新興上場企業によるVC投資の成功は難しい、参入増加は相場終了のカナリアか?

最近新興上場企業がVC事業へ進出ケースが増えています。

ITバブルそして新興バブルの頃も、新興上場企業がVC投資事業に進出する例が相次ぎましたが、成功例は多くありません。

そもそも簡単には儲からないVC投資、新興上場企業がVC投資に進出するタイミングは、一相場が終るタイミングが近い可能性が。

足元のマザーズ指数も年内は下落トレンドを描いているため、株式投資全体に対して注意するタイミングが近いのかもしれません。

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新興市場の上場企業のVC投資が増えている

ライターの仕事で、新興市場に上場している企業の決算速報などをよく読んでいるのですが、ここ最近よく目にするのが、新規事業としてVC投資を始めます、的なお話。

主にネット系企業が上場で資金調達もして事業も順調に進捗した結果、手持ちの現金が結構増えた結果として、VC投資事業に進出、なんて例を相当数見ます。

ITバブルそして新興バブルを間近で見ていた身としては、またか・・・、と正直思ってしまう所。前の2回と違って現在は大企業までコーポレートベンチャーキャピタルと言ってVC投資を始めているので、世の中はベンチャー投資ブームです。

ただね、VC投資って殆どの場合うまくいかない。確かに成功すれば、メルカリに投資していたユナイテッド<2497>は約200億円のキャピタルゲインを得るようなケースも発生します。それでもユナイテッドは相当特殊な事例で、彼らの前身はITバブル期に一世を風靡したネット企業のネットエイジ。ポッと出の新興企業がVC投資始めました、というのとは歴史が違います。ま、ネットエイジ自体も結局ITバブル期に名前は有名でしたが、結局事業や投資としては大成功したとは言えませんが。だからユナイテッドがメルカリで当てたのを目指せ、なんてやるとまず失敗します。

まぁ、ITバブル期そして新興バブル期のいずれも新興上場企業がVC投資を始めるのがお決まりのパターンなので、またか・・・、としか思わない面もありますが、体力のある会社は火傷程度ですみますが、体力のない会社がやると、大やけどになる可能性があるので、新興市場の銘柄を新規購入する場合、注意した方がよいかと。

リターンが読めないVC投資

上場株への投資なら、ある程度のリターンが読めます。それに上場企業なので、ゼロになることはありません。

一方で未上場企業に投資するVC投資はリターンが読めません。当たれば相当儲かりますが、当たらないと一銭も銭になりません。上場株と違って、売ろうと思っても売れない・・・。売る場合は発行会社との交渉になるので、ほとんどの場合は取得株価から大幅なディスカウントで売らざるを得なくなります。ま、M&AやIPOで前向きな売却ならよいのですが、ほとんどそうはならないので、普通にやってるとVC投資で儲けるのは相当難しいです。

かつてVC各社のファンドのパフォーマンスを見たことがありますが、VC投資って難しいのね・・・、と痛感したことがあります。ま、機関投資家界隈ではそれなりに知られていた話なのですが、VC投資で平均値を計算する意味がありません。

うまくやるVCだけが利益を出して、多くのVCはズルズル損を出していく・・・、そんな感じ。事業会社がVC投資をやれば違う、というお話もありますが、ITバブル期と新興バブル期にVC事業に進出した企業の何割が今もVC事業やっているかを考えれば、事業会社だからVC投資がうまくいく、と簡単に言えない事が分かります。

素直にM&Aに資金を使った方がよい

当たらぬも八卦のVC投資を行うより、まだ勝手知ったる業界の企業をM&Aしたほうが上場企業にとっては合理的です。

100億円くらいは勉強代としてVC投資に回せます、なんて企業は別として、株主から預かっている貴重なお金を、慣れないVC投資で無駄遣いするのは正直もったいない。であれば、まだ多少割高でもM&Aに資金を投じた方がよいかと。

ヤフーが赤字のレシピ動画の会社を時価総額約300億円でM&Aしてますが、あれはやり過ぎ(高すぎ!)としても、M&Aなら自分の会社にサービスや人を取り込めるので、最悪何も残らなかった・・・、ということにはなりません。一方VC投資は、M&Aと違い自らに取り込むことを最初は前提としていないので、失敗するとホント無駄金になってしまいます。

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新興企業のVC投資は相場のカナリアか?

感覚的には新興企業がVC投資を始めると、新興相場が崩れるタイミングが近いと感じています。今回の例が過去の例に該当するか、それは分かりませんが、それでも以前はそれほど聞かなかった新興企業のVC投資の話を相当数耳にするようになっています。

そして新興市場の株価はイマヒトツさえない値動きを見せています。

新興市場に上場している企業がVC投資を始めると一相場終わる可能性があります。その意味では、新興企業のVC投資は相場のカナリア的な存在かもしれません。

今回はどうなるのか、非常に興味深いです。


新興企業の相次ぐVC事業への進出は株式市場変調のカナリアとなりうる?

まとめ

VC事業って余程うまくやらないと、儲かりません。サイバーエージェントとかオプトHDは新興企業でVC投資やって成果を出しているので大したものだと思います。両社の例を見ていると、我々も・・・、と思う気持ちは分かりますが、VC商売はホント儲からないので、素直に本業にお金使った方がいいんじゃないかな、というのが、VC事業始めました、というリリースを見るたびに思う本音です。

ちなみに投資はある意味誰でもできます、問題は回収できるかどうか。参入する企業側はそれは100も承知していますが、この企業VC投資始めるのかスゴイ!と思う投資家は、回収できるの?、という視点がスッポリ抜けている時があります。VC投資といっても回収してナンボなので、投資資金を回収できるかどうか、という視点は必要不可欠、VC投資はボランティアではありません。

足元は大企業のVCもあれば(先日はスバルまでVC事業に進出を発表してた、その前にやることがあるような・・・)、大学のVCもあり、更に新興企業のVCもあって、確実にVCバブルの状況です。

本状況が最終的にどんな着地を迎えることになるのか、しばらく見守りたいと思います、

・IPO後の新興銘柄に投資を検討する際に読んでおきたい一冊。セカンダリー投資に特化しており、非常に興味深い内容です。IPO直後でなくとも、新興市場の銘柄に投資を検討するなら読んでおいて損はありません。

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