2017年9月に政府は日本郵政の株式の売却(売出)を実施。その売出価格は1,332円に決定しました。
IPOの時は大いに盛り上がった日本郵政ですが、今回の売出はIPOの時ほどの盛り上がりはありません。ただし総額1兆円以上となる今回の売出、株式市場の注目度は高いです。
では日本郵政の売出価格1,332円は安いのか高いのか。フィボナッチの観点で考察してみました。案外悪い値段ではないと考えられます。
概要
二次売却の日本郵政株の株価は1,322円で決定
9月25日に日本郵政株式の第二次売却価格が1,322円と決定。日本郵政の株式の売出はTVCMまで流れていますが、けどIPOの時のような熱気はありません。
まぁ売出なので夢は無いのですが、それでも直近の株価の2%ディスカウントの価格。さて日本郵政の売出の1,322円ってどんなもんでしょ。
業績とか関係なく、純粋にチャート見ただけの視点で考えてみました。
フィボナッチ的には悪くない1,322円
下記が日本郵政の週足チャート。上場以来の株価下落で16年6月には安値1,170円を付けていますが、その後は一旦反発しています。ただし完全にレンジ相場にはまりこんでいる状態。
日本郵政の株価、上にしても下にしても動き始めるには現在のレンジ状態から抜け出さないとどうにもなりません。
そして週足チャートに売出価格と高値と安値にフィボナッチ・リトレースメントを引いたのが下記。
「画像出典:マネックス証券/日本株取引ツール トレードステーション」
マネックス証券Tradestation
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現在の1,300円近辺の株価って、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の値位置となっています。
上昇の場合のターゲットは1,800~1,900円
フィボナッチ的に見れば、ここから先、日本郵政の株価が上昇すると読むなら、ターゲットはリトレースメント76.4~88.6%のゾーンとなる1,800~1,900円のゾーン。
過去2度リトレースメント50%の1,600円手前で株価が反落していますが、次に同水準にまで株価が上昇し、同水準を上にブレイクした場合は、上昇の次のステージ入りする可能性が高くなります。
そしてその際のターゲットとしてはリトレースメント76.4~88.6%が予想されます。61.8%の水準も存在していますが、50%を大きく上方ブレイクすると61.8%はスルーされることが多いので、若干値動きが停滞する可能性はありますが、その後は素直に上に向かうのではないかと。
下落の場合は最安値1,170円が割れるかどうか
日本郵政の株価は今後下落の場合、1,170円を明確に割れてしまうかどうかがポイント。1,170円の攻防は非常に激しくなると予想されますが、明確に売り方が勝利すると、下落の新しいステージ入りとなります。
よってそこから先、どこまで下に行くかは未知なる世界です。
トレーダー的観点なら、1,170円の攻防で売り方が勝利した時点で勝負あったで損切します。ま、その後で急に上昇する可能性もありますが、ズルズルと発生する可能性のある下落に付き合うよりはよいとの判断です。
上昇すると判断できるなら1,332円は悪くない株価
フィボナッチ・リトレースメントとの観点で言えば、郵政の売出価格1,332円はリトレースメント23.6%の水準となります。
23.6%は一旦下落の戻しが入る水準であり、ここから先株価が上昇すると読むのであれば、買いから入っても悪くないタイミングです。
あと損切も1,170円と比較的近くに設定できるので、目標価格を1,800~1,900円とするならば、損益比率の高いトレードが可能になります。(想定される損失は160円前後に対して、利益は500~600円)
ただこの考え、チャント損切ができる人でないと採用はできないので、取り扱いは注意です、悪しからず。
まとめ
アクセス解析を見ていると、過去の郵政関連の記事が読まれていたので、簡単ではありますが日本郵政の二次売却に際しての、足元の日本郵政の株価を踏まえて株価分析をしてみました。
IPOと違いPO(公募・売出)は夢は見ることが出来ませんが、ディスカント価格で株価を取得できる機会なので、長い目線で見れば株を取得するチャンスとなるケースもあります。
とは言え上記は純粋にチャートだけしか見ていません。株価の予想は、本来は今後の成長性を加味する必要があるのは言うまでもありません。
そんな訳でチャートだけ見てフィボナッチの補助線を引いた時に見える光景、と言う観点でご覧くだされば幸いです。
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