ロボアドのウェルスナビは赤字決算ながら40億円を資金調達

ロボアドバイザー最大手のウェルスナビが40億円の資金調達に成功しました。過去からの合計調達金額は107億円に。

前期(2017年12月期)の決算はまだ赤字の同社ですが、預り資産は1100億円にまで積み上がっています。

ウェルスナビは今後預り資産を積み上げて黒字化、そして上場(IPO)を果たすことができるのでしょうか?

ロボアド最大手の同社の行方は、今後の国内でのロボアド普及のバロメーターになると考えられます。

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ウェルスナビが11月に40億円を調達

ロボアドバイザーサービスの最大手で、「WealthNavi」を展開しているウェルスナビ(未上場)が11月に40億円を調達と報じられました。

ベンチャー企業が40億円も調達ですか、相変わらずバブってるなぁ、とそのニュースに驚きました。

関連記事:ロボアドバイザー「WealthNavi」が40億円を調達、預かり資産は1100億円を突破

ニュースを見ると、同社は今回を含め過去107億円を調達した様子。しかし今回のファイナンスで40億円調達したら時価総額いくら?IPOした所でVCは儲かるのか?

といらぬ心配までしてしまいます。

ところでウェルスナビって利益出ている会社なのか?、と思い調べてみると、意外にも決算書の開示があったのでご紹介。


https://www.wealthnavi.com/image/disclosure_201712.pdf(ウェルスナビの決算書)

2017年12月期は▲7億円の最終赤字のウェルスナビ

ウェルスナビの2期分の決算推移は下記となります。

2016年12月期 営業収益3百万円、経常利益▲353百万円、当期純利益▲354百万円
2017年12月期 営業収益207百万円、経常利益▲762百万円、当期純利益▲776百万円

財務的な体力と言える純資産は下記。

2016年12月期 純資産合計1,734百万円
2017年12月期 純資産合計1,707百万円

2期続けて赤字が続いていますが2017年12月期で資本剰余金合計20億円あるので、3億円と7億円の赤字が発生しても、体力的には全く問題ありません。

当期(2018年12月期)の決算がどうなるかは分かりません。ただし仮に前期同様7億円クラスの赤字を計上しても、また10億円レベルで純資産が残るので、企業存続には問題ないレベル。

そんな状況下で11月に40億円の資金を調達。資金面の心配事を当面せずとも事業展開が可能となりました。

ちなみに第三者割当増資が25億円、融資が15億円の様子。なぜ融資で15億円引っ張ったのかは分かりません。ま、調達できるときに資金は調達しておけ、というのはベンチャー企業運営の鉄則の一面ではあります。

けど貸借対象表を見ると、2017年12月期末時点で既に5億円が社債として計上済みです。

あと借入枠が25.5億円設定してあったりと、ベンチャー企業としては万全の資金的なバックアップがなされています。こんな会社あるんだ、という感じ。さすがフィンテックベンチャー。

預り資産の1%の手数料が売上というビジネスモデル、損益分岐点は読みやすい

ウェルスナビのロボアドバイザーのサービスは投資家から1%の手数料を徴収します。(3000万円を超える部分は0.5%)

全部が全部同社の売上にならないとしても、ザックリ言っても預り資産の1%が年間の売上高=営業収益となります。

簡単に計算して、

預り資産 10億円 = 売上高0.1億円
預り資産100億円 = 売上高1億円
預り資産1000億円 = 売上高10億円
預り資産1兆円 = 売上高100億円

こんな計算になります。3000万円を超えるとボリュームディスカウントがありますが、殆どいないと思いますので、そんなに難しく考えなくてもよいのでは。

11月の同社のプレスリリースだと預り資産1100億円となっているので、そのまま仮に預り資産が横ばいだと、年間売り上げ11億円となります。

預り資産の状況からは、年間売上10億円は達成の目処はたった、と考えてよさそうです。

ただし前期でも販管費が9.7億円かかっているので、恐らくまだ赤字。けどようやく収支均衡のメドがたちつつある、そんな所ではないかと。だからこそ、このタイミングでの資金調達の可能性があります。収支均衡のメドがたてば、攻めの投資も資金さえあれば出来ますので。

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預り資産をどこまで増やせるのかが勝負所

ウェルスナビが会社としてうまく行くかどうかは、結局のところは預り資産をどこまで積み上げられるかが勝負所です。

投資信託の世界では1兆円の投資信託を作ればヒーローになれます。ウェルスナビが1兆円の預り資産となれば売上高100億円の企業。仕入コスト等は発生しない企業なので、固定費以外は殆ど利益になってしまう、とんでもない企業が出来上がりです。

ただし12月に上場するひふみ投信を運用するレオスキャピタルワークスも預り資産1兆円には届いていないので、さすがにそれは難しいかもしれません。

ただし1兆円はハードル高そうですが、バッチリ黒字化してIPOするという観点では、3000億円の預り資産があれば実現可能ではないかと。ま、VCが受けたバリュエーション(時価総額)だと、その規模でIPOしてVCがキャピタルゲインが出るかどうかは分かりませんが。

いずれにしても、分かりやすいビジネスモデルの会社ではあります。

ちなみにロボアドバイザーについて知るには下記書籍が分かり易くてオススメです。

相場が曲がった時が正念場

アベノミクス以降、日本の株式市場はダレた時期はあったものの、概ねよい状況下で推移してきた経緯があります。よって投資信託の残高も全体的に増えています。ひふみ投信も、アベノミクス相場の立ち上がりを背景にパフォーマンスを伸ばした経緯があります。

そのひふみ投信も足元米国株の不振で苦戦していますが、結局の所は相場が曲がった時に預り資産を増やすことができるのか?、という部分が最大のポイント。

資産運用の教科書的には、相場がよい時も悪い時も、ドルコスト平均法で一定の金額を淡々と投資することが正解なのですが、個人投資家はなかなかそれができません。えてして相場がよい時は預り資産が積みあがります。

さすがに2018年も後半になって米国の株式市場が息切れの感もある中で、ウェルスナビが今後どの程度・どんなスピードで預り資産を増やすことが、注目される部分です。

株式市場がパットせず、預り資産も横ばい・・・、そんな可能性は無きにしもあらずですので。

まとめ

足元株式市場がパッとしない中で40億円の資金調達に成功、なんて記事がウェルスナビで出ていたので、ちょっと調べて記事にしてみました。

管理人はウェルスナビのサービスは利用していません。手数料1%って若干高いような、そんな気がしています。ホッタラカシで手数料そんなに気にしない方なら丁度よいですが、多少なりとも自分で手間がかけられるなら、松井証券の「投信工房」サービスのほうが個人的にはオススメです。

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関連記事:書評『ロボアドバイザー投資 1年目の教科書』、ロボアドバイザーを知るための最初の第一歩

国内のロボアドバイザーのサービス最大手のウェルスナビが成功するかどうかは、日本でロボアドが普及するかどうかのバロメーターとなります。ウェルスナビの預り資産の増減、今後注目したいと思います。

・ウェルスナビのIPOはまだもう少し先になりそうですが、IPOとなった時にSMBC日興証券は取扱い証券会社となる可能性が高いです。大手証券会社ながら、IPO株の一部を抽選で割り振る同社に口座開設しておいてはいかがでしょうか?三井住友銀行グループのSMBC日興証券は毎年数多くのIPO案件の取り扱いがあり、IPO投資には欠かす事のできない証券会社です。大手証券で敷居が高いと感じている方も多いようですが、通常のネット証券と同様に口座開設でき、IPO株の申し込みもできますよ。

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