日経平均20,000円目前に株価上昇は失速か?トランプ政権の発足当初から取りざたされていたロシアとの深い関係。ここに来て遂にロシア疑惑として、ロシアゲートという言葉まで出てきて、司法省はロシア疑惑の捜査を指揮する特別検察官を任命。
アメリカ市場でも5月17日はダウ平均が300ドル以上下げる中、ロシア疑惑を契機にトランプ相場の巻き直しが開始される可能性が。今後の市場の先行きにはご注意ください。
概要
ロシア疑惑は遂に司法省が特別検察官を任命の事態に
トランプ政権発足当初より、トランプ政権とロシアとの関係については疑念が指摘されていました。そんな中、トランプ大統領自らがロシア・ラブロフ外相に機密情報提供という疑惑及び、FBIフリン元長官に対しロシア疑惑の捜査中止を求めていたと報じられ、トランプ政権のロシア疑惑に一気に火が付いた形となっています。
ロシア疑惑はかつてのウォーターゲート事件になぞらえ、ロシアゲートとかFBIフリン元長官のメモの存在からメモゲートとか言われ始めています。そんな中、司法省が元FBI長官ロバート・ムラー氏をロシア疑惑の捜査を指揮する特別検察官を任命。事態は新たなる局面を迎えつつあります。
トランプ氏の大統領当選直後からトランプ相場で上昇してきた各金融市場ですが、ロシア疑惑で巻き直しの可能性が出てきています。為替市場ではドルインデックスが節目価格を割れた結果、ドル円は大きく下落し、ユーロドルも上昇しています。
大きく底割れしたドルインデックス
昨年秋にスタートしたトランプ相場は端的に言って、株価上昇(特に米国株)とドルの上昇が同時に発生した、と表現することができます。日本もトランプ相場の恩恵に預かり、日経平均は20,000円目前まで値上がりしドル円は年末には118円まで円安が進みました。
管理人は基本的にFXをトレードしているのですが、必ず見ているのはドルの各通貨に対する相対的な強さを表すドルインデックス。ドルインデックが上昇していればドルは買われていることを表しますし、ドルインデックが下落していればドルが売られていることになります。
関連記事:FXトレードの際にドルインデックス見てますか?(「されどFXと為替の日々」)
そんなドルインデックスは2017年に入ってから、2016年秋以降のイケイケドンドンモードではなくなっています。しかしながら緩やかな下落とレンジ相場を形成し、明確な下落、と言う程の下落は生じていませんでした。
しかしながらロシア疑惑の浮上を契機に様相が一変。ドルインデックスはそれまでのサポート&レジスタンスを割り込み一気に下落しています。
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ドルインデックスがここまで急落すると、流石にトランプ相場の巻き直しを警戒せざるを得ません。
大きく下落したドル円
ドルインデックスの急落を受け、ドル円も大きく下落。5月17日は1日で2円以上の下落(円高)となりました。
https://jp.tradingview.com/x/giKyXJ4x/
4月に108円割れ目前から114円にまで上昇したドル円であり、まだ前回安値の108円付近にまで余裕はありますが、今回はドルインデックが大きく下落しており、今後のドル円市場の行方には注意が必要と言えます。
日経平均とドル円の相関が戻るのか?
日々の相場を見ていると、4月に入って日経平均株価とドル円が相関しない値動きをする日が増えていました。まぁ両者は相関したり、相関しなかったりするので、それ自体はそんなに変なことではないのですが、相関しない日が増えていたので、変な感じ・・・、とは思っていました。
そんな中でのロシア疑惑を契機とするドルの下落と、株式市場の下落。ここで日経平均とドル円は相関を取り戻したことになります。
基本的にドル円が日経平均を引っ張るケースが多いので、このままドルインデックスの下落=ドル円の下落が続くと、日経平均も下げ続ける可能性があります。相関関係は、相関する時としない時がある、というのを大前提で踏まえる必要はありますが、今後ドル円と日経平均がどのような形で推移していくのか、要注意とは言えます。
トランプ政権への期待感が失望に変わる可能性が
特別検察官まで任命されてしまったロシア疑惑。ここまでのトランプ相場は、トランプ政権が何かしてくれるんじゃないか(基本的には減税とインフラ投資)、という期待感で上昇してきた訳ですが、ロシア疑惑によって、トランプ政権は今後疑惑対応に注力せざるを得なくなります。となると、当然経済政策は二の次にならざるを得ません。
正直疑惑が膨らむと経済政策の話どころではなくなってしまう可能性もあり、となるとこれまでのトランプ政権への期待感は一気にしぼんでしまうことに。そうなると、期待感で上がって来たトランプ相場、逆回転をし始めるのは当然の帰結となります。
ま、相場のことなのでどうなるかは分かりませんが、トランプ政権への夢が覚めて市場もトランプ政権の現実の姿が見えつつある、という状況にあるの間違いないかと。
まとめ
トランプ相場で一気に吹き上がった株式市場ですが、巻き直しの可能性は否定できません。ともあれアメリカではロシア疑惑が日々話題を独占するような状況になっており、日本とは温度感が全然違うようです。よって今後どうなるかは分かりませんが、少なくとも警戒には値すべきではないかと。
けどこのままだと日経平均20,000円まであと一歩届かずに下落という、非常にドラマチックな展開となりそうです。近くて遠い日経平均20,000円となってしまうのでしょうか?
いずれにしても日本ではそんなに話題になってませんが、アメリカではロシア疑惑が大きな話題になっているので、今後注意が必要です。お気を付けください。
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