少し長い大阪人なら知る人ぞ知る大阪梅田、正確には北新地の端にある旧東映会館の御堂筋フロントタワーの新築ながらの廃墟ビル。
かれこれ9年以上新築ながら廃墟の状態が続いていましたが、WeWorkが入居してようやくビルとしてのオープンを果たしました。
御堂筋フロントタワーでのWeWorkのオープンは大阪の不動産市況の改善そして変わりつつある大阪の象徴ともいえるのではないでしょうか。
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北新地の端、旧東映会館の御堂筋フロントタワーがWeWorkになっていた
長く大阪に勤めている方はご存知かもしれませんが、梅田というか北新地の端の御堂筋交差点の横に御堂筋フロントタワーという新築なのにいつまでもオープンしないビルがありました。
映画館の旧東映会館の跡地を再開発したビルだったのですが、どうやら開発者と鹿島建設でもめて、鹿島建設が建物を差し押さえた状態で、2010年の完成以来かれこれ9年の月日が流れていました。
御堂筋フロントタワーが売却された、というニュースが出ていて、あーあのビルがようやく人が入るようになるのか、思ったのが春頃。
そして御堂筋から梅田に歩く機会があって、久しぶりに見た御堂筋フロントタワーはWeWorkになっていました。
・御堂筋フロントタワーに入ったWeWork、ちなみに利用料は月約6万円也
WeWorkというのは世界的に流行しているシェアオフィス。フリーランスやリモートワークで働く人の数が世界的に増えており、実は日本でもその数は着実に増えています。そしてそんな人々の働く場として、WeWorkを始めとするシェアオフィスが伸びています。
あの御堂筋フロントタワーが時代の先端を行くWeWorkになるのはホント意外ですが、ともあれ新築なのに廃墟状態だった御堂筋フロントタワーがチャント稼働するのは、梅田そして北新地界隈にとっては非常によいことではないかと。
梅田はオフィスが足りないらしい
大阪といえば難波に外国人観光客が殺到する姿が日常となっています。御堂筋フロントタワーの横を通る前に難波にいたのですが、昼間の心斎橋筋商店街の活気は相変わらずでした。
ちなみにエディオン難波店で買い物したのですが、お客さんの半数は外国人の方。オープン約1ヶ月が経過しても、そこそこ人が入っておりエディオン難波店はまずは堅調なスタートを切ったのではないかと。
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難波のインバウンド需要は相変わらず旺盛な一方、梅田はオフィスが足りていない様子。大阪の景気は長く低迷が続いて、オフィスビル建てても空室リスクが高く、長らく新築ビルの建設が手控えられていました。しかし本町周辺の企業が梅田に移転するケースが増えていて、また折からの好景気もあり梅田はオフィスビルの入居率が100%に近いそうな。
確かに大阪市内はホテルの建設はあちこちで見ますが、オフィスビルの建設はあまり見ないですね。ただし以前の大阪知っていると、なかなかオフィスビルも建てるのはリスク高い、というのはその通り。今はインバウンドで儲かっている大阪ですが、梅田を中心とするビジネス街も景気は良い状態であり、大阪も変わったなー、と思います。
そんな中で御堂筋フロントタワーは新たなオーナーの下で(結構なお金が動いたんじゃないかと邪推しますが、そのお金を払えるだけ大阪の不動産市況もよいということではないかと)WeWorkとなりオープンした訳で、大阪の不動産市況の改善の象徴ではないでしょうか。
万博まで大阪の景気はよいのかもしれない
国内の景気は10月の消費税アップがどうなるかという面もありますが、東京オリンピックも大きなポイントになります。
ただし大阪は2025年に大阪万博が控えており、全国と比べると比較的息の長い景気の拡大が見込める可能性があります。
万博の経済効果がそんなにあるのか、イマヒトツ分からない面もありますが、万博で人が集まるのは間違いないので、多少なりとも大阪経済にプラスとなります。インバウンド効果もいつまで続くか分からない、といわれながらも今に至るまでもう7~8年もインバウンドで大阪は潤っています。経済規模では既に東京にかないませんが、大阪は独特の立ち位置を築きつつあるのではないかと。カジノを始めとするIRも大阪には開設の可能性が高く、国内の中でも大阪は道頓堀の独特のイメージとともに、ユニークな存在となりつつあります。
WeWorkがオープンした御堂筋フロントタワーは変わりつつある大阪の象徴ではないか、と思った休みの散歩となりました。
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