一目均衡表で一番大切なのは雲?それとも?実は遅行線が大切だったという管理人の経験したお話。ただし一目均衡表の原理からすれば、一目均衡表チャートは一目均衡表理論の一部でしかない、という部分を忘れてはならないのが一番大切。
一目均衡表との出会い、そして雲との出会いが相場のスタート?スタートと言うか、知らなければよかった未知との世界との遭遇だったのかも?最終的には雲より遅行線が大切と知ることになる、管理人の昔話の始まり始まり〜。
概要
一目均衡表との出会い
昔々、一目均衡表というチャートありけり・・・、まだ相場とかトレードとかあまり知らなかった頃、なんの本だか忘れましたが、一目均衡表の存在を知りました。若干、マニアックな本だったので、一目均衡表を勉強するなら原著を読まなければダメ、とまで書いてあった記憶が。
そんな魔法のようなチャートがあるなら、勉強するに如くはなし。と、言うことで、パンローリングの通販サイトで一目均衡表の原著を買ってしまった管理人、ええ最終的に3冊買いました。多少値段は張りますが、投資で回収できるなら、安い安い。
そして一目均衡表の研究が始まったのであります。丁度その頃、土曜が暇で、主に土曜に一目均衡表の本とノートを図書館に持ち込んで、ひたすら熟読してました。学生の頃、図書館で勉強すると気が散ってしょうがなかった記憶がありますが、さすがお金が絡むと、集中の度合いが全く違いました。ついでに言うと、家から図書館までの間に、上手い蕎麦屋が2軒あったので、どちらかに通うのが日課だったりしましたが。
そして2〜3度読み終わって、イザ実践と思いきや・・・、うまくいかない。チャートの意味分からねー・・・。
実は3冊も持ってます
一目均衡表と言えば雲!けど雲がサポレジにならないし・・・
一目均衡表と言えば雲!雲がサポレジじゃないか、という理解でしょう、大半の方が。ハイ、管理人もそうでした。
でも実際検証してみると・・・、
雲がサポレジにならない!
今であれば、過去で相場の反応した部分(サポート&レジスタンス)やフィボナッチ、FXならPIVOTのほうが効くでしょ、といっぱしのことも言えますが、当時はそんな知識もなし。何故?雲で株価が止まらない?オーマイガッツ!という事態続出。そんなにお金もなかったので、それ程トレードもできませんでしたが、チャート見ながらのつもり売買でも、効いてないし・・・。
一目均衡表の夢は儚く潰えました。。。
その後の一目均衡表との付き合い、遅行線が大切と気付く
一目均衡表の夢が敗れた管理人、けどせっかく真面目にお勉強したので、その後も継続的に情報集めたり、一目均衡表をベースでチャート見たりはしてました。そして至った結論・・・、
一目均衡表で敢えて一つ大切な部分を上げろと言われれば遅行線!
その後の研究と資料集めの結論です。ただそれでも、これだけじゃ勝てませんがな、という、何とも情けない結論に。
けどまぁ、それなりにチャートが見れるようになったし(勝てるかどうかは別問題)、それはそれでいいか、と思うに至り、日々を過ごすことに。
そもそもの一目均衡表の原理
実はここまで一目均衡表の思い出を書いてきましたが、肝心なことを伝えていません。
一目均衡表は原理としては将来を予想するものではなく、売買の場所を明確に決定する売買決定法というべきもの、とされています。だから雲や遅行線がどうこう、と言ってもそれは将来をそもそも想定していません。
そして更に大切なのは、一目均衡表は、”時間論”を中心に、”波動論”、”水準論”の3本柱から構成されている、ということ。
そんな訳でチャート上に表示される雲や遅行線・転換線といったものは、一目均衡表の理論からすれば本筋ではありません。その後ろにあるものを見つめるのが、本来の一目均衡表の見方。
だから一目均衡表のチャートを使った説明って、原著ではあまりされていません。意外ですよね?
