任天堂がWii Uの生産終了か?、と報じられています。当の任天堂は否定していますが、販売現場ではWii Uのハードが品薄状態なのは有名なお話。
Wii Uの生産が終了するかどうかは現段階では分からない部分も多いのですが、過去の任天堂のゲーム機の出荷台数から見れば、Wii Uが不振であることは間違いありません。あの失敗作と言われるゲームキューブ以下の販売台数なのですから。
日本のゲーム市場を作ったとも言われる任天堂、そのゲーム機事情を販売台数から振り返ってみます。
概要
Wii Uが生産終了?
先週日本経済新聞がに、任天堂がWii Uを年内にも生産終了、と報じました。確かにWiiは売れましたが、Wii Uはサッパリだよなぁ、と思っていたら、即座に任天堂はその報道を否定。
『任天堂、「Wii U」生産終了の報道を否定 「来期も販売を継続」』(IT mediaニュース)
ことの真相はいずれ明らかになるとして、Wii Uがどれだけ不振なのか調べて驚きました。何とにあのゲームキューブより売れてないじゃありませんか。そりゃ、生産終了という報道出てくるよね・・・。
任天堂の歴代ゲーム機の出荷台数
任天堂の公式サイト(https://www.nintendo.co.jp/ir/sales/hard_soft/)には、我が社が日本のゲーム市場を作ってきました、と言わんばかりに任天堂が発売のゲーム機(ハード)とソフトの販売実績数字が掲載されています。
そのサイトを見ながら、歴代の任天堂のゲーム機の販売台数を多い順に並べてみました。
①ニンテンドーDS 1億5,401万台
②ゲームボーイ 1億1,869万台
③Wii 1億163万台
④ゲームボーイアドバンス 8,151万台
⑤ファミリーコンピュータ 6,191万台
⑥ニンテンドー3DS 5,794万台
⑦スーパーファミコン 4,910万台
⑧ニンテンドウ64 3,293万台
⑨ニンテンドーゲームキューブ 2,174万台
⑩Wii U 1,260万台
こう見ると任天堂=ファミコンの会社というイメージを管理人は持っていますが、実はDSの会社だったりします。DSやゲームボーイのような携帯型ゲーム機のほうが、据え置き型より圧倒的に販売台数上ですので。
ゲームキューブより売れていないWii U
正直任天堂の内部でも評価が低いと言われているゲームキューブ、その販売台数が2,174万台。タマにブックオフでポツンと売れ残っているゲームキューブの姿を見ると、なんだか寂しものがあります。
しかしながら、現段階でWii Uは販売台数1,260万台でゲームキューブより売れていません・・・。Wii Uは2012年12月発売で、発売後3年が経過した所。3年が一区切り、と言われれば、生産終了を検討してもおかしくはありません。
ゲームキューブとWii Uの販売台数比較
Wii UはWiiの派生品、と考えれば、Wiiは1億台以上販売しているので、Wiiシリーズは売れました、ということになります。将来的にはそうなりそうな気もしますが、今のところは別のカテゴリーにされているので、ゲームキューブとの比較を続けます。
下記が年度毎のゲームキューブの販売台数。
2002年度 380万台
2003年度 576万台
2004年度 502万台
2005年度 392万台
2006年度 235万台
2007年度 73万台
2008年度 18万台
実は未だ新品のゲームキューブはアマゾンで買えますが、任天堂の資料に準じて2008年までの販売数字を掲載しました。
お次がWii Uの販売台数。
2013年度 345万台
2014年度 272万台
2015年度 338万台
2016年度(3Qまで) 306万台
尚、販売台数は任天堂のサイトから引用しています。
この数字の推移を見れば、残念ながらWii Uの不振は明らかです・・・。しかしWii Uがゲームキューブより売れていなかったとは、最近のゲーム機事情に疎いとは言え、少々驚き。
任天堂が「スプラトゥーン」、「スーパーマリオメーカー」が売れている、と言うのは分かりますが、ハードの出荷がこれでは、正直勝負あった、と言われてもやむを得ない面があります。
ちなみに「スプラトゥーン」は家電量販店でデモを見て、このゲームは流行るだろうなぁ、と思った久しぶりのゲームでした。管理人、ゲームはもうすっかりやりませんが。(先日会った、大学時代の知人がスマホゲームにドハマりしていたのは、びっくり仰天でしたが)
Wiiが売れたからいいじゃないか
Wii Uが今後どうなるか分かりませんが、余程の革命的な出来事でもない限り、上記の数字を劇的に変えることは難しいかと。
恐らく後世の歴史としては、Wiiというヒット機の二匹目のドジョウであるWii UはうまくいかなかったがWii全体としては大成功であった、という結論になるのでは?
基本的にゲーム事業はソフトもハードも水物です。そんな水物の事業で、チャントWiiは成功したのですから任天堂としてはWii Uは確かにうまく行っていませんが、それはゲーム事業の特性を考えればあり得べきこと。
Wiiシリーズとしては販売台数1億台を超える大ヒットだった、という事実は大きいです。
尚、ゲーム市場については下記で詳しく解説しているので、合わせてどうぞ。
ファミコンの販売台数を超えそうな3DS
最近の子供はスマホでゲームしてるからゲーム機は売れない、と言う説もありますが、上記の数字を見ると3DSの販売台数5,794万台に対し、ファミコンが6,191万台。遠からず3DSはファミコンの販売台数を超えると考えられます。
これを考えると、やはり任天堂は大した会社です。あんだけバカ売れしたイメージのあるファミコンより3DSのほうが売れそうなんですから。何せ既にDSが1.5億台以上出ている中で3DSが売れている訳ですから。
けど逆にDSや3DSがこれだけ売れても、今ひとつ業績がパッとしない任天堂、そこが一番任天堂が苦労している面ではあります。
スマホを始め既に娯楽はゲーム機だけじゃない、と既に言われて久しいのですが、任天堂の悩みは非常に深いものがあります。
まとめ
管理人、完全なるファミコン世代ですが、最近はすっかりゲームとは縁遠い生活を送っています。それでもWii U生産中止、というニュースは、非常に目を引くニュースでした。
そしてチョット調べたら、Wii Uの販売台数がゲームキューブ以下だった、という事実に驚き、こんな記事を書いてみました。
実はメーカーを除くと数少ない外貨獲得産業であるゲーム業界(以前調べたことがある)、その代表会社である任天堂。かつての任天堂ファンの一人としては(けどスーパーマリオだけはどうしても、好きになれませんでしたが・・・)、その復活を願ってやみません。
まずはWii Uがどうなってしまうのかに注目です。
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