ソフトバンク、出資したアリババのニューヨーク上場による含み益は現在の株価で約7兆8千億円。そして今後もアリババの含み益を元手に、更なる投資を続けるようです。
4月4日(土)の日本経済新聞にソフトバンクの財務担当、後藤取締役のインタビュー記事が掲載されていました。なかなか興味深いないようだったので、備忘録的に記事にしてみました。(2015年5月27日更新)
ソフトバンクのアリババ株の含みは7兆円8千億円
アリババ株については、上場で「今まで持っていなかったクレジット(信用枠)が生まれた」と指摘。担保として資金調達に活用できるとの認識を示した。アリババ株の含み益は約7兆8千億円とソフトバンクの時価総額に匹敵する。(2015/4/4日経新聞)
ソフトバンクの出資先のアリババのニューヨーク証券取引所上場は2014年9月19日。当時もアリババ株の上場は話題になりましたが、現在ソフトバンクの保有するアリババ株の含み益は7兆8千億円ですかぁ。ちなみに上場当時は約8兆円でした。
出資先が上場して、その株の含み益をテコに資金調達して、新たな投資をすることで事業を拡大させてきた、ソフトバンク。ここでアリババ株を売却して借金を返済するといった、堅いことはせずに、アリババ株を新たな資金調達の手段として利用することで、新たな投資に邁進するそうです。
しかし、7兆8千億円の含み益って、一体・・・。ソフトバンクの孫社長得意のビジネルモデルとはいえ、これだけ巨額の含み益はソフトバンク史上初めてでは?さすがです。
じゃあ一体アリババの株価は推移はどうなっているのか?と、言うことでアリババの株価の分析と予想を行ってみました。
ソフトバンクのアメリカの携帯事業は苦戦中
ただしソフトバンク、2013年に買収したアメリカの携帯電話会社、スプリントは苦戦中。上位2社(ベライゾン、AT&T)との差が縮まらない中、背後からは後発のTモバイルが迫っています。
10~12月期の携帯事業の契約件数はベライゾンが200万件増えたほか、Tモバイルが130万件増、AT&Tも85万件増加した。一方、スプリントは1万9000件の減少と不振が鮮明だ(2015/2/20日経新聞)
当然ソフトバンクとしても指をくわえてスプリントの状況をみている訳ではありませんが、ソフトバンクの株価がパッとしないのは、アメリカ事業の先行きがパッとしないから?
ソフトバンク株価の分析記事:ソフトバンク株価の今後の見通し(2015年4月3日版)
実はスプリント、先の日経新聞2/20付記事の最後に気になる記載があります。
米調査会社モフェットナザンシンのシニアアナリスト、クレイグ・モフェット氏は積極的な値下げや設備投資に伴い「このままいくとスプリントの現金は16年前半には底をつく」と警告する。
アメリカの景気は好調のようなので、この景気が好調のうちに、ソフトバンクはププリントを成長曲線に乗せることができるのか?それとも、M&A等のアッといわせる方法で、スプリントを何とかしてしまうのか。ソフトバンクのアメリカ事業、次のソフトバンクの一手に注目が集まります。
資金が大きくなると投資するのも大変
アメリカの有名投資家、ウォーレン・バフェット氏は、投資資金が大きくなると算盤にあう投資案件見るけるのが大変、と仰られています。7兆円を越す含み益を有するようになったソフトバンク。これまでの成長を継続させるべく、今後も自らのメガネにかなう投資先を見つけることができるのか?これはもう、ひとえに孫社長の目利き力にかかってくる所。
アリババ株の含み益で今後も投資を継続する、というソフトバンク、今後も積極的に世界中に打って出ることになりそうです。そんなソフトバンク、そして孫社長の姿勢を、これまで株式市場は評価してきた訳ですが、果たして再びソフトバンク株で夢を見ることはできるのか?
果たしてソフトバンクは次のお宝を発掘して、再度株価の上昇を果たすことができるのか?まずはアメリカの通信事業の行方、そしてソフトバンクの次の一手に今後も注目です。
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