東芝の不適切会計問題、貸借対照表(B/S)を見ると理由が分かる?

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 東芝の不適切会計問題、不適切会計というより粉飾決算の問題に入りつつありますが、何でこんな事になってしまったのか。
 東芝のB/S(貸借対照表)を見ると、その理由が分かるような気がします。

 巨大なのれん代と巨額な繰延税金資産。両者に近しい自己資本しかなければ、そりゃ無茶せざるをえないよなぁ、というお話。

東芝の特別損失は3,000億円代突入?

 東芝の不適切会計問題、当初は社会インフラ事業だけの話だったのが、ほぼ東芝の全部門に渡る内容となってきて、その損失額は3,000億円オーバーとの報道も出てきています。

 遂には東芝の稼ぎ頭の半導体部門も問題が発覚して、完全に藪を突っついたら蛇が出てきた状態。

 東芝の稼ぎ頭の半導体部門の調子までおかしくなったら、東芝は大丈夫か?、と外野から見ていても思ってしまう状態に入りつつあります。

東芝の決算書を見てみる

 粉飾決算問題が出てきた場合は決算書、特に貸借対照表(B/S)を見るのがセオリーなので、東芝で開示されている2014年3月期のB/Sを見てみます。

 そして東芝の2014年3月期のB/Sを簡単にしたものが下記。

15.9.1東芝14年3月期BS

東芝の貸借対照表、「その他資産」の多さ

 東芝の貸借対照表、パッと見て気付くのが「その他資産」の多さ。その額、1.4兆円。絶対的な金額の多さもさることながら、東芝の総資産6.2兆円の内、約22%を「その他資産」が占めています。

 「その他資産」の内訳は、「のれん代及びその他無形資産」(のれん代)1兆円、「長期繰延税金資産」0.2兆円、「その他」」0.1兆円。

東芝の不適切会計問題、「その他資産」に問題が凝縮?

 11年3月期から14年3月期までの「その他資産」の増価額4,000億円と、今回、特別損失での損失計上が噂されている額(3,000億円)が近しい点から、不適切会計問題はB/Sで言えば「その他資産」に隠れているのではないか、と推察されます。

 また「その他資産」と「資本合計」の額が近いという点も(と言っても2,000億円、資本合計のほうが多いのですが)、東芝の不適切会計問題を解く鍵になるのではないかと。

貸借対照表の「その他資産」は環境変化で消える可能性のある資産

 東芝のB/Sの約22%を占めている「その他資産」。この「その他資産」は環境の変化があれば、一発で資産から消えてしまう性質のある資産。

「のれん代」は、子会社が当初の計画通りの利益を上げられなくなったら減損の必要が生じます。また「繰延税金資産」も会社の利益計画が達成できないと、取り崩しを余儀なくされます。

「繰延税金資産」と言えば、金融危機の際に、大手銀行が繰延税金資産の取り崩しを逃れるために、ありとあらゆる手を使って利益計画の達成に血眼になったのは、まだ10年位前のお話です。既にチョット懐かしい感じもしますが。

 

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東芝の問題は、金融危機の際のメガバンクと同じく自己資本が薄い点

 東芝の不適切会計問題、かつての金融危機の際のメガバンクの問題と比べると分かり易いカモ。

 当時のメガバンクは膨らんでいく不良債権=B/Sの縮小の一方で自己資本不足。そんな中で、計上している繰延税金資産を守るためには利益計画の達成が必須。利益計画が達成できず→繰延税金資産の取り崩し→債務超過転落→経営破綻、というのが一番恐れられたシナリオでした。

 東芝は当時のメガバンク程ではないにせよ、利益計画が未達の結果→「その他資産」の減損→自己資本が大幅に毀損、という可能性があります。

 経営という立場からは、会社を守るためには利益計画の達成は必須、ということになります。

一番の問題は原発事業に入れ込んでしまった事?M&Aの失敗?

 ここから先は推測ですが、「のれん代」の少なくとも半分程度は原発事業の子会社、ウェスティングハウスではないかと。

 東芝がウェスティングハウスを買収したのが2006年10月。のれん代は2006年3月期0円だったのが、ウェスティングハウス買収後の2007年3月期は7,460億円。その後ものれん代は着実に増加して、2014年3月期に1兆円を超えます。

 東芝の「のれん及びその他無形資産」の推移は下記のようになっています。

・2006年3月期0円
・2007年3月期7,467億円(ウェスティングハウスを買収)
・2008年3月期6,539億円(ウェスティングハウスの一部株式を売却)
・2009年3月期6,298億円
・2010年3月期6,187億円
・2011年3月期5,592億円
・2012年3月期7,116億円(ランディスギア社を買収)
・2013年3月期9,121億円(ウェスティングハウス株を買い増し)
・2014年3月期10,006億円

 社運を賭けた一大プロジェクトだった原発事業=ウェスティングハウスの買収(M&A)は、福島第一原発の事故で見事に頓挫してしまった訳ですが、ウェスティングハウスは今に至るまで東芝のB/Sに重くのしかかっています。

 ウェスティングハウスの「のれん代」が6,000億円としても、それがなければ東芝のB/Sも随分と楽になっており、東芝の現状は賭けに失敗した帰結、と言えなくもありません。

 自己資本に余裕があれば、失敗を認めて損失処理もできたのでしょうが、余裕がないから無理を重ねることに・・・、って金融危機の時の大手銀行に似ているような。まだ東芝はそこまで追い詰められた訳ではありませんが。
 
 尚、別途2015/9中間期の貸借対照表(B/S)を使って、ウェスティングハウスの減損したらどうなるかも下記で考えてみましたので、ご参考ください。

まとめ

 東芝の不適切会計問題、取り敢えずは第三者委員会がどんな報告を出すのかに注目。全社的に粉飾決算体質でした、という驚きの結論の予想もありますが、では何でこんなことになってしまったのか?、という点まで言及するかに注目。

 多少の会計の知識で、東芝のB/Sを見て、今回の問題の背景を読み解いてみました。
 個人的には、増資で自己資本を厚くして「のれん代」の減損しないと、東芝問題の根本的な解決にはならないのではないかなぁ、と思います。

 東芝の不適切会計問題、幕引きにはまだ時間がかかりそうですが、果たして?

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