当サイトの株価分析記事で最近よく出てくるのがハーモニックパターン。そーいえば、ちゃんと説明の記事書いていません。
そんな訳で今回は、ハーモニックパターンのお話。ハーモニックパターンは非常に奥の深い世界ですが、触りの部分を知るだけでも、十分新しい視点が得られます。
実践の中で気付いた点等含めた、管理人のハーモニックパターンの考えについて語ってみます。
概要
ハーモニックパターンの勝率はトンデモナイ?
管理人は、それなりにフィボナッチについて理解が進んだ頃にハーモニックパターンと出会いました。いや、ハーモニックパターン自体はフィボナッチを学ぶ以前から知ってましたが、具体的にトレードの手法として意識をしたのは、フィボナッチがそれなりに分かった後。
色々と調べて分かったのは、ハーモニックパターンを利用したトレードってすんごい勝率でないの?、ということ。
海外のサイト等見ると、勝率80%オーバーとか書いてあるし。これはスゴイ、ということでハーモニックパターンの世界に足を踏み入れたのでした。丁度フィボナッチの知識があったのは、紆余曲折ありましたが、よかったのだと思います。
ハーモニックパターンでやられ続けるの巻
ハーモニックパターンを一通り理解して、いざ実トレード開始。しかしここからが、実は苦難の始まり。
ハーモニックパターン=勝率高し、というイメージで臨んだハーモニックのトレード。しかしながら・・・、これでもか、という位に負けました。もうハーモニックパターンが出たら、逆に入れば勝てる、と思ってしまった位。ホント泣きそうでしたが、裁量で適当にエントリーした方が勝てるんじゃないか、と思うくらいにコテンパンにやられました。お恥ずかしい話。
そして出した結論、ハーモニックパターンは使えない!ええ、本当にそう思いましたよ。これだったらフィボナッチだけ見てトレードしたほうが、よっぽど勝てる、って。
その後一旦、完全にハーモニックパターンから撤退しました、ホントの話。
結局ハーモニックもトレード根拠の一つと気付いた
ハーモニックパターンでのトレードを諦めて、それまで通りフィボナッチ中心で相場を見るようになりました。ただしハーモニックパターンを学んだことで、フィボナッチ・リトレースメント88.6の視点を得られたのは大きな収穫。それまでの78.6だと、反転しないなぁ、という場面でも88.6まで待つと、反転するケースが多数。
今でもハーモニックパターン最大の利点は、フィボナッチに88.6という視点を得られることではないか、と思っているくらい。
そして、そんな考えを持つようになって、ある時に気付いたのは、ハーモニックパターンと言っても絶対的な存在ではなく、フィボナッチと一緒で、相場の根拠の一つ、ということ。
そう考えると、ハーモニックパターンも神秘的なツールという感がなくなり、フィボナッチの各種ツールと同じく、時と場合によって使い分けるツールの1つと見ることができるようになり、そして漸く自分の相場の武器庫に収めることができました。
そうなんです、ハーモニックパターンも相場の分析のツールの一つ。ハーモニックパターンに過度な期待を持つのは管理人の経験からもオススメしませんが、テクニカルやフィボナッチ、そして各種ライン同様、相場分析ツールの一つとしては、非常に使えます。尚且つフィボナッチシリーズ(リトレースメント、イクステンション)との相性抜群、ときています。
ハーモニックパターンとは?
