何気に週刊誌「FLASH」を立ち読みしたら驚いた。何と各コンビニチェーン店のFCの加盟金とロイヤリティーの一覧表が掲載されているじゃないですか。こいーいうの探していたんです。
このデータ、コンビニ銘柄の投資判断に必要不可欠な情報じゃないかと。まぁデイトレには関係ないでしょうけど。
再編がスタートしているコンビニ業界。最後まで生き残るのはどのコンビニか?やはりセブンは当選確実?
各コンビニの株価とFCの加盟料+ロイヤリティーを見ながら考えれば、将来が見通せるかもしれません。そんな訳でコンビニ各社の株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数を比較してみました。
※各数字は「FALSH」(15/9/22号)を参照しました
概要
- 1 セブンイレブンの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 2 ローソンの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 3 ファミリーマートの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 4 サークルKサンクスの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 5 ミニストップの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 6 デイリーヤマザキの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 7 セイコマートのFC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 8 ポプラの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 9 スリーエフの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 10 ココストアのFC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 11 コミュニティ・ストアのFC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
- 12 コンビニのFC加盟料の比較
- 13 コンビニのロイヤリティー比較
- 14 まとめ
セブンイレブンの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・FC加盟料250万円
・ロイヤリティ56%(営業総利益が月250万円以下の場合)
・18,092店舗
※上場しているのはセブンイレブンとイトーヨ-カドーの持ち株会社のセブン&アイHD
コンビニ業界の雄、セブンイレブン。管理人も考えてみれば、最近セブンばっかり使っています。やはり安心感があるのと、家の近くにも外出先にも、たいていセブンがあるのが大きいです。
セブン、惣菜の味の安定感は抜群です。セブンのおにぎりがウマイのは有名ですが、管理人はサンドイッチもセブンがイチオシ。
昨今のコンビニ業界の再編、王者の風格で我れ関せず状態。うらやましい限りです。
ローソンの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・FC加盟料350万円
・ロイヤリティ45%(営業総利益が月300万円以下の場合)
・12,078店舗
コンビニ業界2位。設立母体がダイエーということもあり、今も近畿地方では強さを発揮しています。資本関係は紆余曲折ありましたが、今は三菱商事の傘下(出資比率31.9%)となっています。他業種展開やM&Aにも積極的で、ナチュラルローソンやローソン100といったブランドも展開。
食べ物関係、全般的にセブンが強い中、個人的には「わかめおにぎり」はローソンが一番おいしいかと。
※都道府県別のコンビニ勢力図は下記サイトが詳しいです
「都道府県別統計とランキングで見る県民性:コンビニ勢力図 [ 2015年 ]」
ファミリーマートの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・FC加盟料400万円
・ロイヤリティ48%(営業総利益が月300万円以下の場合)
・11,444店舗
コンビニ業界3位。現在、コンビニ業界再編の主人公的地位にあります。元は西友が設立母体で、今も無印良品の製品が置いてあるのはその名残(供に西友が設立母体)。現在は伊藤忠商事の傘下(出資比率31.9%)となっています。
M&Aに積極的で、2009年にam&pmを買収し、吸収合併済み。そして9月8日に、ココストアのM&Aを発表(詳細はココストアの欄にて)。
そして今後、サークルKサンクスとの経営統合を予定しています。
関連記事:ファミマとサークルKの経営統合(合併)、一筋縄では行かない様子
ファミリーマートの株価は下記のように非常に堅調に推移しています。
関連記事:ファミリーマート株価の今後の見通しと予想
サークルKサンクスの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・FC加盟料250万円
・ロイヤリティ37%(営業総利益が月240万円以下の場合)
・6,344店舗
※上場しているのはサークルKサンクスとユニーの持ち株会社のユニーGHD
東海地区の大手スーパーのユニーが設立母体で、上場しているのはその持ち株会社。2001年にサンクスと合併し現在に至る。
地盤の東海地区では未だにセブンを抑えてトップの地位を維持。ファミリーマートの部分でも記載の通り、現在ファミリーマートとの経営統合を協議中。
ただし統合するのはファミリーマートとサークルKサンクスの親会社のユニーGHD。個人的にはユニーGHDがその昔の東海銀行の二の舞にならないか少々心配。
関連記事:ユニーとファミマの合併、ユニーは東海銀行になってしまうのか?
