驚き、いきなり!ステーキのペッパーフードが最終赤字、アメリカで▲25億円の勉強代を支払う

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いきなり!ステーキを運営するペッパーフードサービスの2018年12月期は▲1億円の最終赤字を計上。依然として国内事業は好調を維持していますが、アメリカの店舗が苦戦しており、減損等を計上し高い勉強代を払うことになりました。

ハイペースの新規出店で成長自体は続いています。しかし国内でも既に既存店の月次売上が前年同期比でマイナスとなっている中で、次の成長をどこに見出すのか、同社の次の一手が注目されます。

いきなり!ステーキのペッパーフードが赤字に沈む

いきなりステーキを運営するペッパーフードサービス<3053>が2018年12月期決算を発表。一時の勢いはなくなったとはいえ、各店舗は依然として混雑しており、また新規出店も続いている中、好決算が予想されていました。

しかしフタを空けて見ると驚きの最終赤字。▲1億円という微妙な赤字額ながら、最終赤字=当期純利益が赤字である事実には違いありません。

一体、いきなり!ステーキに何があったのでしょうか?


・ペッパーフードサービスの2018年12月期決算短信(同社IRサイトより

海外市場=アメリカでやらかしたいきなり!ステーキ

日本で大人気となった“いきなり!ステーキ”をステーキの本場アメリカで事業展開しよう、としてスタートしているのが、いきなり!ステーキの海外事業です。

ステーキの本場アメリカで、立ち食いスタイルのステーキが受け入れられるのか?、という誰しも思う疑問はさておき、国内事業の急成長もいずれ飽和が見えている中、同社のチャレンジはスタートしました。

昨年、いきなり!ステーキ!のアメリカ事業の様子をTVで放送しておりタマタマ見ていたのですが、苦労してるなぁ、というのが正直な印象でした。

そして2018年12月期は米国子会社運営のいきなり!ステーキ11店舗において7店の退店を見込んでいることから、減損損失12億円と事業構造改善引当金繰入額13億円の合計▲25億円を特別損失として計上。

経常利益は38億円あるものの、特損と税金負担を入れると最終的な利益額は▲1億円の赤字となってしまいました、という状況です。

それみたことか、というのは簡単ですが、そのチャレンジ精神は評価すべきでは?しかしここにまた米国事業に果敢に挑んで満身創痍となった企業が現れることになってしまいました。

いきなり!ステーキの姿を見ると、お片付けでアメリカで大成功を収めている近藤麻理恵氏(こんまり)のスゴサが分かります。


・ナスダック上場も追い風にはならず
関連記事:いきなりステーキがナスダック上場、実質的な意味はないけど記念セールに行ってきた

財務的に相当痛い▲25億円の特別損失

アメリカで高い勉強代を払うことになったペッパーフードですが、▲25億円の特別損失って、会社が倒産するほどではないものの、結構痛いです。

過去の5期分の決算を振り返ると下記となります。

2013年12月期 売上高56億円、経常利益2.0億円、当期純利益1.5億円
2014年12月期 売上高87億円、経常利益5.7億円、当期純利益5.0億円
2015年12月期 売上高161億円、経常利益7.6億円、当期純利益.4.1億円
2016年12月期 売上高223億円、経常利益9.7億円、当期純利益5.7億円
2017年12月期 売上高362億円、経常利益23億円、当期純利益13億円

4期分の積上げの当期純利益が約27億円。簡単に言って、過去4期分の貯金を使い果たしてしまいました、そんな状態・・・。

これは痛いです。

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新規出店が成長の生命線となっているいきなり!ステーキ

アメリカで大火傷した形のいきなり!ステーキですが、屋台骨が揺らぐほどではありません。また国内の事業は堅調で、2019年12月期も増収増益の予想です。

ただし注意したいのは、既にいきなり!ステーキの成長は既存店では止まっているという部分。2019年12月期は新規出店210店を目指す計画のように、いきなり!ステーキの快進撃を支えているのは新規出店です。

関連記事:いきなり!ステーキの苦戦は海外だけじゃない、既存店も前年比マイナスで苦戦中

しかしながら既存店の月次売上高は対前年同期比で80%程度であり、既存店のみに限れば既にピークアウトしています。

現在は新規出店でシェアを取りに行く、という戦略と考えられため、リソースが限られる中では、既存店の強化策はまた後で・・・、ということかと。


・いきなり!ステーキの2018年12月の月次数字(ペッパーフードのIRより

金額以上に次の成長の場所が潰えてしまった点が痛いのでは?

いきなり!ステーキのアメリカの失敗、金額的にも相当痛いのですが、それ以上に次の成長の場所が無くなってしまったのが痛いのではないかと。

国内の好調もいずれ飽和します。国内の市場が飽和し始めた段階で、アメリカの事業が成長を迎えていれば、企業全体としての成長が継続できた訳ですが、残念ながらそのシナリオは一旦無くなりました。いきなり!ステーキのアメリカ事業は失敗していますが、実は「ペッパーランチ」がアジア地域でそこそこうまくいっており、ペッパーフードとしては海外展開の芽は残されています。

次の成長をどこに見つけるのか、ペッパーフードとしてはアメリカの失敗を振り返ってばかりはいられない状況です。意外にアジア地域でいきなり!ステーキやったらうまくいったりして・・・、ハイ全くの思い付きですが、八重洲地下街のいきなり!ステーキ、タマに前を通りますが外国人観光客で一杯のイメージしかないんですよ。

株価的にはジワジワと既に下落をしているペッパーフードですが、次なる成長の一手をどこで打つのか?今後の展開に注目したいと思います。

・ペッパーフードサービスの株式は約200,000円で投資可能ですが、岡三オンライン証券なら1日の約定代金20万円までなら手数料無料で株式の購入ができます。株価が2,000円以下なら手数料無料でペッパーフード株に投資できます。準大手証券・岡三証券が設立の岡三オンライン証券で手数料を抑えて株式投資を行いませんか?IPO投資にも使えますよ。
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