10億円の黒字決算のオーネットをファンドに売却した楽天、携帯電話事業は本気モード

M&Aした会社は完全に取り込む方針が一貫していた楽天が、オーネットを約250億円でポラリス・キャピタル・グループに売却。

意外な発表の裏には、楽天の携帯電話事業参入があります。金がかかる通信事業参入、楽天もグループ会社を売却して資金を調達して、本気で携帯電話事業に参入しようとしている、ということかと。

最終利益で10億円も出ているオーネットの売却に、楽天の携帯電話事業の本気度が見えます。

楽天がオーネットをポラリス・キャピタル・グループに約250億円で売却

楽天オーネットってご存知ですか?最近話題の婚活ですが、婚活サービスとしては先行者なのが楽天オーネット。元々独立系の会社だったものを、楽天が2007年に買収して楽天オーネットとなり、現在に至っています。

そのオーネットを約250億円でポラリス・キャピタル・グループに売却と発表。

株式会社オーネットの全株式譲渡契約締結に関するお知らせ(楽天のIR)

実は以前に知人がオーネットを使って婚活してまして、多少中身は知ってます。検索やらリスティングやらとWebの技術を駆使すると、うまいマッチングサービスができるもんだな、と関心してしまったのはもう7~8年前。今はSNSも利用して、システム的にはモット進化しているハズ。検索やアフィリエイトで利用されているインターネットの技術って、人間のマッチングにホント使えるんです。地図を利用したマッチングシステムをパイオニアの子会社が最初に開発した際は、門外不出にしたくらい、笑。

時代は下って婚活ブームの昨今、オーネットも儲かっているだろうな、と思います。

楽天オーネットは決算で最終利益10億円の黒字

楽天オーネットは未上場会社なので、決算は開示されていません。ただし官報に貸借対照表を掲載しており、その数字から当期純利益の数字を見る事ができます。

官報で未上場企業の数字を集めている「未上場会社の決算ブログ」によれば、楽天オーネットの2017年12月期の当期純利益は10億円!

儲かってるなー、と思います。当期純利益が10億円ということは、経常利益で言えば20億円程度ある計算。経常利益を仮に18億円とすれば、もう下手な上場会社より利益が出ている計算となります。

ちゃんと黒字を出している会社を外部に切り出す所に、今回楽天の並々ならぬ決意を見る事ができます。

楽天はグループ化したら外に切り出さない事業戦略が一貫している

楽天はM&Aを活用して、ここまで事業を拡大してきた会社です。その中で楽天のグループ会社の戦略は、一度グループ化したら外部に切り出さずに完全に楽天グループに取り込む、というもの。

例えばGMOグループもM&Aを積極的に行っていますが、GMOグループは子会社上場を駆使して、資本を外部に切り出しています。(GMOの子会社上場戦略は東証の規則の例外措置をうまーく利用しています)しかし楽天はAll or Nothingでグループ会社化したら最後、資本を外に出すことはありません。

当たり前といえば当たり前なんですが、例えば投資会社が投資している会社を楽天がM&Aすると泣きを見ることになります。楽天に売らなければ、永遠に売却機会はありません。そして楽天はM&A交渉の際、非常にシビア(ようはケチ!)なことで知られています。

欧米では当たり前のスタンスとも言える楽天のグループ会社の資本戦略なんですが、オーネットは黒字の会社にも関わらず外部に売却されることになりました。

これって楽天グループとすれば、非常に珍しい出来事です。時代も変わったなー、と思うとともに、楽天は携帯電話事業への参入を表明しており、それを考えると経営資源を携帯電話事業に集中させるための事業売却、と考えることができます。

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通信事業はカネがかかる、楽天は始めて金をかける通信事業に参入

楽天は既に通信事業に参入しています。古くはフュージョンコミュニケーションズを買収してますし、MVNOは自前で手掛けつつ、フリーテールの買収も行っています(相当買いたたいた様子)。

楽天は通信事業は素人ではありませんが、これまでは極力金のかからない形で通信事業を展開していました。フュージョンもMVNOも殆ど自前の設備投資いらない通信事業。しかし現在参入しようとしている携帯電話事業は、自ら設備投資を行って参入する、通信事業としては王道を行くものです。通信ビジネスはとにかくインフラ投資に金がかかる、ここが最大の問題。

今振り返れば、何で楽天は通信インフラがまるっと手に入るイーモバイル買収せんかったんかね、と思いますが。その点はやはり投資家としての腕前は孫さんが一枚上手だった、ということかと。

いずれにしても楽天は携帯電話事業参入のために金が必要です。これまでインターネットサービスという設備投資をそれほど必要としなかったビジネスを展開してきた楽天にとり、始めて莫大な設備投資が必要なビジネスがスタートすることになります。

オーネットの売却は200億円とはいえ、今後の楽天の携帯電話事業への参入という事業展開を踏まえると、楽天の携帯電話事業の本気度がうかがえるのではないかと。(ただし通信インフラの設備投資で200億円って小額です、ソフトバンクは年間6000~7000億円の設備投資してます)


・通信事業は特に最初のインフラ投資に金がかかる」!

まとめ

楽天オーネットは先祖返りして、オーネットに社名変更するのかどうか分かりません。ただし利益の出ている事業だし、そのうちIPOで名前が出てくるかもしれません。

ともあれM&Aした企業はまず外に出さない楽天が、10億円からの最終利益を出しているオーネットを売却するということは、通常ではありえません。携帯電話事業開始に向けて本気なんだなー、と思ったので記事にしてみました。

オーネットのサービス、楽天のシステムから離れるとどうなるのか、という部分も興味深いのですが、今回は楽天側の事情に焦点を当ててみました。

楽天の携帯電話事業参入、今後どうなっていくのか興味深く見守りたいと思います。

・売却された楽天オーネットがIPOするかどうかは分かりませんが、IPOとなった時にSMBC日興証券は取扱い証券会社となる可能性が高いです。大手証券会社ながら、IPO株の一部を抽選で割り振る同社に口座開設しておいてはいかがでしょうか?三井住友銀行グループのSMBC日興証券は毎年数多くのIPO案件の取り扱いがあり、IPO投資には欠かす事のできない証券会社です。大手証券で敷居が高いと感じている方も多いようですが、通常のネット証券と同様に口座開設でき、IPO株の申し込みもできますよ。

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