エプソンを取り上げてみました。ONKYO(以前のソーテック)他もパソコン作っていたりしますが、大手メーカーのみに絞りました。
 ちなみにその昔、シャープやキャノンもノートPC作ってました。今は完全に撤退済みですが。
 

PC98シリーズのNEC→2011年にレノボにPC事業を実質的に売却

 もうPCといえば、あこがれのPC98(ただしゲーム目的・・・)、というのが管理人のPCの原点。小さいころからNEC=PCメーカー、というイメージしかありませんでした。

 そんなNECが2011年1月にPC事業を中国のレノボに売却と発表した時には驚きました。正確には100%売却という訳ではなく、NEC49%+レノボ51%で設立したレノボの主導する合弁会社にPC事業を移管してしまう、というもの。実際、家電量販店に行けばNECのノートPC売ってますし、法人向けのデスクトップPCもまだ普通にあります。

 ただし、日本を代表するPCメーカーだったNECが主導権をレノボに渡してしまっている訳で、寂しい思いは変わりありません。

15.10.29NEC株価-10年月足-min
PC事業の分社化発表以降も株価は下がり一瞬100円を割れたNECの株価

NEC株価の詳細は下記をどうぞ

VAIOのソニー→2014年にPC事業を分社化しファンドに売却

 ソニーのVAIOとしてのPC事業参入は1996年。実はその前にもMSXをソニー作っていましたが(確か松田聖子がポスターに出てた)、あまり知られていません。そんなソニーのVAIOはPC業界で一躍脚光を浴び、一気に人気機種に。管理人もVAIOの紫色のPCに憧れたものです。特にマグネシウム筐体のノートPC、これはすごいな、と思ったものです。
 
 ただそんなソニーのVAIOもPCのコモディティ化=普通のモノ化の流れには逆らえず、ソニーの中でお荷物事業に。そして遂にソニーは2014年7月にPC事業を分社化してファンド(日本産業パートナーズ)に売却。これも寂しい出来事でありました。

15.10.30ソニー株価-10年月足-min
ソニー株価の詳細は下記をどうぞ

 新生VAIOの製品、最近量販店でも見かけるようになり、タマに見ていますが、なかなかよさげです。お金あったら欲しい所。
 何とか頑張って欲しい所ですが、いかんせんファンドの子会社。「ドナドナ」ではありませんが、いずれどこかの会社に売られてしまう運命のVAIO。やっぱりレノボ他の外資に売られてしまうのだろうか・・・。

ダイナブックの東芝→PC部門が不適切会計の舞台に

 一時は世界を席巻した東芝のノートPCダイナブック。そんな時代も今は昔、今や東芝のPC部門は東芝の不適切会計の一員となる存在に。

 会社再建のために今後リストラモードの加速が予想される東芝、不適切会計の舞台となったPC部門が無傷のままでいられるとは思えません。富士通の次は東芝のPC部門がリストラや分社化発表の可能性があります。

15.10.26東芝株価-10年月足チャート-min

東芝の株価詳細は下記をどうぞ

 上記3社は落日のPC事業を抱えた3社、という所ですが、次の2社は何とか踏ん張っている日本のパソコンメーカー2社。

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Let’s NOTEで奮闘するパナソニック

 丈夫なノートPCの代名詞となったLet’s NOTEを擁するパナソニック。今やノートPC界の憧れの的です。ただ新品だと高いんだコレが。一昔前のPCと同じ(約20万円)か、それ以上の値段がします。

 けど丈夫さはもうお墨付き。相当前の製品でも何の不具合も無く動いているケース多数。外資系のノートPCではまず見ない光景です。

 あの値段で売れば利益も出るよなぁ、と思いつつも、ユーザーからの信頼が高くその値段でも仕方ないか、と思わせてしまう、ある意味で日本のモノ作りの生きるべき方向を体現しているのが、パナソニックのLet’s NOTEではないだろうか。

 管理人、先日某中古PC屋でcore-i5のLet’S NOTE衝動買いしそうになりました、ホント。

15.10.30パナソニック株価-10年月足チャート-min

パナソニックの株価詳細は下記をどうぞ

粘り強くPC事業を続けるセイコーエプソン

 実ははるか昔からPC事業を手掛けるエプソン。NECのPC98の互換機をエプソンが作っていた何て話、今は殆ど知られていません、かなーりマニアックな話ですが。
 そんなエプソン、今に至るまでしぶとくPC事業を続けています。基本的にネットでの販売が中心ですが、ちゃんとデスクトップPCも販売。TV等の余計な機能の付いていないデスクトップPC、国内のメーカーは法人向け以外作っていないので、ホント稀有な存在。

 アフターフォローの評価が非常に高いのが、以前からのエプソンのパソコン事業の特徴。それと極小PCの元祖だったりします、管理人本気で購入を考えましたので。
 エプソンのIR見ると、PC事業は現在年間売上200億円程度。このまましぶとく続けて頂きたいです。

15.10.29セイコーエプソン株価-10年月足チャート-min

日本のメーカーのパソコンは丈夫なんだけどなぁ、というお話

 何のかんので昔からPCに触れる機会の多かった管理人。その経験を通じて思うのは、日本のメーカーのPCは丈夫なんだわ、ということ。(大手メーカーに限りますが)
 WindowsXPのサポート停止で大量のPC交換が発生した時も、国内メーカーのPCは何の問題も無く動いてます、というPC多かったですから。それに、中古のPC屋行くと、いつのノートPCだこれは?、という大手メーカーのノートPC普通に売っていて、問題なく動いています。

 公私ともに、長くDellのPC使っていましたが、確実に日本のメーカーのPCのほうが丈夫です。

 Dell等外資系のPCメーカーはPCは消耗品、と割り切っている部分があり、それはそれで”あり”なんですが、昔からのPC好きとしては、それでは少々寂しい所があります。けどそんなDellも今のままでは利益が出ない、ということで非上場化してしまったのですから、現在のPC事業はそう簡単に儲かるビジネスではなくなっています。

 そんな訳で、特に家庭用のノートPCを買うなら日本のメーカーのモノをオススメします。管理人、現在某外資系メーカーのノートPC(サブマシン)でまさに苦労させられています・・・。

 ちなみに管理人、デスクトップPCは自作派でございます。デスクトップはこれが一番。けどよく考えると、管理人も日本のPCメーカー衰退に手を貸してしまってますね・・・。次にノートPC買う時は日本のメーカーのPC買うのでお許しを。。。

まとめ

 PCがあこがれの対象から、どこにでもある日用品になり、ネットを見るのもスマホが主流になりつつある昨今、PC事業で利益を上げるのはそう簡単なことではないと思います。

 ただし、それでも今や仕事にPCは必需品であり、PCが無くなることはありません。家のPCの役割の多くがスマホに置き換わりつつあり、益々PCにとっては厳しい環境とはなっていますが。

 日本のパソコンメーカー、今後どうなるのでしょうか?富士通は本当に単に分社化するだけなのか。そして再建が急がれる東芝、PC事業をどうするのか?更にVAIOは最後にどこに売られてしまうのか?

 まだまだ日本のPCメーカーにとっては厳しい状況が続きそうですが、日本のPCメーカーの奮起を陰ながら期待しています。

PS やはりその後、富士通はレノボにパソコン事業を売却の方向になりつつあります(16/10/6)

<関連記事:TV業界もPC業界に構図がよく似ています>
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