2015年freeeが45億円の資金調達、問題は資金に見合った成長

 クラウド会計ソフトのfreeeがベンチャーキャピタルから2015年に合計45億円の資金調達を実行。ベンチャーバブルとは言いますまい。こんだけの大金を調達できるのって、大したものです。

 けど問題は調達資金に見合った成長が出来るかどうか。なかなか育たないソフトウェアのベンチャー企業。今回の資金調達で更なる成長を遂げることができるのか?

 日本のソフトウェアそしてクラウドベンチャーとして、成功を期待。(2015年12月28日更新)

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freeeはDCM他のベンチャーキャピタルから35億円を調達

 freeeの資金調達の件、日経新聞には下記のように記載されていました。

(freeeは)このほど米国のベンチャーキャピタルのDCMやリクルートホールディングスなどを引受先とする第三者割当増資で35億円を調達した。技術職の採用も増やし、前者の人員も現在の2倍の200人超にする計画。(2015/8/24日本経済新聞)

 
 足元の金融市場は大混乱ですが、目先の相場の上下にあまり関係ないのが未上場の調達現場。freeeは35億円を調達ですか。お見事ですね。これは。
 会計ソフトでfreeeって、確かにここ名前を聞くようになりました。

 ちなみに下記サイトを見ると、freeeは今回合わせて過去52億円を調達している様子。こりゃスゴイです。

『クラウド会計ソフト「freee」が35億円調達』(IT media)

DCMはドール・キャピタル・マネジメントという米国のVC

 DCMというのはドール・キャピタル・マネジメントという米国のVC。さすがお金持ってますね。

 米国のVCですが、タマに日本の調達市場でも名前を聞きます。管理人が個人的に印象に残っているのが、今はANA傘下に入りましたが、スターフライヤーという北九州の航空会社が、スタートアップの際にDCMから資金調達してました。TV東京の「ガイアの夜明け」でも放送されていたので、覚えています。

 米国のVCなので、スターフライヤーでも結構な株主シェアを取っていましたが、最終的にはスターフライヤーが失速する前にANAに株を売って、利益を確定しています。まさにベンチャー投資の醍醐味を体現してました。

15.8.25スターフライヤー-min
スターフライヤーはDCMの投資先

freeeのビジネスモデル

 freeeのビジネスモデルについて、少し考察してみます。(これをしないと、未上場企業の場合、株価が高い安い言えないし)

 クラウドと最近はやり言葉のように言われていますが、要は一昔前のASP業者です。サーバーにソフトを入れて、お客さんにサーバーを介してソフトを提供して、月額利用料をいただくという。
 IT業界ではそれこそ10年以上、あーでもない・こーでもないとやって来たビジネスだったりします。クラウドビジネスの難しい所は、サーバーに入れるソフトが見当たらない、ということ。あ、ゲームのソフトはこの場合除きます。ビジネス系のソフト、APSからクラウドに名前は変わりましたが、そこまでお客さんが高いお金を払って使ってもらえるソフトがあまりありません。
 
 で、freeeはサーバーに会計ソフトを入れて、個人事業主中心に980円/月で会計ソフトを提供しています。ASPなりクラウドのサービスって、当初は一発で大きなお金が動くBtoBのビジネスを志向していたのですが、気付くとBtoCに近いビジネスが多い(広く薄く課金する)、という典型例。

 現在同社のソフトを利用する事業者数は個人事業主を中心に38万件(日経新聞)、とのこと。クラウドビジネスとしては、非常に成功している会社ですね。

 そしてクラウドビジネスの面白い所は、一旦ソフトを作ってしまえば、あと費用が掛かるのは、サーバー代とメンテナンス費用と人件費程度、という所。一旦損益分岐点を超えると、恐ろしいくらい儲かるビジネスとなります。さらに一昔前に比べるとサーバーや回線借りるのも随分と費用が安くなっており(amazonクラウド使えばとってもお安くサービス提供できます)、クラウドビジネスは随分とやりやすい環境になっています。

freeeって儲かってるんじゃないかなぁ

 freeeの決算書は当然見ることができないのですが、推測するに結構儲かっているんじゃないかと。

 会員38万人×10,000円(1年でザックリ10,000円としました)=売上38億円

 38億円の売上があれば、サーバー代他の諸々の費用を差っ引いても、相当おつりが来るハズ。経常利益15~20億あってもおかしくない?仮に売上が半分(会員が全員1年経過している訳ではない)としても、約20億円の売上。経常利益は少なく見積もって5億円、多目に見ると10億円といった所でしょうか。

 そりゃ大型の資金調達できるよなぁ、と勝手に推測できてしまいます。けどそれにしたって、結構高い株価で増資を引き受けているんじゃなかろうか?