ミニストップの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・FC加盟料500万円
・ロイヤリティ38%(営業総利益が月300万円以下の場合)
・2,172店舗
イオン系のコンビニ。イオングループとしてコンビニ業界再編から、一線を画しているような気もします。
店内飲食が可能なコンビニの元祖。営業やっている方には、非常に有難いコンビニだったりします。
デイリーヤマザキの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・FC加盟料187~227万円
・ロイヤリティ40%(営業総利益が月250万円以下の場合)
・1,554店舗
※山崎製パンの一事業としてコンビニ事業を展開、株価は参考
昔ながらの山崎パンの店、という昭和な雰囲気が何となく残る微笑ましいコンビニ。管理人は山崎春のパン祭りでお皿もらう際、最近は殆どデイリーヤマザキでもらうようになりました。
セイコマートのFC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・非上場会社
・FC加盟料300万円
・ロイヤリティ10%(年間総粗利額ベース)
元々酒販会社が設立のコンビニチェーン。北海道では圧倒的な存在感を放っています。もう北海道に行くとセイコマートの強さは圧巻です。大阪の551の豚饅、名古屋の寿がきやラーメン、北海道のセイコマート、何か通じるものがあるような気がします。
ポプラの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・FC加盟料400~550万円
・ロイヤリティ 売上の3%
・528店舗
広島発祥のコンビニチェーン。店頭でごはんを詰める弁当=ポプ弁が有名。
管理人、コンビニ弁当はポプラが一押し。やはり、店頭で詰めてもらえるご飯、これがウマイ。一時、仕事の関係もあり、毎日のようにポプ弁食べており、大変お世話になりました。
以前、東京進出に注力していましたが、気付けば、地盤の中国地方もセブンに侵食されており、今は足元を固めるのに専念。ローソンと資本業務提携を締結しており、現在はローソンが5%の株を保有。
実は大阪市営地下鉄の駅中のコンビニは、ポプラとファミマが出店しています、意外。
スリーエフの株価・FC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・FC加盟料258万円
・ロイヤリティ45%(営業総利益が月300万円以下の場合)
・560店舗
神奈川・千葉・埼玉に展開のコンビニチェーン。ローソンとし資本提携の交渉中と報じられています。
2015/2期の決算は赤字となり、苦しい状況にあります。
ココストアのFC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・非上場会社
・FC加盟料350万円
・ロイヤリティ 月間総売上の2~6%
・415店舗
東海地区の酒販会社が設立のコンビニチェーン店。街の酒屋から転じたお店が多いのが特徴。
直近は苦戦が伝えられていましたが、まさに昨日ファミリーマートが買収し子会社化すると発表(買収金額130億円)。
「ココストア買収を発表=130億円で-ファミマ」(時事通信)
名古屋の会社ですが、九州と沖縄に強いコンビニです(「ココストア」と「エブリワン」の2ブランド)。何と約6割が九州・沖縄に集中してます。ファミリーマートはココストアの買収で、九州・沖縄ではセブンと並ぶ規模となります。ファミマとすれば、まさにM&Aの醍醐味を実感できる買収となります。
個人的には高校時代・大学時代と最も利用したコンビニではないかと。そーかココストアがファミマになるのか。時代の流れを感じますね。
コミュニティ・ストアのFC加盟料・ロイヤリティー・店舗数
・非上場会社
・FC加盟料250万円
・ロイヤリティ 毎月27万円の固定
・529店舗
食品卸最大手の国分(非上場)が展開するコンビニチェーン店。ゴメンナサイ、管理人お店は見かけたことありますが、入ったことありません。よってコメントできません・・・。
コンビニのFC加盟料の比較
FC加盟料=開業費が最も高いのはミニストップの500万円とポプラの400~550万円。
最大手のセブンは250万円と、実はデイリーヤマザキ(187~227万円)の次に低くなっています。結構意外ですね。
そして2番手ローソンと3番手ファミマは350万円と400万円でほぼ同程度。
コンビニの経営を始めようとしたら、少なくとも自己資金300万円は用意しないとダメ、ということが分かります。
コンビニのロイヤリティー比較
ロイヤリティーが最も高いのはセブンの56%。利益の半分以上持っていかれますが、それでも日販は他社を圧倒しているので(セブン67.4万円-ローソン・ファミマは52~53万円)、その自信の表れでしょう。
ロイヤリティーは営業利益にかかる先と、粗利にかかる先、売上にかかる先があるので注意が必要。
面白いのはコミュニティ・ストアのロイヤリティが毎月27万円の固定、という点。腕に自信があれば、最も利益の出やすいロイヤリティー体系となっています。
まとめ
コンビニの飽和って、実はもう10年以上前から言われてます。しかしながら、今も各コンビニの出店が続いており、一般論的な意見の当らなさを実は管理人実感しています。セブンの鈴木会長が、コンビニ飽和論の中でも、まだ全然飽和していない、と仰られていたのは、さすがであります。
ただし、さすがのコンビニ業界も優勢劣敗が明確になりつつあり、昨日のファミマのココストア買収(子会社化)の発表もあり、今後も業界再編は続いて行くことになりそうです。
さて最終的に生き残るのはどこのコンビニとなるのでしょうか?やはりセブンは別格で当選確実かなぁ、とは思いますが、小売りも一寸先は闇の業界。10年後のコンビニ業界はどんな勢力図になっているのか、非常に興味深いですね。