シリアのクルド人勢力問題で対立しアメリカとトルコの関係が再び悪化、トルコリラにご注意を

アメリカ軍のシリア撤退をめぐり、アメリカとトルコの関係が悪化しています。トルコにとっては譲れないクルド人問題がテーマとなっており、落としどころが見えません。

2018年夏、日本人投資家に大きな被害を与えたトルコリラ急落は、トルコとアメリカの関係悪化が一因となりました。

今も日本人に人気のトルコリラ、今後の行方に注意が必要です。

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アメリカのシリア撤退表明を機にアメリカとトルコ関係が悪化

昨年夏に日本人投資家の多くが被害を受けたトルコリラの急落。管理人は、カントリーリスクのある新興国通貨がいくらスワップポイントがよいからといって投資するのはどうかな、と冷ややかな目で見ているので、やはり・・・、という感想しかありませんでした。まぁ、資産運用の一環として一部資金でやるならよいのですが、スワップ投資は途中でやめにくい、という大きな欠点があるので、それを踏まえてると、なっても痛くない金額でやるのがベターかと。

実はその後、トルコリラ(トルコリラ/円)は値を戻しており、助かった・・・、とか、やっぱりトルコリラは儲かる、と思っている投資家もいるかもですが、再び暗雲が立ち込め始めています。アメリカのシリア撤退表明を機に、再びアメリカとトルコ間の関係が悪化しています。今後再びトルコリラが落ちる可能性が生じています。


・2018年夏の急落後、上昇したものの再び下落基調にあるトルコリラ/円(週足チャート)

アメリカは歴史的にクルド人を支援

アメリカは歴史的に見ると、湾岸戦争の頃からクルド人を支援しています。その後、紆余曲折もありながらアメリカの中東政策を語る上でクルド人の存在抜きには語れません。

ロシアやトルコも巻き込んでいるシリア内線への介入についても、アメリカはクルド人勢力を支援しています。そんな中で、先日トランプ大統領はシリアからの撤退を表明。単なる撤退は大混乱を招くとして、撤退に大反対していたマティス国防長官が辞表を提出する事態にまで至っています。

とはいえシリア撤退に向け準備を開始しているトランプ政権ですが、これまで協力関係にあったクルド人勢力の扱いをめぐって、トルコ政府と対立しています。これまで散々支援=利用しておいて、用がなくなったらハイサヨナラ、という訳にはさすがのアメリカもいかず(かつてイラクで似たようなことしてますが・・・)、トルコ政府に対してシリア内のクルド人勢力の保全を求めていますが、交渉は決裂しています。

アメリカはシリア撤退を強行すると、下手するとイラクで過去やってしまったクルド人に対する仕打ち(反フセイン勢力としてクルド人勢力を煽っておきながら、最終的な段階で見捨ててフセイン政権によるクルド人虐殺を招いています)と同じようなことをやるリスクを抱えています。

トルコにとってのクルド人との複雑な関係

トルコは自国内に多数のクルド人居住地区を有しています。世界最大の国家を持たない民族と呼ばれているクルド人ですが、その多くがトルコに居住しています。トルコ政府としては、クルド人の独立運動に火が付くのだけは避けたい事態です。

トルコ国内にはクルド人の独立を叫ぶ過激派も存在しており、トルコ政府はかねてより取り締まりを行っています。そしてトルコ国内の過激派クルド人組織と友好関係にある、とトルコ政府が主張しているのが、シリアのクルド人勢力。まさにアメリカが支援していた勢力です。

いくら同盟国のアメリカの頼みではあっても、トルコにとってシリアのクルド人勢力の保護は飲めない注文です。今後交渉が続いても、落としどころを見つけるのは非常に難しいと考えられます。

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トルコリラの急落にはご注意を

トルコリラはトルコ・エルドアン大統領の強権的な政治手法が国内の混乱を招いている部分もあり、相当カントリーリスクの高い通貨です。

しかしながら親日国トルコへの親近感に加えて、金利(スワップポイント)の高い通貨としてトルコリラは日本人投資家に人気です。

昨年夏のトルコリラの急落で結構な被害を投資家は受けているハズなんですが、それに懲りず+秋からスワップ投資がジワジワ人気化しており、今もトルコリラのスワップポイント狙いの投資は根強い人気があります。

昨年夏のトルコリラ急落は様々な要因がありますが。トルコとアメリカの関係悪化が一つの要因となっています。一旦手打ちとなったものの、トルコにとっては妥協できないクルド人問題を巡って、再びトルコとアメリカが対立する事態となっています。よって再びトルコリラが一気に急落するリスクが生じ始めている可能性があります。

他人の資産運用に口はあまりはさまないスタンスで当サイトは運営していますが、為替を触っている立場からすると、トンデモナイ金額をトルコリラに突っ込んでいる個人投資家がボツボツいるので、トルコリラに対しては程々のお付き合いをお勧めします。

昨年後半から株価が不調で、株から若干FX界隈に資金が流れており、スワップ投資やトラリピがブームになっています。その流れでトルコリラへの投資も、根強い人気があります。しかしスワップ投資、トラリピの両者いずれも損切りの難しい投資方法なので、取り組む際は資金分散と事前の計画を充分に練る必要があります。その辺りのリスクについては、下記の記事をご参考ください。

関連記事:FXのスワップ投資は資産運用視点で!分散投資は必要不可欠

まとめ

トルコリラの根強い人気を見ていると、人間ってホント懲りない生き物だよなー、と思います。昨年の夏のトルコリラの急落で、それまでのトルコリラ投資家の多くが損失計上を余儀なくされており、投資資金の殆どを失った投資家も少なくありません。

ホッタラカシで日々金利収入が得られるスワップ投資の対象の代表格として、トルコリラは今も人気のある通貨ですが、昨年夏に急落して多くの個人投資家を撤退に至らしめている事実はお忘れなく。

シリア撤退を巡り、アメリカとトルコの対立が今後どのような展開となるのか、トルコリラの行方とともに注目したいと思います。

PS それでもスワップ投資に取り組みたいのなら、トルコリラよりメキシコペソの方がリスクは低いと言えます。メキシコペソの投資方法について、下記サイトにまとめてあります。

余ったお金や無かったハズのお金でメキシコペソに投資してスワップポイントをもらう方法

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