SBI証券と楽天証券のiDeCo(確定拠出年金)の比較

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 SBI証券がiDeCo(確定拠出型年金)の手数料を無料にしたのに続き、楽天証券もiDeCoの手数料が無料になりました。

 両社で手数料の差は無くなった結果、両社いずれも手数料の安いiDeCoの座に並び立つことになりました。そんなSBI証券と楽天証券のiDeCoの比較を行ってみました。

 手数料に差はないものの、取扱いの投資信託はSBI証券が楽天証券を上回っていますが、楽天証券も満遍なく投資商品を揃えています。より詳細にポートフォリオを組みたいのであればSBI証券が選択肢となりますが、そこまで凝らなければどちらを選んでも大きな違いはありませんよ。

手数料面でのSBI証券と楽天証券の(iDeCo)の比較

  SBI証券楽天証券
初回手数料国民年期基金連合会2,777円2,777円
証券会社0円0円
合計2,777円2,777円
毎月手数料国民年期基金連合会103円103円
証券会社0円0円
信託銀行64円64円
合計167円167円

 手数料面ではSBI証券と楽天証券の差はありません。よって手数料だけ考えるのであれば、どちらを選んでもOKということになります。

 ただしiDeCoはどんな投資信託を取り扱っているのか、という点も選択の際のポイントとなります。次に両社の取扱いの投資信託の比較を行います。

取扱い投資信託面でのSBI証券と楽天証券の(iDeCo)の比較

 手数料はSBI証券と楽天証券で違いは無くなりました。となると、どんな投資信託を揃えているか、との品揃えが差別化の鍵となります。まぁ、品揃えが優れていても運用者が下手っぴな運用していては何にも意味が無いのですが、それでも多彩な商品が揃っていれば、色々な手が打てます。

 そんな訳で下記に運用対象毎に両社が揃えている投資信託を並べてみました。

国内株式

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
三井住友-三井住友・DC日本株式インデックスファンドS0.2052%三井住友・DC日本株式インデックスファンドS0.2052%
ニッセイ-DCニッセイ日経225インデックスファンドA0.2052%
以内
たわらノーロード日経2250.2106%
ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド0.27%iTrust日本株式0.9612%
SBI-SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>1.62% MHAM日本成長株1.6740%
野村-野村DC・JPX日経400ファンド0.27%
以内
フィデリティ日本成長株ファンド1.6524%
三井住友-三井住友・バリュー株式年金ファンド1.404%
三井住友TAM-DCグッドカンパニー(社会的責任投資)1.5336%
朝日-朝日ライフ 日経平均ファンド (愛称:にぃにぃGo)0.54%
フィデリティ-フィデリティ・日本成長株・ファンド1.6524%
SBI-SBI TOPIX100・インデックスファンド<DC年金>0.2592%
One-MHAM TOPIXオープン0.702%
One-日経225ノーロードオープン0.864%
スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンド (愛称:対話の力)1.836%
+成功報酬

 iDeCoで国内株式型の投資信託を購入の場合、基本的に手数料の安いインデックス型の投資信託を買うのがセオリーとなります。商品ラインナップの豊富さが売りのSBI証券はさすがの商品点数で、手数料の安いインデックス型から手数料高めのアクティブ型まで幅広い商品を揃えています。

 一方の楽天証券はインデックス型及びアクティブ型いずれも少数をセレクト。個人的にはiDeCoで日本株のアクティブ投信はどうかと思うので、全然楽天証券程度の商品数で構いませんが、選択肢が多い方がいい、と言う方もいるでしょうからSBI証券はオールマイティーと言えます。

 手数料に拘りつつ日本株と言うのであれば、SBI証券の場合は三井住友-三井住友・DC日本株式インデックスファンドS(信託報酬0.2052%)、ニッセイ-DCニッセイ日経225インデックスファンドA(同0.2052%以内)、楽天証券の場合は三井住友・DC日本株式インデックスファンドS(同0.2052%)、たわらノーロード日経225(同0.2106%)という選択となります。

国内債券

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
三菱UFJ国際-三菱UFJ 国内債券インデックスファンド(確定拠出年金)0.1296%たわらノーロード国内債券0.1620%
野村-野村日本債券ファンド(確定拠出年金向け)0.594%
以内
明治安田DC日本債券オープン0.6480%

 国内債券は両社ともに2つの投資信託を用意。

 ほんの僅かですが、SBI証券の方が手数料的には有利となっています、ただしそこまで拘る差ではありませんね。

国内REIT

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
ニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンドA0.27%
以内
三井住友・DC日本リートインデックスファンド0.2808%
ニッセイ-DCニッセイJ-REITインデックスファンド0.594%野村J-REITファンド(確定拠出年金向け)1.0260%
One-MHAM J-REITアクティブファンド(DC年金)1.08%

