いつもは長蛇の列の難波高島屋の免税手続きコーナーから人が消えていた・・・。関空が台風21号の影響で国際線が閉鎖。ただし大阪の観光地は、確かに人の数は減ってはいますが、外国人観光客の姿は健在。
そんな中で、インバウンド消費の代表店とも言うべき難波高島屋で、いつも長蛇の列の出来ている免税手続きコーナーの人影がまばらなのは驚きました。
関空の国際線閉鎖の影響は、観光客の数の面より高額商品の消費の面に大きな影響が生じる可能性が。
台風21号通過後の土曜、大阪難波界隈の街の様子をご紹介します。
概要
台風21号により関西国際空港が大きな被害を受ける
関西国際空港(関空)といえば海の上の空港として知られていますが、今や大阪の訪日観光客の玄関口として、大阪にはなくてはならない存在となっています。
その昔、閑古鳥が鳴いていた頃からすると隔世の感がありますが、今や大阪はインバウンド消費で潤っている面が大であり、関空様々、という状態です。
しかしながら台風21号の到来により、関空も大きな被害を受けました。空港と本州を結ぶ橋はタンカーがぶつかり故障。更には2本ある内の1本の滑走路は水没。そうか海の上の空港って水没するのか・・・、と考えてみれば当たり前の出来事に、海上空港の大きなリスクを実感する事態となっています。
ただしそれでも関空橋の道路は1車線、滑走路とは1本使える状態であり、まずは国内線から利用が再開されています。
しかし関空の存在意義は、訪日観光客の玄関口としての役割。関空が訪日観光客の玄関口としての機能を停止後の初の土曜日、実際大阪の街の外国人観光客の状況を散歩兼ねて見てきました。
いつも長蛇の列の高島屋の免税手続きコーナーから人が消えていた!
管理人の大阪生活は累計10年を超えており、大阪が不景気の時からインバウンド消費で盛り上がる現在までの変遷について、それなりに語る事ができます。
そんな管理人が訪日観光客増加で一番驚いたのは、黒門市場の変わり様もありますが、難波の高島屋の免税手続きコーナーの長蛇の列。
その昔の難波高島屋ってそんなに混んでる記憶はなかったのですが、今やどのフロアも人が入っています。さすが関空から南海電鉄で直結している難波高島屋、インバウンド消費の現場の雰囲気を感じることができます。その中でも催事場コーナーと同じフロアにある免税手続きコーナーの長蛇の列は、正直驚きました。
そりゃ高島屋も業績いい訳だ・・・。
で今回、最初に向かったのは難波の高島屋。ココを見れば、訪日観光客が金を使っているかどうか一発で分かるでしょ。そして行って驚きました。
長蛇の列はどこへやら、係の人ら皆暇そうにしてる・・・。
・閑古鳥が鳴いている難波高島屋の免税手続きコーナー、いつもは長蛇の列です
うーむ、関空閉鎖の影響は想像以上に大きいのかもしれません。難波高島屋はインバウンド消費の恩恵を最も受けている店舗の一つで、土曜の免税手続きコーナーは長蛇の列が出来ている事が多いのですが、今回はホント人がいない状態。こんなことあるんだ・・・、と驚きを禁じえませんでした。
台風被害による関空閉鎖の影響、相当深刻な可能性があるのではないかと。
黒門市場はそれなりの混雑
次に向かったのが今や外国人の食べ歩きのメッカとなっている黒門市場。元々海産物問屋が並ぶ商店街でしたが、今は海産物の食べ歩きスポットとして外国人に大人気です。
黒門市場は高島屋の免税コーナーに比べれば、それなりに混雑していました。前に進むのも難しい、という混雑も経験していますが、そこまでではないにせよ混雑しています。
・最盛期に比べれば人通りは少ないものの、それでも混雑している黒門市場
またその昔の、外国人がやってくる前に比べると全然混雑しています。だから関空が機能を止めても、以前と比べると全然にぎわっている、そんな感じです。ただし人が多くて前に進めない程の混雑ではない状態でした。
道頓堀・心斎橋は変わらぬ混雑
そして次に行ったのが道頓堀そして心斎橋商店街。
まずは道頓堀ですが、さすがここは世界を代表する観光スポットであり、普段通りの混雑。ただし各店舗の中をそとから除くと、お客さんの姿はまばらな店もあります。
それでも金龍ラーメンは混雑してましたし、たこ焼き屋も行列が出来ている。見た感じは、若干通りがいつもに比べると少ない感じもありますが、それ程変化は感じませんでした。
世界を代表する観光スポットとしての底力を感じざるを得ませんでした。
そして道頓堀から北に向かう心斎橋商店街も、相変わらずの混雑。心斎橋商店街はその昔の景気の良くない頃でも、土日は混雑がひどかったので、外国人観光客がいようがいまいが混雑する場所です。
商店街を歩きながら見回すと、家族連れの外国人観光客の姿も多いので、そんなに変化は感じませんでした。
そこそこ人はいるけどインバウンド消費自体には影響大?
難波界隈は実質的には外国人専用のドミトリー(簡易宿泊所)が点在していて、その存在に気付いた時は、海外みたい、とかつて驚きました、難波の街を歩いているとドミトリーはお客さん相応に入っているようで、大きな荷物を持ったグループが中に入っていく姿を何カ所かで見ました。
黒門市場で実感したのですが、確かに外国人観光客の量は減ってますが、驚くほど減っているというレベル感ではありませんでした。関空が閉鎖になっても、さすがの大阪のブランド力ではないでしょうか。
ただしいつも長蛇の列のできている難波高島屋の免税手続きコーナーで閑古鳥が鳴いている姿は、正直心配。人はそれなりに来ていても、お金使っていない、簡単に考えればそんな図式が浮かび上がります。特にデパートのような高級店は売れてないかも。
海外の日本旅行ブームも既に数年が経過しており、リピーターの訪日客が着実に増えています。旅好きのリピーターは関空が使えなくても、目的地が大阪なら訪問するでしょうけど、百貨店で高い買い物するような層ではありません。
関空閉鎖の影響が実際どのように生じているのか、今後徐々に様々なデータが出てくるので、実際はそれらのデータを見なければなりません。ただ百貨店の売上には相当影響が出るのではないかな、というのが今回の難波界隈の散歩の結論。ただ全体的には思ったより人通りは多くて、閑古鳥が鳴いているのは高島屋の免税手続きコーナーと、ブームが去ったラオックスくらいでした(ラオックスの客の入りがよくないのは、今に始まった訳ではありませんが)。
まとめ
実は難波をフラフラした後に、梅田に移動して阪急百貨店にも行きましたが、こちらも相変わらずの混雑。阪急の地下2階イートインコーナーは日本人と外国人観光客が混在して昼からお酒飲んでるスポットなのですが(デパートの総菜で軽く飲めます)、相変わらずの混雑でした。
各所を巡りましたが、少なくとも関空閉鎖で大阪は訪日外国人が激減、という状況ではありませんでした。ただしやはり気になるのが、いつも長蛇の列の高島屋の免税手続きコーナーの閑古鳥が鳴いている姿。
思った以上に速いペースで関空の復旧も進むようですが、やはり大阪を支えるインバウンド消費に影響が生じるのは避けられないと考えます。その影響がどの程度となるのか、また大阪の街を散歩しながら探っていこうと思います。
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