ソフトバンクは米国ヤフーの買収(M&A)を考えているのでは?

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 ソフトバンクが資金調達に動いています。借金10兆円オーバーの借金大王であるソフトバンク、アリババ株の売却・スーパーセルの売却観測・年度内の個人向け社債発行等、資金調達に動いているようです。

 ここで調達した資金を借金の返済にまわすようならソフトバンクではありません。各方面で、調達資金はヤフージャパンの買収に使うのでは?、と噂されていますが、正直それじゃ普通すぎて面白くありません。ソフトバンク=孫社長はヤフージャパンでなく、アメリカのヤフーの買収を視野に入れているのではないかなぁ、と思いますが果たして?

資金調達に走るソフトバンク

 ここにきてソフトバンクが資金調達に走っています。ここ最近、ソフトバンクの資金調達関係で出たニュースは以下の通り。

・アリババ株を約8,700億円売却
ゲーム会社のスーパーセル売却検討
・個人向け社債を数千億円規模で発行検討

 個人向け社債の発行は、ある意味では年中行事の感がありますが、アリババ株の売却で約8,700億円の資金を手にしたソフトバンク、手にしたお金を何に使うのか?、と思ってしまうのが当然。
 借金10兆円オーバーで借金大王のソフトバンクですが、その資金を銀行返済に充てたらソフトバンクじゃありません。その集めた資金何に使うのか?

ヤフージャパンの株が売却に出ている

 業績が低迷中のアメリカヤフー(米ヤフー)。一方、一時の急成長が衰えたとはいえ高収益会社のヤフージャパン(日本ヤフー)。昨年、米ヤフーは会社立て直しのために日本ヤフーの株を売却する、と報じられていますが、いよいよその手続きが進み始めています。

 4月に1次入札が行われて、2次入札が6月6日の見込み。

 米ヤフーの日本ヤフーの持ち分の時価総額は約1兆円で、ソフトバンクの資金調達金額規模に近いので、ソフトバンクが日本ヤフーの買収を行うのでは?、と言われています。

 尚、日本ヤフーの売却先で名前が出ているのは米大手通信会社のベライゾン・コミュニケーション。また楽天も1次入札に参加しているようです。

ベライゾン、米ヤフー中核事業取得で2次入札に進む見通し=関係筋(ロイター)

 この入札にはソフトバンクは参加していない模様。では、真打ちは登場しないまま粛々と入札は進んでいくのか?それじゃ面白くありません。

攻めの意味ではソフトバンクがヤフージャパンを完全買収するメリットは少ない

 ヤフージャパンの現在の株主構成は、ソフトバンク約43%・米ヤフー約35%、という状態。実質的にヤフージャパンはソフトバンクの子会社となっています。 

 ソフトバンクが既に実質的に子会社としているヤフージャパンを、これ以上のお金を使って完全買収する意味があるかと言えば、実は攻めの意味ではあまりありません。確かに米ヤフーの持っている約35%の株が他社のモノになると厄介ではありますが、それがなければ現状維持で十分。まぁ、米ヤフーの持ってるヤフージャパンの株を他社に取られないようにする、というのはヤフージャパンのビジネスを考えれば至極当然の方向ですが、少なくとも前向きな投資ではありません。

 ヤフージャパンはヤフーブランドを利用できるのが日本国内に限られており、現在のソフトバンクグループの戦略=海外進出重視から考えると、完全に手足を縛られています。ヤフージャパンにとって海外進出は悲願ですが、正直現状のままでは厳しい状態。(過去から色々と交渉しているようですが、いい話は聞こえてきません)

 仮にソフトバンクがヤフージャパンを完全買収したとして、それで海外進出OK、というお墨付きがなければホント単なる防御目的の後ろ向きの投資です。(海外進出のお墨付きがもらえるなら、完全買収もあり、とは思いますが)

 そんな投資を、投資上手のソフトバンクの孫社長がするとは思えないんですよ、正直。

米ヤフーを買ってしまえば問題解決

 ヤフージャパンの株の約35%を米ヤフーが持っていて、米ヤフーが全く別の会社だから話がややこしくなってる訳ですが、一番簡単な解決方法があります。

 それは、ソフトバンクが米ヤフーを買収(M&A)してしまうこと。

 簡単に言うよなぁ、という感じではありますが、ソフトバンクが米ヤフーというかヤフーのご本尊を買収してしまえば、全ての問題は解決。
 ヤフージャパンの株式売却に煩わされることもなくなりますし、ヤフージャパンの海外展開だって思いのまま。