 国内REITはSBI証券の3種類に対し、楽天証券は2種類。こちらもそれ程の差はありません。

 REITは配当が高いので(当然iDeCoで投資しても配当金は現金ではもらえませんが)、手数料の安い投資信託を長く持つのがオススメ。ただしREITと言えども価格が結構上下するので、買うタイミングが大切。セオリー通りのドルコスト平均法での継続投資が基本と思います。

 ただしそうは言っても、1.5~2倍に値上がりしたら売却、という検討の必要もあります。

先進国株式

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
ニッセイ-DCニッセイ外国株式インデックス0.2268%たわらノーロード 先進国株式0.2430%
大和-iFree NYダウ・インデックス0.243%ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)1.4580%
SBI-EXE-i先進国株式ファンド0.3244%
程度
iTrust世界株式0.9612%
日興-インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)0.3024%
SBI-EXE-iグローバル中小型株式ファンド0.3524%
程度
三井住友TAM-DC外国株式インデックスファンド0.864%
朝日-朝日Nvestグローバル バリュー株オープン (愛称:Avest-E)1.944%
キャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)1.5406%
程度
ラッセル-ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)1.458%

 先進国株式はSBI証券の9種類に対し、楽天証券は3種類。SBI証券の商品数の豊富さが際立ちます。

 注目したいのはSBI証券の「大和-iFree NYダウ・インデックス」と「日興-インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)」。前者は純粋にNYダウに連動した値動きを目指しています。管理人のように、先進国株式と言うよりアメリカのNYダウ連動がいいんじゃ、という方はコチラをどうぞ。
 また為替の影響を避けつつ外国株式の値上がり益を享受したい、という方には「日興-インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)」がオススメとなります。(当然為替ヘッジのコストが入ってくるので、ご注意を)

 外国株に夢を求めて・・・、と考えずにiDeCoの運用なので、国内同様手数料の安い投資信託の選択がセオリーとなります。

新興国株式

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
SBI-EXE-i新興国株式ファンド0.3794%
程度
インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式0.5940%
三菱UFJ国際-三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド0.594%
シュローダー-シュローダーBRICs株式ファンド2.0304%
SBI-ハーベスト アジア フロンティア株式ファンド2.0972%
程度

 新興国株式はSBI証券の4種類に対して、楽天証券は1種類。

 アメリカの相場もそろそろ過熱感が言われているので、ポートフォリオの一部を新興国の株式にしておくのは悪くない選択。しかしアメリカ市場が崩れる時は、世界の株式市場も同時に崩れることが多いので、新興国のリスクは取りたくない、と言うのであれば敢えてリスクは取らなくてもよい、という判断もできます。

 またBRICs、アジアとの言葉に反応される方はSBI証券で対象投資信託がありますが、いずれも手数料が2%を超えているので、手数料を踏まえた投資判断が必要となります。

海外債券

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
三井住友-三井住友・DC外国債券インデックスファンド0.2268%たわらノーロード先進国債券0.2160%
三菱UFJ国際-三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド0.5616% たわらノーロード先進国債券(為替ヘッジあり)0.2160%
日興-インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)0.2808%インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券0.5616%
SBIボンド-SBI-PIMCOジャパン・ベターインカム・ファンド (愛称:ベタイン)0.572%
程度
みずほUSハイイールドファンド<DC年金>1.5120%
野村-野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)0.594%
以内
三菱UFJ国際-グローバル・ソブリン・オープン(DC年金)1.35%
SBI-EXE-i先進国債券ファンド0.4124%
程度

 海外債券はSBI証券の7種類に対して、楽天証券は4種類。SBI証券、楽天証券いずれも新興国債券型の商品も取扱いがあります。

海外REIT

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
三井住友-三井住友・DC外国リートインデックスファンド0.3024%
以内
三井住友・DC外国リートインデックスファンド0.3024%
野村-野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け)0.5724%
以内
SBI-EXE-iグローバルREITファンド0.3624%
程度

 日本の個人投資家には分配型が大人気だった(過去形)海外REITの投資信託。iDeCoでも海外REIT型の投資信託の取り扱いがあります。日本のREITと同じく、配当が高めなので、長期投資の目線でドルコスト平均法的な投資が吉。ただ目先の海外REITのパフォーマンスがパッとしないのを、投資の好機と捉えるか、まだまだ早いと捉えるかが悩ましい所ではあります。

コモディティ(商品)

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
三菱UFJ国際-三菱UFJ 純金ファンド (愛称:ファインゴールド)0.972%
程度
ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)0.8860%
大和-ダイワ/RICIコモディティ・ファンド1.9049%
程度

 iDeCoではコモディティ(商品)に投資できる投資信託も揃っています。SBI証券の2種類に対して、楽天証券は1種類とほぼ互角。

 楽天証券は金のみを投資対象とした投資信託ですが、SBI証券は金の投資信託と、商品指数を対象とした投資信託(大和-ダイワ/RICIコモディティ・ファンド)の2種類を用意。商品指数は原油価格に占める比率が多いので、原油の価格に大きく影響を受けるという特徴があるので、原油に投資するというイメージとなります。

