赤字が続いてもまだ体力のあるパイオニア、ただしカーナビの次が見えない

かつて日本を代表するオーディオメーカーであったパイオニア。現在はオーディオ事業は事業売却し、カーナビ専業メーカーとして生き残りを目指しています。

しかしながら業績は安定せず苦戦が続いています。なかなか安定しないパイオニアの状況について、決算の推移を見ながら解説いたします。

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安定しないパイオニアの決算

パイオニアと聞けばオーディオメーカー?いえいえ、既にオーディオ事業は売却済みで、今はカーナビの専業メーカーです。

パイオニアのオーディオはかつてはオーディオマニアに知られた存在でしたが、オーディオ機器の価格下落は著しく、2015年にはオーディオ事業を同業のオンキョーに売却。オーディオ事業の規模感としては、パイオニア>オンキョー、でありパイオニアの思い切った決断には驚かされたものです。

採算が悪化していたオーディオ事業売却でパイオニアの業績が安定したかと言えば、残念ながらそうはうまくいっていません。やはりパイオニアの業績は安定しません。2018年3月期は経常利益で▲31億円の赤字、当期純利益で▲71億円の赤字を計上するに至っています。

パイオニアの決算推移

直近6期分のパイオニアの決算は下記のように推移しています。

13/3期 売上高451,841百万円、経常利益812百万円、当期純利益▲19,552百万円
14/3期 売上高498,051百万円、経常利益5,111百万円、当期純利益531百万円
15/3期 売上高501,676百万円、経常利益▲2,915百万円、当期純利益14,632百万円
16/3期 売上高449,630百万円、経常利益7,250百万円、当期純利益731百万円
17/3期 売上高386,682百万円、経常利益2,966百万円、当期純利益▲5,054百万円
18/3期 売上高365,417百万円、経常利益▲3,121百万円、当期純利益▲7,123百万円

デコボコした決算だなー、というのが第一印象。経常利益が黒字で、特別損益出さずにそのまま着地したことが直近6期ではありません。。。15/3期は経常利益▲30億円にも関わらず当期純利益が146億円なのは、オーディオ事業の売却とDJ機器事業の売却があったため。

尚、19/3期は売上高380,000百万円、営業利益▲5,000百万円の予想であり、当期も決算は安定しない見込み。

かつてオーディオマニア憧れのブランドだったパイオニア、カーナビメーカーとしての再起を果たすには至っていません。

体力は残っているパイオニア

上記で6期分の決算推移を振り返りましたが、過去6期で当期純利益の赤字が3回。累計すると約▲150億円の赤字が積みあがっています。

パイオニアは大丈夫か?、と思ってしまう所ですが、実はまだ体力的には問題ないレベルで残っています。

18/3期の純資産は84,934百万円。負債が202,576百万円存在するので決して楽な状態ではないものの、これまでの安定しない決算に比べると、純資産はまだ約850億円あるので安定していると言えます。

意外に体力残ってるのね・・・、と少々意外感もあったりしますが、そんな訳でパイオニアは赤字が続き余裕はないものの、スグに倒産云々の状態でもありません。

体力のあるうちに業績を安定させられるか、コレがパイオニアの足元の最大の課題ですね。

200円を割れこむパイオニア株価

安定しない業績で来期も赤字の予想のパイオニア、株価もパッとしません。

過去どうにか200円を割れても戻していた株価ですが、今回は160円のレベルにまで下落。

2009年に100円割れしているパイオニア株ですが、その後は150円付近を底に耐えているので、今回の下落も150円を割れこむことなく維持できるかが、株価的な見所となります。

「画像出典:マネックス証券/日本株取引ツール トレードステーション

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しぶといパイオニア、ただし次の展開が見えない・・・

パイオニアの純資産の状況を見ると、しぶとい、という印象です。実はパイオニアって、日本企業のリストラの先駆け的存在で、バブル崩壊後にいち早く人減らしのリストラを行っています。

その後も複数回リストラを経て現在に至っていますが、確かに業績は安定しませんが、過去の蓄積があり、まだ体力が残っています。

ただしカーナビ専業の会社となったものの、見事に自動車市場の波に左右される会社となり、確かにオーディオ機器のように底の見えない価格下落とはおさらばできましたが、それでも業績が安定しません。

確かにカーナビは普及しましたが、今やスマホがカーナビの代わりを果たす時代。家庭用の車はカーナビがほぼ搭載されていますが、会社の営業車なんかは車のダッシュボード付近にスマホを固定して、カーナビアプリ見ながら運転している方多いのでは?

スマホの登場が、色々な市場に影響を与えていますが、カーナビ市場も影響を受けている市場の1つです。パイオニアのカーナビブランド、カロッツェリアのカーナビ、モノはよいけど、オーバースペックなんだよなー、というのが個人的な印象。パイオニアらしい、と言えばらしく、高い機種は最新のテクノロジー満載なのですが、余程のマニアじゃないと買わないよね・・・。ま、それで過去のパイオニアはやってきた訳ですが、車にお金使える人も限られる訳で。ましてやスマホがカーナビの代わりになってしまう時代、パイオニアも大変です。

ただしカーナビ専業の会社になってしまった今、じゃあ次何で稼ぐのか、というのは見えていないのがシンドイ所。カーナビ自体は無くなることはないと考えられますが、スマホの性能が上がり続けているので、カーナビ市場も縮小が続くと予想され、そう考えると次の一手が見えないパイオニアも、安定しない決算状況から抜け出すの簡単ではないな、と思わざるを得ません。

まとめ

日本のオーディオメーカーは正直焼け野原的な状態であり、パイオニアは上記で述べた通り、既にカーナビ専業の会社となっています。ケンウッドは一足先にファンド傘下となり無線中心の会社となって(いまやかつてのビクターと統合してます)ます。そしてパイオニアからオーディオ事業を買収したオンキョーも経営的に苦しい状況となっており、振り返ってみれば20年以上前から言われていたオーディオメーカー冬の時代が見事に到来した状態です。

かつて日本を代表するオーディオメーカーであったパイオニアは復活することができるのでしょうか。一朝一夕で急にどうにかなる訳でもなさそうなので、まったりと注目しようと思います。

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PSパイオニアも大変ですが、大塚家具はもっと大変そうです。
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