スカイマークの企業再生が難航、ANAは悪者ではないような

 スカイマークの企業再生が難航しているようです。当初は出資者のインテグラルとANAの出来レースっぽい展開と思われましたが、ここに来て筆頭債権者イントレピッドが連れてきたデルタ航空がスカイマークの支援に名乗り。スカイマーク再建の行方が混沌としてきました。

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債権者集会では最大債権者=イントレピッドが最強、考えてみれば当たり前の展開

 スカイマークの企業再生、当初から本当にすんなり債権者集会通るのかなぁ、と思っていたら、やはり、という展開。なぜって、これまでのインテグラルとANAの再建案は、スカイマークの最大債権者のイントレピッド・アビエーション(航空機のリース会社)が首を縦に振っていなかった訳ですから。

 下記の記事にスカイマークの債権者の名前とアバウトな比率が出ています。

『スカイマークが債権者説明会 ANA「支えられるのは我々」』

スカイマーク申立人代理人の中原健夫弁護士は、債権者集会でのイントレピッドの議決権比率が約38%との見通しを明らかにした。欧州エアバス(約29%)、英ロールス・ロイス(約16%)、米CIT(約14%)の大口4社で96%を超える。(日本経済新聞2015/7/7)

 当初はインテグラル+ANAのペースでスカイマークの再建計画が進んでいましたが、途中から雲行きが怪しくなって、筆頭債権者のイントレピッドが独自のスカイマーク再建案を模索、そしてデルタ航空を連れてきた、という展開。

 決戦は8月5日(水)のスカイマークの債権者集会、ということになりますが、さてどうなりますか。

スカイマーク再建案が進まないのはANAが悪者?

 スカイマークの再建策、ANAが鍵を握っている、と報じられることが多いのですが、ANAとしてはスカイマークの再建に手を貸しても子会社化できる訳ではなありません。ドル箱路線の羽田の発着枠の関係があるので、当然そこは抑えたいけど、自分の身をリスクに晒してまで取りに行きたい案件、という訳ではなさそう。羽田の発着枠に色気はあるけれど+JALの関与は嫌だけど、ANAとしては頼まれ仕事という感じのような。

 ネットや雑誌でスカイマークの記事を読むと、ANAが悪者では?、という記事もありましたが、ANAも頼まれ仕事では?、という視点で見れば、そりゃ身銭を切ってまではやらんでしょ、という感を受けます。

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スカイマークの債権者集会で鍵を握るのはエアバス

 スカイマークの再建案、イントレピッド=デルタの案とANAの案、どちらを採用するかを債権者集会で決める訳ですが、鍵を握るのはエアバス。エアバスは債権額の29%、第2位の債権者。イントレピッドが38%なので、エアバスと合わせると67%で過半数超えとなり、勝負あり。

 エアバスとも取引があるANA。今後の取引で勉強させてもらいますわ、ということで、ANA案でスカイマークの再建は一つよろしく・・・、ということになるかと思いきや、今の所はそういう訳でもなさそうです。

 管理人は、特にこの辺りからANAの頼まれ仕事感を感じる訳ですが、エアバスにとってみれば、既存債権額の回収が同等であれば、今後商売をうまくやれる先と組むのは当然。

 そしてANAだって、リーマンショックの際等、過去に資金繰りで冷や汗をかいているので、余計なリスクは取れません。頼まれ仕事であれば、尚更。本気であれば、ANAもエアバスにカード切りますって。

 一方、エアバスから見ると、スカイマークの再建案で世界最大の航空会社のデルタ航空に恩を売っておけば、今後の商売の発展性はANAより可能性があったりします。

スカイマークの企業再生、イントレピッド=デルタ案でもスンナリ着地しない可能性も

 8月5日のスカイマークの債権者集会の結果、イントレピッド=デルタ案が採用されました、となってもその先はスンナリ着地しない可能性が。

 何せ法律では外資の航空会社の出資20%まで、と定められています。デルタがスカイマークに20%出資したとして、残りは誰が出資するの?これが大問題。

 日経新聞(15/7/14)には、「残りはANAによる支援案でもスポンサーとなっている投資ファンドのインテグラルなどに出資を求める」、とありますが、敵役とも言えるインテグラルが、はいそうですか、と簡単に大口出資するとは思えません(これまでのスカイマークとの関係があるのでゼロ回答もしないでしょうが)。

 ただね、デルタ航空が事業の面倒を見てくれるなら・・・、ということで、新生スカイマークの出資に興味を示す事業会社は、出てきそうな感もあります。仮に債権者集会でイントレピッド=デルタ案が決まったら、新生スカイマークの株主がどんな顔ぶれになるのか、非常に興味深い所です。

まとめ

 スカイマークの再建に一番最初に手を挙げたインテグラルからすると、現状は予想外の展開になっていると推察されます。ただし、外野から見ていると、最大債権者が納得してなきゃ揉めるよなぁ、という至極当然の展開となっています。
 
 ANAも自らが中心になって再建策をまとめて・・・、ということであれば展開も違ったかもしれませんが、頼まれ仕事であればそりゃ無理はしません。インテグラル側から見れば、何故ANAはリスクを取らないのか?、という見方になりますが、今の立場のANAにそれを求めるのは酷ですって。

 果たしてスカイマークの再建、今後どんな方向になっていくのでしょうか?
 決戦は8月5日(水)の債権者集会、しばし注目してみようと思います。

最終的にはANAがスカイマークを支援することに決定!
「ANAがエアバス380を買う?スカイマークはANA案で企業再生へ」

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