 尚、同じ金向けの投資信託であれば、楽天証券の方が若干手数料が安めとなります。

バランス型

SBI証券信託報酬楽天証券信託報酬
大和-iFree 8資産バランス0.2484%三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型)1.2856%
日興-DCインデックスバランス(株式60)0.2052%三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN)0.6480%
日興-DCインデックスバランス(株式40)0.1944%投資のソムリエ<DC年金>1.1880%
日興-DCインデックスバランス(株式80)0.216% 楽天ターゲットイヤー20300.9170%
日興-DCインデックスバランス(株式20)0.1836%楽天ターゲットイヤー20400.9270%
三菱UFJ国際-eMAXIS 最適化バランス(マイストライカー)0.54%
以内
楽天ターゲットイヤー20500.9270%
三菱UFJ国際-eMAXIS 最適化バランス(マイミッドフィルダー)0.54%
以内
セゾン資産形成の達人ファンド1.5500%
三菱UFJ国際-eMAXIS 最適化バランス(マイフォワード)0.54%
以内
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド0.7100%
三井住友TAM-SBI資産設計オープン(資産成長型) (愛称:スゴ6)0.7344%
三菱UFJ国際-eMAXIS 最適化バランス(マイゴールキーパー)0.54%
以内
三菱UFJ国際-eMAXIS 最適化バランス(マイディフェンダー)0.54%
以内
野村-野村DC運用戦略ファンド (愛称:ネクスト10)0.864%
以内
ニッセイ-DCニッセイ/パトナム・グローバルバランス(債券重視型) (愛称:ゆめ計画(確定拠出年金))1.188%
SBI-セレブライフ・ストーリー20550.6792%
概算値
SBI-セレブライフ・ストーリー20350.6963%
概算値
SBI-セレブライフ・ストーリー20250.6875%
概算値
SBI-セレブライフ・ストーリー20450.6996%
概算値

 各社のiDeCoの個性が案外現れるのがバランス型。自分でポートフォリオ組める方は、全然必要性を感じないかもしれませんが、株とか債券とか分かんないや・・・、と言うのであれば手数料の安いバランス型に投資しておくというのは”あり”です。

 バランス型はSBI証券の17種類に対して、楽天証券は8種類。さすがにSBI証券も17種類あるとやり過ぎ感があります。。。そして「SBI-セレブライフ・ストーリー」シリーズ、なんちゅう名前・・・、ま目立ったもん勝ちですが。

 全体的に見てバランス型と言っても、比較的手数料は安めなので、安い手数料のバランス型ファンドに何も考えずに積立投資、というのは案外よいかもしれません。思いつきで何も検証していませんが。。。

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SBI証券と楽天証券のiDeCOに殆ど差はない

 SBI証券と楽天証券のiDeCoについて、上記で手数料及び取扱いの投資信託を比較しました。

 商品ラインナップの豊富さではSBI証券が楽天を大きく上回っていますが、特にバランス型のファンドが多いため、それ程バランス型をたくさん購入することも無いので、実質的にはSBI証券と楽天証券のiDeCOの差は殆どありません。

 ただしSBI証券は各分野で細かくポートフォリオが組める(ex.海外指数ではなくダウ平均)ので、管理人のようにマニアックにポートフォリオを組みたい、というのであればSBI証券がオススメです。

 あとは証券会社としての信頼性でしょうか。SBIグループは東証1部のSBI証券中心とした金融グループ、楽天証券はいわずと知れた楽天証券。ただしFX畑の立場から見ると、楽天証券はFXでBrexitの際にとんでもないレートを配信した実績があるので、若干心配な面が無きにしも非ず。けど楽天証券が提供のマーケットスピードは、株のデイトレするならいいツールなんだよなぁ。

 マニアックに投資先を選びたい、と言うのでなければ、SBI証券と楽天証券のiDeCoの差は好き嫌いとかで選んでも問題ないレベルの差です。シンプルが一番、と言うのであれば楽天証券でしょうし。

まとめ

 結構真面目にiDeCoをSBI証券に移してしまおうか考えているので、上記真面目に調べてみました。SBI証券も楽天証券も手数料は同じなので、あとは商品ラインナップの差をどう考えるかです。

 コモディティ(商品)分野の選択肢の多さと、海外株式分野の選択肢の多さから管理人はSBI証券推しとなります。また管理人の今のiDeCo口座と比べると、国内・海外ともにREITの選択肢も広がるので、既存のiDeCoよりSBI証券、楽天証券のどちらでも選択肢は大幅に広がることになります。

 SBI証券のiDeCoの手数料値下げに楽天証券が追随した形となっていますが、両社ともにiDeCo口座は魅力的な内容となっています。

 SBI証券及び楽天証券のiDeCo口座、手数料が安いというだけでなく、商品ラインナップも一通り揃っているので、いずれもお勧めですよ。

SBI証券のiDeCoについて詳しく見てみる

楽天証券のiDeCoについて詳しく見てみる

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