鳥貴族が通期最終赤字に下方修正、既存店の月次売上高がプラスに転じるタイミングに注目

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鳥貴族<3193>が2019年7月期の予想決算の最終赤字を発表。一時期は飛ぶ鳥を落とす勢いを見せた鳥貴族ですが、2017年10月の値上げを契機に消費者がかかっていた魔法が解けてしまったようです。

14ヶ月続けて既存店の対前年同月比マイナスとなっている鳥貴族、一気に広げた既存店の立て直しが急務となっています。

鳥貴族の2019年7月期の当期純利益は▲3.5億円の赤字予想に

一時は大ブームとなりいつ行っても店に入れない状態だった鳥貴族ですが、業績悪化が止まりません。3月8日に業績の下方修正を発表して、2019年7月期の当期純利益を▲3.5億円の赤字予想としました。

経常利益は6.0.億円の黒字予想であり、店舗の減損を特別損失で計上することによる赤字転落ですが、それでも急成長を遂げた同社の赤字予想はインパクト大です。


鳥貴族の2019年7月期下方修正のお知らせ

既存店のてこ入れがうまくいかない、中期計画を撤廃して既存店の見直しに注力へ

鳥貴族の業績悪化は既存店の採算悪化が大きな理由です。同社が公表している月次の来客数・客単価を見ると、来客数は毎月、対前年同月比でマイナスが続いています。今期は既に7ヶ月連続でマイナスであり、また前期から見ると14ヶ月連続のマイナス。新規出店を含めた全店売上高はプラスを維持していますが、既に今期は原則新規出店をストップしており、時間の問題でマイナスに転じます。

同社の課題は、既に期初の段階で既存店の苦戦に直面しており既存店のてこ入れに注力する方針だったにもかかわらず、状況の改善がなされていない部分。当然同社も指をくわえて、業績悪化をボーッと見ている訳ではありませんが、残念ながら月次の店舗状況を見ていると、既存店のてこ入れの効果が表れているとは言い難い状態です。

そして同社はQ2決算と同時に、これまでの中期経営計画の取り下げも決定。「3商圏1,000店舗・営業利益8%」という目標は既存店の採算悪化を前に、崩れ去ることになりました。

値上げを契機に消費者の魔法が解けてしまった

鳥貴族が1品280円を298円に値上げしたのは2017年10月です。既に値上げから1年半が経過しようとしています。値上げが来客数減少の主な要因だったことに間違いはないと思いますが、14ヶ月も既存店のマイナスが続くのはそれだが理由ではないような。

管理人としては、それまで1品280円という安さとIPOの話題性とその調達資金での出店攻勢、ついでに大倉社長は関ジャニ∞の大倉忠義の父親という話題性もあって、よい波に乗っていた状態でした。

外食チェーン店のブームはいずれ去るのが運命ですが、そのブームが去るきっかけとなったのが2017年10月の値上げ。鳥貴族は確かにコスパがよいのですが、当時の店の込み具合と値上げ後に料金を考えると、どうしても鳥貴族にしなきゃいけない理由はないよね・・・、となってしまいます。

好調な時の月次の数字を見ていると、値上げしてもやっていける、という判断をしたのは理解できますし、管理人も大丈夫じゃないかな、と当時の店舗の込み具合から思っていたのですが、どうやら消費者の鳥貴族の魔法が解けてしまう事態は読み違えました。

IPOで資金調達して一気に業績を拡大するチェーン店は、どこかの時点で業績が行き詰まるケースがあるのですが、鳥貴族はその典型例となってしまいました。残念・・・。

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どこで既存店の月次売上高がプラスに転じるかに注目

既に14ヶ月連続でマイナスが続く既存店ですが、中期経営計画を取り下げてでも既存店の立て直しに注力する同社であり、今後のどの時点で月次の既存店売上高がプラスに転じるかが注目されます。

実は既に14ヶ月マイナスということは、値上げの影響が一回転しておりプラスに戻すハードルは下がっています。ただし逆に言えば、1年以上経過してもプラスに戻れない部分に同社の既存店の問題の根深さも存在しています。


鳥貴族2019年2月までの月次状況

まとめ

「鳥貴族」はかつて大阪の郊外中心に展開していた焼鳥チェーン店で、実はその昔は大阪の繁華街でもそんなに姿を見ない店でした。郊外の知人宅に遊びに行ったついでに店に行ってますが、全品280円統一価格のインパクトは相当なものがありました。

その後、東京も含めた繁華街の積極出店そしてIPOを経て鳥貴族ブームが沸き起こりますが、現在ブームは去って、増えたはいいものの逆回転を始めている店舗に、困ったなぁ、という状態。

かつての大阪時代の鳥貴族を多少は知っていると、IPO後のブームは異常事態でもあった訳で、原点回帰でまずは地道にやってくしかないのでは?、と思います。幸いにして2019年1月中間期で現預金32億円あって、借入金は30億円と財務的には余裕があるので、立て直しに向けて時間も取る事ができます。

消費者が魔法から溶けてしまった鳥貴族、もう一度消費者を魔法にかけるのは正直難しい状況にありますが、既存店の立て直しは急務です。どのタイミングで月次の既存店売上高がプラスに転じるのか、注目したいと思います。

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