東芝の決算延期発表問題、東芝は粉飾決算をしていたのか?どんな結論でも上場廃止には至らないと考えますが、東芝ショックの可能性がありそうな。
東芝が不適切な会計で、決算発表を延期している問題。東芝の決算が6月以降にずれ込むかもしれない、という、結構な問題に発展しつつあります(会社法上、原則的に決算期末後3カ月以内に決算書を作成し、株主総会で承認の必要があります)。
東芝が粉飾決算をしていたのか、それとも会計上の問題か、これは今後の推移を見守るしかありませんが、最終的にどちらの結論になっても、事態は面倒なことになりそう。
そしてに更に言えば、昨年2月から上昇してきた日本の株価、そろそろ売り場を探したいと思っている方も多いはずで、かつてのソニーショックではありませんが、ここぞとばかりに東芝ショック、という可能性もあったりして。こういう場合、値段を下げる理由、ある意味なんでもいいので。
東芝問題、実は色々なテーマが隠れているのかもしれません。(2015年5月23日更新)
粉飾決算だった場合
もうこれは社長交代クラスの激震。社長が知らなかった、では済まされませんから。
けどお東芝クラスの会社、社会的影響を考慮して上場廃止、という事態にまでは至らないのでは。けど社長クラスが詰め腹を切らないと、おさまりませんね。
あの東芝が粉飾決算!、と言うことで社会的に大きな反響はありそうですが、ある意味では粉飾決算、というタマに世に出てくる事件の一つ。そういう意味では、東芝側の責任の取り方の問題はありますが、何年かに1度ある事件だよなぁ、ということにるかもしれません。
尚、東芝が上場廃止にまで至らないと考えられる理由は、別途下記記事を作成しています。
会計的な問題が厄介なことになりそう
今回の東芝の問題、粉飾であろうと粉飾でなかろうと、会計的には結構厄介な問題となる可能性が。
粉飾決算、ということになれば、それこそ東芝は上へ下への大騒ぎでしょう。ただし粉飾決算であれば、会計的には東芝の問題、という事になりそうですが。まぁ、それを見抜けなかった監査法人の問題は別途あるとして。
一方、粉飾ではない、という結論になった場合、下手すると根本的に東芝の期間の長い案件の会計方針自体に見直しの必要が。これまでやっていたことがNO、ということであれば、期間の長いプラント関係の会計処理等、見直しは必定。
これって、実は東芝1社にとどまらず、それこそプラントメーカーから重電メーカー、下手するとゼネコンまで、期間の長いプロジェクトを行っている会社の会計処理を信じられるのか?、という問題になりかねません。
それこそ戦前から重電をやってきて、期間の長い案件の会計処理もシッカリしたルールがある、と思われてきた東芝がこの事態。他の会社だって似たようなものでは?、と思われても不思議ではありませんね。
期間が長い案件の会計処理、古くからのテーマですが、ここで再び脚光を浴びる可能性も。
そんな訳で、場合によっては東芝問題、東芝1社の問題にとどまらない可能性も。
また別途、減損という問題が生じる可能性もあります。減損については、下記記事をご覧ください。
「東芝の下方修正はスマートメーターが原因?企業買収(M&A)失敗の典型例?」
東芝の監査法人は新日本監査法人
ちなみに東芝の監査を行っていた監査法人は新日本監査法人。
東芝だけではなく、新日本監査法人も蜂の巣をつっついたような大騒ぎになっているのではないかと。
東芝ショックの可能性もあったりして
ライブドアショックのあった際、ライブドアの強制捜査を契機に、一斉に新興株が売られる結果となりました。もう少し歴史を紐解けば、2003年にはソニーショックというのもあり、ソニーの決算発表に失望して、IT関連株が売られる結果になったことも。
両方とも、過熱していた銘柄が売られる契機になった、という共通項がありますが、2月より上がり続けている日本株、東芝ショックみたいな事態にならないことを願うのみです。
2月以降、押し目を付けずに上がり続けている日本株、そろそろ押し目を付けたい所+そろそろ売りたい人も沢山いる訳で、東芝問題、日本株を売りたい人に絶好の口実を与える可能性も。
もう売る理由なんてなんだっていいんです、要は切っ掛けの問題ですから。特に2月以降の株価は上昇は、日本を代表する大型株が上がっているケースが多いので、東芝問題を口実にするにはもってこいの感があります。
ポイントは東芝が出す報告書の提出タイミング。内容はさておき、報告書を公表後に株式市場で特別何も起きなければそれでよし。ただし問題は、報告書が出てくるタイミングは東芝自身も分からない、とコメントしている所ですが。
その後、東芝は今後の日程について発表しました。東芝の会計問題、今後の日程については、下記記事をご覧ください。
まとめ
先日アップした東芝の株価予想記事、案外好評いただいているようです。
東芝の株価については上記記事をご覧いただくとして、東芝の問題、今後時間の経過とともに、思わぬ展開を見せるかもしれません。
シャープのリストラのように世間の注目はまだそんなに集まってはいない、東芝の不適切会計による決算延期問題。今後展開次第では、シャープ以上の注目を浴びる可能性もあります。果たしてこの問題、今後どんな展開をたどるのか?注目してみようと思います。
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