米ヤフーの時価総額は34,814百万ドル(約3.8兆円)、2兆円あれば子会社化が可能

 試みに米ヤフーの時価総額を見てみます。

米ヤフーの株価等詳細

 米ヤフーの時価総額は34,814百万ドル(約3.8兆円)。衰えたりとは言え、まだ時価総額3兆円オーバーの企業。

 けど冷静に計算すると、米ヤフーの経営権を握るために株の半分50%以上を取得するのであれば約2兆円で済む訳です。ヤフージャパンの株の約35%を取得するのに約1兆円、米ヤフーの経営権を握るのに約2兆円。果たしてどちらがよりお得な買い物になるのか???

 こう考えると、後ろ向きの投資に1兆円使ってヤフージャパンの株を買い取るより、2兆円使って親会社(米ヤフー)を買ってしまえ、と思うのは、多少なりとも山っ気があれば至極当然の流れと思いますが、さてどんなものでしょうか。

実際2兆円では米ヤフーの子会社化は困難だが・・・

 いざソフトバンクが米ヤフーを買収しようとしても、多分2兆円では足りません。

 仮にTOB(株式公開買い付け)をかけるとしても、今の米ヤフーの株価にプレミアを付けて・・・、となってくるので3兆円、下手すると4兆円くらいかかってきます。そこは資本市場の本場アメリカ、TOB合戦ということになって思わぬ展開になることだってありえます。 

 ただし投資ファンドと違って、実ビジネスを展開しているソフトバンク、特に既にヤフージャパンを展開しているソフトバンクとすれば、価格はさておき米ヤフーの買収を果たすことができれば、ヤフーのブランドを利用して自由にビジネスを展開することができます。
 よって仮に買収価格が上がっても、商売で十分ペイすると考えるのであれば、ソフトバンクとしては米ヤフーを買収するメリットは充分あります。

 ボーダフォン(日本法人)を買収した時も、スプリントを買収した時も、ソフトバンクはこんな高値でよく買うなぁ、と言われたものですが、全部が全部成功とは言わずとも、チャンと実績を出してきたのがソフトバンクの孫社長でもあります。ソフトバンクは投資会社の顔をした事業会社か、事業会社の顔をした投資会社か、ここは議論が分かれますが、ちゃんとビジネスを展開して実績を出している、という部分が単なる投資会社とは一線を画している部分。

 勝手な想像ですが、ソフトバンクが米ヤフーにTOBをかけるという事態になると、非常に面白いことになりますが、さてどうなりますか。

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米ヤフー株価はマネックス証券で購入可能

 米ヤフー株、今後どうなるか分かりませんが、ヤフージャパンの売却手続きは粛々と進んでおり、何らかの動きがあるのは間違いありません。

 そんな米ヤフー株、日本からでもマネックス証券から購入可能です。

 証券会社の方に話を聞くと、最近は個人投資家でもアメリカ株に投資している方が結構多いそうです。アップルやグーグルといった世界的企業が上場しているアメリカ市場、2016年の低迷している日本市場に我慢ならない方は、アメリカ市場へも視野を広げてみてはいかがでしょうか?

まとめ

 資金調達を開始したということは、ソフトバンクが何かしら動きを始めてもおかしくはありません。米ヤフーからヤフージャパンを買うのか?、と各方面で言われていますが、正直面白くない、というのが管理人の第一印象。そんな買収、ソフトバンクの孫さんはやらんでしょー。
 で、想像力を膨らますと、米ヤフーを買ってしまえば話が一番早いし何より面白い、と思い上記を書いてみました。

 ま、勝手な想像です。けどねソフトバンク孫社長のこれまでの投資行動見ていると、えーこんな投資するの?、と驚かせて結果を出してきた歴史なので、今回調達した資金を使うのであれば、凡人が思いもよらない発表があるかもしれません。
 
 果たして調達した資金、ソフトバンクはどんな投資に使うのか?今後のソフトバンクの発表に注目です。

PS 米ヤフーは主要事業を米通信大手のベライゾン・コミュニケーションズに売却と発表しました

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