日本マクドナルドホールディングス(ジャスダック2702)の株主優待はお得?利回りを計算してみると約2%でした!
依然として日本の外食業界で最大の規模を誇る、マクドナルド。本社はアメリカの会社ですが、日本法人は日本マクドナルドホールディングスとして東証ジャスダック市場に上場しています。
マクドナルド株は株主優待が充実しているので個人投資家に人気がある、とも言われています。その株主優待の内容を調べて、実際の利回りを計算してみました。
マクドナルドの株主優待は食事券約1万円分の価値はありますが、配当と合わせた実質的な利回りは約2%(2020年10月26日現在)。投資と言う観点では弱い数字ですが、マクドナルドの株主優待チケット、お金では換算できない価値を見出している方も多いようです。(2020年10月27日更新)
概要
マクドナルドの株主優待の内容
・ハンバーガー+ポテト(サラダ)+ドリンクの無料券が6セット(冊子状)
・100~299株で1冊
・300~499株で3冊
・500株以上で5冊
日本マクドナルドホールディングスの株主となると、株主優待として食事が無料になる株主優待チケットがもらえます。このチケットでハンバーガーのセットが1食無料になります。
国内のマクドナルドの店舗で株主優待チケットは利用可能です。限定品等、一部利用できない商品もありますが、多くのレギュラーメニューを無料で6回(1冊)食べることができます。
尚、300~499株保有の株主は3冊(年6冊)、500株以上の株主は5冊(年10冊)の株主優待チケットがもらえるため株式の保有数が多いほど有利となりますが、1単元数十万円単位の銘柄であり、優待目的で300株以上を保有する投資家は殆どいないと考えられます。
マクドナルドの株主優待の権利確定日と株主優待チケット発送日の目安
・1年に2回。6月と12月の権利確定日の株主に対して、上記の食事券=株主優待チケットをプレゼント。
・1年マクドナルド株を継続保有すれば、食事券の冊子が2冊もらえるため、6セット×2冊=12セットの食事が無料になる計算。簡単に言えば、1月に1度マクドナルドで無料で食事が可能になります。
そして権利確定日から約3ヶ月後に株主優待チケットが郵送で送られてきます。
マクドナルドの株主優待チケットの価値
マクドナルドのハンバーガーとポテトとドリンクのセット、高いセットを注文した場合、約900円となります。カロリーはこの場合、考えないとします・・・。1年間マクドナルド株を継続保有をすると、12回マクドナルドで無料で食事ができる計算。そんな訳で下記計算式。
・900円×12回=10,800円
ザックリ言って、マクドナルドの株主優待チケット、年間では約10,000円の価値がある、と言えます。半年分(食事券1冊)では約5,000円の価値、となります。
マクドナルドの株主優待チケットはヤフオクで約3,500円で購入可能
約5,000円の価値があると計算できる、マクドナルドの株主優待チケット(1冊分)、実はヤフオクで販売されています。
マクドナルドの株主優待チケットのヤフオクでの販売価格は1冊3,500円前後!
ヤフオクでの販売価格から考えて、マクドナルドの株主優待チケットの市場価格は約3,500円ということでしょう。考えてみれば、マクドナルドのハンバーガーのセットを750円程度とすれば、6回分で4,500円。市場価格が3,500円というのは、多少のお得感を考えれば、にこんなものかもしれません。
日本マクドナルドホールディングスの配当金
株主のメリットは株主優待だけではなく、配当金もありますので、配当金についても調べてみました。下記が日本マクドナルドホールディングスの配当金の推移となります。(中間配当は無し)
・2015年12月期1株当たり30円(1単元3,000円)
・2016年12月期1株当たり30円(1単元3,000円)
・2017年12月期1株当たり30円(1単元3,000円)
・2018年12月期1株当たり30円(1単元3,000円)
・2019年12月期1株当たり33円(1単元3,300円)
・2020年12月(予想)期1株当たり33円(1単元3,300円)
業績の良し悪しに関係なく年間1株あたり30~33円、1単元(株主が実際に買うことのできる単位)100株なので、株主は年間3,000~3,300円の配当金を手にすることができます(実際は税金約10%を引いた金額)。
マクドナルドの株主優待はお得?利回りを計算
実際マクドナルドの株主優待はお得なのか?ちょっと計算してみましょう。
2020年10月26日の日本マクドナルドホールディングスの株価の終値は5,050円であり、5,000円で計算します。
配当金3,300円(課税前)+株主優待チケット価値7,000円(2冊、1年分)=10,300円。ただし配当課税を考慮すると実質的には10,000円
株主優待+配当の合計10,000円÷投資金額500,000円=0.02=利回り2.0%!
利回り約2%でマクドナルドの株が買えるかどうか?ここはもう各人のご判断にお任せします。
ちなみに日々の株価は変わりますので、下記に表示されるヤフーファイナンスの株価でその時の利回りが計算できます。
利回りは、10,000÷株価×100、で計算できます。
マクドナルドの株価が下がらないのは個人株主の比率が高いから
マクドナルドの株価、業績は悪化していても、業績に見合う程下がってはいません。一般的には、マクドナルドの株を優待目当てで保有している個人株主が多いから、という説明になりますが、それを裏付ける記事を発見。
(日本マクドナルドHD)の個人持ち株比率は前期末で約4割。株式の約50%を米マクドナルドが保有しており、個人の動向に株価が左右されやすい。(日本経済新聞15年5月26日)
マクドナルドの株は個人が約4割、親会社の米マクドナルドが約5割。残り1割を機関投資家等が保有という構図のようです。そして個人株主が株主優待目当てで株を保有していれば、市場に出回る株も少なくなり、業績が赤字であっても簡単には株価は下がりませんね。
マクドナルドの株主優待、個人株主繋ぎ止めという観点では、ホント大当たりの施策を行っていると言えます。
まとめ
投資家に人気の高い日本マクドナルドホールディングス株。株主優待目当てで、株を買われる方が多いようです。確かに株主優待チケットを10,000円で計算すれば、悪くない投資かもしれません。ただ実勢価格約3,500円と配当金を合わせて考えると、利回りは約2%。回収という観点では、優待チケットと配当金を目当てでマクドナルドの株を買うのは、少々シンドイ感があります。
ただし株主優待は、お金の価値だけの問題ではないので、そこはもう個人のご判断。おばあちゃんのマクドナルドの優待チケット目当てに孫が遊びに来てくれる、と言われれば、それはお金の問題ではありませんので。
株の面白さは、単に売却益が期待できるだけではなく、配当金や株主優待もある所。マクドナルド株の優待が個人投資家に人気なのは、それがよく分かる代表銘柄と言えるのではないでしょうか。
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