ハーモニックパターンとは、極々簡単に言えば相場がW字もしくはM字のパターンを作ると反転しやすい、という考え。
(ショート(売り)方向に反転する場合は「W」で、ロング(買い)方向に反転する場合は「M字」となります)
そしてハーモニックパターンは代表的なパターンは4種類あります。(実は結構な種類がありますが、効果が高いと言われているのは代表的な4パターン)
下記に代表例4つを取り上げました(全て買い=ロングのM字パターン、ショート=売りの際は逆に考えてください)。
ハーモニックパターン①ガードレー
フィボナッチ・リトレースメント78.6で反転するパターンです。これをガートレーパターンと言います。
Wの時はAがCより下にあるのが大前提。Mの時はAがCより上にあるのが大前提となります。
ハーモニックパターン②バット(Bat→こうもり)
ガードレーのパターンでフィボナッチ・リトレースメントが88.6のケースがバットパターンとなります。
ガードレーのパターンで、リトレースメントが88.6まで行くと必然的にバットパターンとなります。
管理人はガードレーとかバットパターンとか、特に意識して見ていませんが、最終的にはバットパターンでの反転ケースが多いように感じています。
逆に言えばガードレーでエントリーして、失敗しても、バットパターンとなって助けられることも多いです。待てる人は、バットパターンまで待ったほうが、勝率は高くなると考えます(エントリーチャンスは減りますが)。
ハーモニックパターン③バタフライ(蝶)
フィボナッチ・イクステンション127.2で相場が反転するケースがバタフライパターン。AとCの位置関係は、ガードレー・バットと同じ。
実は結構効くケースが多いと感じるバタフライパターン。ただし欲を出さずに、そこそこの利益で決済しないと、大怪我するパターンでもあります。
ハーモニックパターン④クラブ(Crab→蟹)
③のバタフライのフィボナッチ・イクステンション161.8のパターンがクラブパターン。
決まると大きく取れますが、はずすと相場が逆にどこまでも伸びていってしまう、恐怖を味わえます。ブレイクを続けた銘柄で、逆方向に思いっきりエントリーして、アッと言う間に再ブレイクで、ゲームオーバーという状況がありがち。ご利用は慎重に。
ハーモニックパターンも他の根拠と組み合わせて使うのが肝
管理人の経験から言えるのは、ハーモニックパターン単独での利用は危険。やはり相場の基本通り、トレード根拠の1つとしての利用をオススメします。
テクニカルと合わせてもよし、当サイトでタマにやっているように価格帯別出来高と合わせてもよし、FXだと他の通貨との相関関係を利用してもよし。
あと、これはもう考え方ではありますが、フィボナッチ・リトレースメントやイクステンションの根拠付けの1つ、という捉え方もできます。確かにリトレースメントやイクステンション単独での利用より安心感があります。
ハーモニックパターンを学ぶには
別途詳しくハーモニックパターンについて知りたい時は入門書として下記書籍がオススメできます。
上記は正直入門編、そこから先の世界は、英語の書籍になってしまいます・・・。
王道的には下記書籍がオススメ。管理人、英語辞典と首っ引きで何とか読みました。実は専門書の英文って、文法が難しくないので英単語さえ何とかなれば、それなりに読めます。
上記書籍、volume2もあり、2冊とも持っていますが、volume1のみで充分です。
フィボナッチ以上にハーモニックは英語圏に情報がとどまっている世界。ご興味あれば、一度トライする価値はあります。
ハーモニックパターンまとめ
単独で使い痛い目には合いましたが、それでも相場を見る際の視点としては、気がつけば欠かせない視点となっているハーモニックパターン。管理人、ハーモニックパターンの4種類を印刷して見やすい場所に貼ってあります。
ハーモニックパターン、実はホワイトスワン、ブラックスワン、ネンスター等、まだ他のパターンもありますが、最低限4パターンを知っていれば、十分実用に耐えます。
フィボナッチやハーモニックは、若干オカルトチックな感がしないでもないですが、いいんです相場で勝てれば。
ハーモニックパターン、キレイに決まる時はほんとキレイに決まります。この美しさが、海外のトレーダーでは人気の理由の一つだそうです。
相場でW字やM字のパターンを見つけて、ハーモニックパターンに気付くようになれば新しい相場の世界が開けるかもしれませんよ。
ご興味あれば、ちょっと意識してチャートを眺めてみてはいかがでしょうか?
ハーモニックパターンを学ぶ前にフィボナッチを知っておくと理解が早い
管理人はフィボナッチ→ハーモニックという順番でハーモニックを学びました。ハーモニック単体で学ぶことも可能ですが、先にフィボナッチの知識を有していると、ハーモニックパターンの理解のスピードは間違いなく早くなります。
ハーモニックに興味があるようなら、先にフィボナッチを学んでおくことをオススメします。
フィボナッチを学ぶなら、管理人作成の「フィボナッチを利用したFXトレードの解説書」をご覧になってはいかがでしょうか?
フィボナッチを利用した相場分析の方法から、具体的なトレード方法まで解説しています。ハーモニックを学ぶ前にどうぞ。
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