ソフトバンクがスーパーセルの売却を検討、ゲインは約1,000億円?

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 2013年にソフトバンクがガンホーと共同で買収したスマホ向けゲーム会社のスーパーセルの売却を、ソフトバンクが検討の様子。相手は中国のテンセント他の名前が挙がっているようですが、驚くべきはその価格。売却額5,000~6000億円で検討されているようです。

 まだ交渉は始まったばかりのようですが、時価総額5,000~6,000億円での売却が実現すれば、ソフトバンクは約1,000億円のキャピタルゲインが得られる計算。さすがは孫社長、という展開となるのか?今後のスーパーセルの売却交渉の行方にご注目。

ソフトバンクがスーパーセルの売却を検討

ソフトバンクグループは、スマートフォン(スマホ)向けゲーム会社大手で子会社のスーパーセル(フィンランド)を売却する検討に入った。売却先として中国IT(情報技術)大手のテンセントなどが浮上している。スーパーセルの時価総額は5,000~6,000億円規模とされる。売却額は数千億円規模になる可能性がある。(16/5/24日本経済新聞)

 やはり売却するのね・・・、というのが第一印象。もともとソフトバンクとしては、スーパーセルの出資は投資、と位置付けていたので、まぁ来るべき時が来た、という感じではあります。

 ただし状況としては、まだ検討が始まったばかりの様子。よって話がポシャってしまう可能性もなきにしもあらず。

スーパーセルについて

 スーパーセルという会社は世界的なスマホゲームの会社で、本社はフィンランドにあります。代表ゲームは「クラッシュ・オブ・クラン」 、「ヘイデイ」。
日本では「クラッシュ・オブ・クラン」がTVCM等積極的に行っていたので、それなりに知名度があります。

「クラッシュ・オブ・クラン」の最近のCM

 ソフトバンクは2013年にガンホーと共同で約1,515億円を投じてスーパーセルを買収(51%)。その後、ソフトバンクはガンホー保有の株を357億円で買い取り。さらに2015年には機関投資家等から株式の追加取得を行い、現在約73%の株式シェアを保有しています。

 スーパーセルは基本的には「クラッシュ・オブ・クラン」で一発当てた会社、と言っても過言ではないかと。「ヘイデイ」もそれになりにヒットしましたが、やはりスーパーセルと言えば「クラッシュ・オブ・クラン」。ただし「クラッシュ・オブ・クラン」、世界的なヒットの割には、日本では今一つ流行りませんでしたが・・・。

 一発当てる大きいゲーム業界ですが、その公式は万国共通と言えます。ゲーム業界については、下記記事で以前解説していますので、ご参考までにどうぞ。

 しかし問題は一発当てた後どーするの?、という部分で、スーパーセルの場合は「ヘイデイ」のヒットはありましたが、やはり力不足。

 親会社のソフトバンクとすれば、元来投資のカテゴリーでの出資であったため、売却のタイミングを虎視眈々と狙っていたのではないかと。

ソフトンバンクのキャピタルゲインを計算、金額は約1,000億円?

 今回のスーパーセルの売却、相手先は中国のIT大手テンセントなど、と報じられていますが。驚くべきはその金額。時価総額5,000~6,000億円での売却、だそうです。

 ソフトバンクがスーパーセルに累計いくら投資したか詳細は調べていませんが、最初の1,515億円+ガンホーから取得分357億円で1,872億円。これで51%。
 現在の持ち株比率約73%ということなので、機関投資家等からの追加取得分をザックリ計算すると約900億円。合計すると約2,800億円というのがアバウトな投資総額の推測。

 そして売却額時の時価総額が5,000~6,000億円であれば、(5,000~6,000億円)×0.73(株主シェア)-2,800億円=850~1,580億円となります。おおよそ約1,000億円のキャピタルゲイン、と言ってよいかと。

 1,000億円規模のキャピタルゲインですかぁ、さすがはソフトバンクの孫社長。ただし2,800億円の投資でキャピタルゲイン1,000億円だとパフォーマンス=倍率としては1.35倍というところなので、孫社長的には若干不満の残る数字かもしれません。

 ただね、倍率さておき1,000億円のキャピタルゲインが得られる案件って、そうはないので外野からは、さすが孫社長、と思ってしまいます。

 借金が10兆円オーバーのソフトバンクなのでキャピタルゲイン1,000億円としても、借金返済には雀の涙ではありますが・・・。それでも、次の投資に使う原始は大いに増えた、ということにはなります。(まさか借金の返済にはまわさないでしょうから)

まとめ

 ソフトバンクによるスーパーセルの売却、まだ検討が始まったばかりのようなので、その点は注意が必要です。ただしソフトバンクというか孫社長は、事業家というより投資家なんだなぁ、ということを再認識させられるニュースではありました。

 確かに当たるとデカイし夢も見られるゲーム業界ですが、一発当てた後どーするのよ?、という悩みは万国共通。ソフトバンクは、スーパーセルの「クラッシュ・オブ・クラン」後どうするか、という悩みを解決する前に、高値で同社の株を売却できそうです。

 さすがソフトバンクの孫社長、という着地になるかどうか。ソフトバンクによるスーパーセルの売却、今後の行方に注目です。

PSスーパーセルの売却、ソフトバンクの次の買収の第一歩になるかも?

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3 件のコメント

    • コメント有難うございます。

      ソフトバンクの動向は投資家は皆気にしている所なので、今後もネタがあれば積極的に取り上げようと思っています。

      今後とも当サイトをよろしくお願いいたします。

      管理人FiboCat

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