時間的にドウとか、波動がコウとか、値幅がソウとか、原著では”時間論”、”波動論”、”水準論”の説明に多くが割かれています。
よって、チャートに表示される一目均衡表は、一目均衡表の理論からすればホンの一部分しか見ていないことになります。
一目均衡表は相場総合技術とも言うべき存在であり、一目均衡表チャートはその構成要素の1つにしか過ぎないんです、実は。この部分、殆ど知られていませんが。
遅行線が大切だったのね、と再認識したお話
時は流れてある日、一目均衡表の研究者と言われる方と、不思議な縁で知り合い、お話をすることに。いや、最初は全然一目均衡表の話なんてしてなかったんですが、話の流れで株の話題になったら、その方の目が輝き始めた、という訳です。で、それなりに勉強していた管理人と意気投合することに。
そしてその方が開口一番、で一目均衡表で一番大切なのはなんだと思う?、との質問。もうこれは、遅行線、としか答えようがありません。で遅行線と答えたら、100点!、とのお言葉。けどねそれでも勝てないんですよ・・・、というところで話が盛り上がったのであります。
結局、その方とは一度きりでしたが、何はともあれ一目均衡表の研究者の方から、一番大切なのは雲ではなく、遅行線というのが確認できただけでも、得たものはあったかと。
当然、一目均衡表の考えではチャートは一部分でしかない、と言われました。とある銘柄を例にとって、時間かけて分析した話を伺いましたが、やはり一目均衡表のチャートを見て、パッと銘柄分析はできないよなぁ、と深く思い知ることにもなりました。
実は雲より大切な遅行線
そして現在
その後、紆余曲折ありテクニカル及びフィボナッチ派となった管理人、一目均衡表は今は見ていません・・・。ごめんなさい。タマに見ますよ、新しい手法の研究の時には。けどそれ位。
ただし思うのですが、一目均衡表の波動論や値幅論、特に値幅論はフィボナッチに通じるところがあります。
一目均衡表のチャートしか見ないと、雲とか遅行線の話に終始してしまいますが、実はそうじゃないんです。その意味では原著まで持ち出して一目均衡表勉強したのは、役にはたっているハズ、イヤそうじゃないと困る・・・。
そんなこんなの、管理人の一目均衡表との関係でした。管理人の勉強不足の面が多いと思いますが、一目均衡表簡単には制覇できませんでした。
努力は報われないことが多い、というのは金融の世界、あちこちに結構転がっています。金融というより、世間一般で見ても、そんなもんかもしれませんが。けど努力しなければ成功もない、というのも事実。この辺りのバランスが難しいところだよなぁ、と一目均衡表の勉強後にホント身にしみて思ったのでした。
管理人のトレードを巡る旅は継続中、今はフィボナッチ+テクニカル使ってますが、今後別の手法があれば、またそっちに移る可能性だってあります。もうあまりしたくありませんが。
一目均衡表を学ぶなら
一目均衡表を学ぼうとするなら、本当は原著を見る必要があります。著者の一目山人がそう言っているのですから。
ただやはり原著は相当敷居が高い!その中で管理人が今も見ている一目均衡表のテキスト的存在は「一目均衡表の研究」。
アマゾンの中古であります。価格が7,200円~と中古にもかかわらず結構な値段がしますが、一目均衡表を原著に忠実に+簡単にまとめている本と言ってよいでしょう。”時間論”、”波動論”、”水準論”をまんべんなく触れられています。一目均衡表の最初の一歩としてオススメです。ここから先に興味が出て来れば、是非原著をどうぞ。
最近の一目均衡表の書籍は見ていないので分かりませんが、管理人愛用の一冊です。
まとめ
本来原作者が想定していた使い方が、手法が普及するにつれて本来の使い方が忘れ去られているケースって、一目均衡表だけでなく、ボリンジャーバンドも同じたったりします。
思うに一目均衡表にしても、ボリンジャーバンドにしても、本来の使い方は結構奥が深く、こーやって使いますよ、とは言い難いモノ。ただし使えるのは間違いない訳で、一般的に普及させようとした段階で簡略化がなされ、そして現在の形になっているのではないかと。
相場の世界は不思議なもので、本来とは異なる使い方でも、多くの人が使うようになると、それはそれで相場で効いてくる部分があります。だから本来の面倒な手法は益々忘れ去られていく・・・、というパターンでは。
相場マニアの管理人は一目均衡表の原著を読むという、マニアックなことをした結果、一目均衡表の奥の深さを知り、逆にこれは自分には無理・・・、と思ってしまったクチです。
また一目均衡表の研究者の方とお話した経験は、ホント得難い経験となりました。遅行線の大切さが再認識できたのは、よかったです。
マスターしようとすれば、ホントどれくらい時間が分かるか分からない一目均衡表の世界ですが、ご興味ある方、単に一目のチャート見るだけでなく、その先の世界に触れて見ると面白いですよ。