 仮に経常利益5億円とすれば、当期純利益3億円と仮定して、PER20倍で計算すれば、時価総額60億円といったところ。下手すると時価総額100億円。それでもDCMは結構な株主シェアを取っているとは思いますが。

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多額の資金調達に見合った成長が出来ないとfreeeの株価は割高

 アメリカのベンチャー企業だと、VCから大量の資金を調達して、その資金をマーケティング原資にして一気に成長、という話は結構あります。一方、日本でこの手の話はナカナカ聞こえてきません。未上場企業でも多額の資金調達の例は当然ありますが、DCMのスターフライヤーがいい例で、多額の資金調達のケースは日本だと開発資金だったり会社維持に大きな資金が必要だった、という例が多いです。

 今回、恐らく事業として立ち上がっているfreeeは、35億円の資金調達を行って一気に事業拡大を図る計画。日経新聞には、2016年半ばまでに営業人員を現在の3倍の100人規模に増やす、とありますし。

 けどね、営業人員を増やしても、売上が簡単に伸びないのは、よくあるケース。事業計画書には営業人員の増加=売上規模の拡大、と書かれているかもしれませんが、果たして。

 当然、今回増資を受けた投資家は、投資資金で事業規模の拡大を期待しており、それを踏まえた株価で増資を受けています。

 しかしながら、計画通りに事業規模の拡大ができない、ということになれば、今回のfreeeの増資株価は非常に高い株価、という結果になってしまいます。

 恐らくここまでの大型の資金調達せずとも、利益の再投資等で充分成長は可能と考えられるfreee。経営陣は更なる成長のために腹を括ったのではないかと。

15.8.25経理-min
事業計画通りに成長する会社は殆どありません、成功する会社でも途中紆余曲折あります

freeeの会計ソフトってどうなのよ?その評価

 難しい話はさておき、実際にfreeeの会計ソフトってどんなもんでしょ。ネット界隈では実は以前より結構評価の高いfreeeのサービス。会計ソフトだけでなく、きめ細やかなサポートが特徴です。

 個人事業主であれば税理士の先生にお願いせずに、申告している方が多数派。ただ、ここの部分の仕訳どうしたらいいのか?、という疑問が出た時、巷の会計ソフトだと、別途費用が掛かったり等、質問のハードルがなかなか高かったりします。そこをかゆい所に手が届くサービスを提供して、freeeは38万人もの会員を集めています。

 管理人実際使っていませんが、サイト等見ると、なるほど~、と思う部分は多数。

 ただ月額980円ということは、年間11,760円。年間10,000円程度の利用料の会計ソフトは、何社もあります。
 こんなサイトを書いている管理人も会計ソフト使っていますが、管理人が利用しているのは下記。

 法人向け会計ソフトでは有名なミロク情報が提供している、5年利用可能のパッケージソフトです。5年でお値段約13,000円。
 多少なりとも簿記の知識があって+簡単な経理作業を行うだけなら、これで充分だったりします。(ちなみに税務署では、未だに手書きの申告書持ってくる人はホント多いです。その意味ではfreeeの対象市場はまだまだ広いです)

 何が言いたいかといえば、そりゃ当然競争はありますよ、と言うことです。

 ちなみに、個人で事業をしようとするなら、会計の知識は必須だと思います。せめて簿記3級、できれば簿記2級。簿記2級の知識があれば、少なくとも事業や会社の数字を見て食わず嫌いになることはなくなりますので。

2015年12月にSBIから10億円を追加調達

 freeeは2015年12月にSBIから10億円を調達したようです。丁度SBIはフィンテックに関わるベンチャー企業に投資するファンドを約150円で立ち上げています。

 これでfreeeは2015年の資金調達額45億円となりました。

 45億円となると、もう上場の際と同じような資金調達規模になります。プレIPO市場(IPO前の増資の市場)、ファンドが増えたこともあり、増資の規模が大きくなっているようです。ただし投資サイドのオメガネに適う会社もなかなかないので、その意味ではfreeeにかかる投資家の期待は非常に高いと言えそうです。

まとめ

 ネット系ベンチャーは随分と生まれましたが、じつはソフトウェア系のベンチャーって、日本ではあまり成功していないんです。日本でソフトと言うと、どうしてもゲームになってしまうのです。

 その意味では、会計ソフトを武器にクラウドでビジネスを軌道に乗せつつあるfreee、今回の調達を契機にソフトウェアの会社として、一気に成長して、日本のソフトウェアやクラウドベンチャーの成功例となっていただきたいものです。

 ただし45億円の調達に見合った成長って、結構なプレッシャーだよなぁ。腹を括ったfreeeの経営陣に陰ながらエールを送りたいと思います。

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